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第163話 アイテム命名
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街に戻った俺は、マイルームの椅子に腰掛け、一人静かに思索を巡らせていた。
ルーンミスリルの髪飾りの命名――それが今の俺の最大の問題だった。
名前をつけたからといって、性能に変化が生じるわけではない。とはいえ、このゲームでは他のプレイヤーのステータスをある程度覗くことができる。筋力や敏捷力といった細かい能力値までは見えないが、レベルや体力、SP値、メイン職業、サブ職業などは確認可能だ。装備に関しても、その性能こそ秘匿されているものの、名称だけは他者からも見えてしまう。
つまり、変な名前や恥ずかしい名前をつけるわけにはいかない。
たまに、ゲーム内カップルなのか知らないが、「〇〇の愛」とか「永遠の約束」なんて痛々しい名前の装備をつけているプレイヤーを見かけることがある。本人達は幸せかもしれないが、はたから見ると気恥ずかしさのあまり目を逸らしたくなる。そもそも、もし別れたらその装備をどうするつもりなのか。装備し続けるのはもちろん、売るのも捨てるのも気まずすぎるだろうに。
「ミコトさんがつけても恥ずかしくない名前にしないとな……」
いい加減な名前をつけるくらいなら、デフォルトの名前にしておけと言われそうだが、アナザーワールド・オンラインのプレイヤーにとって、独自名称のアイテムを装備することは一種のステータスでもある。その機会をみすみす棒に振るわけにはいかなかった。
「巫女っていう職業を考えると、やっぱり和風の名前の方がしっくりくるよな」
エクスカリバーやデュランダルといった西洋の名剣には、それぞれに宿る伝説と、異国情緒漂う響きの格好良さがある。だが、和風の名前にはまた別の趣があった。たとえば、菊一文字や一期一振。どちらも刀の銘だが、漢字の持つ奥深さや、歴史的な背景を考えると、その響きは単なる装飾を超えた重みを感じる。技の名前にしてもそうだ。「乱れ雪月花」なんて、洋風の技名では生み出せない、和風ならではの情緒と美しさを感じさせるネーミングだろう。
「和風で、巫女に似合う名前……日本の有名な女神といえば、やっぱり天照大御神か」
天照――それを冠した名称は悪くない。
女神の名は、ミコトさんのイメージにも合う。それはなかなか良いアイデアに思えた。
「天照大御神といえば太陽神でもある。俺達をいつも明るく照らしてくれる存在としてミコトさんにピッタリ――」
言いかけて言葉を止める。
ミコトさんは確かに春の陽光のような温かさを持っている。だが、燃え盛る太陽は、彼女の持つ穏やかさとは少し違う気がした。それに、太陽は自身がいる間は昼の明るさを生み出すが、いない時は夜の闇を創り出す、ある意味自己主張の激しい存在だ。もしそれに似合う人がいるとすれば、たとえば、ヘルアンドヘブンのフィジェット。あの破天荒な彼女こそ、まさに燃え盛る太陽のような女性だろう。
それに比べれば、ミコトさんはむしろ月のようだ。
月は決して夜の象徴ではない。空を見上げるのが好きな人間にとっては当たり前のことだが、昼間にも月は出ている。青い空に浮かぶ白い月は、決して主張しすぎることなく、太陽よりも近い場所から静かに見守ってくれている。そして、太陽が沈み、闇が訪れたときこそ、その存在感を際立たせる。まるで、俺達が困ったときにこそ、そっと寄り添ってくれるミコトさんのように。
「……月夜見」
自然と、その名が口をついた。月読とも書く、月の神の名。天照ではなく、月夜見こそ、ミコトさんに相応しい。
瞬間、彼女の髪に宿るミスリル銀の輝きを放つ花のイメージが、鮮やかに脳裏に浮かんだ。
「月夜見の銀華」
口にした途端、確かな手応えが胸に落ちる。まだ完成した髪飾りを目にしていないのに、その姿が鮮明に心に描かれていた。
「――これしかない!」
興奮を抑えながら、メイに連絡を取ろうとフレンドリストを開く。
しかし、彼女の名前はすでに灰色になっていた。
「もうログアウトしたのか……。仕方ないな」
少しだけ残念に思いつつも、俺は文字チャットを開き、「月夜見の銀華」という名を送信した。
「名前も決まった。あとは、どれだけの出来栄えのものを作れるかだ。……メイ、頼んだぞ」
俺はメイを信じ、この日は静かにログアウトした。
翌日、俺にはもう一つの仕事があった。クマサンに、ミコトさんへの誕生日プレゼントの件を話すことだ。
俺は三つ星食堂の個室にクマサンを呼び出した。
「で、大事な話って?」
向かい合って座るなり、クマサンが口を開いた。いつになく緊張したように見えるのは気のせいではあるまい。
二人だけで大事な話があると言って来てもらったのだから、ミコトさんとメイには話せない、何かギルドに関する重要な話があると考えていても不思議ではない。確かにミコトさんには聞かせられないが、メイとはすでに話がついている。だが、クマサンはそんな事情を知る由もない。
「……俺だけに話があるんだよな」
「まぁ、そうだね」
毛に覆われてわかりにくいが、クマサンの顔がわずかに紅潮しているように見えた。
「実は、ミコトさんに誕生日プレゼントを渡そうと思うんだ」
「――――!?」
クマサンの表情が凍りついた。驚きだけではない。どこか、言葉にできない悲しみすら滲んでいるように見えた。
え? なに、この反応……!?
胸に痛みを感じ、急に焦りがこみ上げてくる。
「ク、クマサン!? えっと、実は――」
しどろもどりになりながらも、俺は慌ててここまでの事情を説明した。
「――というわけなんだ」
「……なるほど。そういうことか」
ようやくクマサンの表情が落ち着きを取り戻し、俺もほっと胸を撫で下ろす。クマサンの表情を見て感じた、胃のあたりを締めつけられるような痛みも、いつの間にか消えていた。
「……二人だけで誕生日を教え合っていたわけじゃないんだな」
クマサンが、どこか安堵したようにつぶやいた。
俺は基本的にリアルとゲームとを切り離しているので、ゲーム内でミコトさんとそういった話をしたことはない。今回は、税金等の処理のための事務的な準備として、三人から生年月日を聞き取っただけにすぎない。
「あー、だから、クマサンの誕生日も知っちゃってるんだよ。クマサンの誕生日のことも、ちゃんと考えてるから」
「……そうか」
言葉は少なかったが、クマサンは嬉しそうだった。ルーンミスリルの髪飾りほどのレアアイテムは難しいが、何か喜んでもらえそうなものを贈るつもりだ。何しろ、クマサンにはゲームでもリアルでもお世話になっている。それなりの恩返しはしたい。
……あー、でも、クマサンにならゲーム内じゃなくて、リアルでのプレゼントでもいいのか? いや、さすがにそれはキモいと思われるかな?
クマサンの誕生日が近づけば、また頭を悩ますことになりそうだ。
「……で、ショウの誕生日はいつなんだ?」
「え、俺?」
どこかもじもじした様子でクマサンが尋ねてきた。
そういえば、事務的にクマサンから生年月日を聞いたが、俺の誕生日は誰にも教えてなかったっけ。
……もしかして、これって俺も誕生日プレゼントを期待してもいいのだろうか?
この年になると、プレゼントどころか、誕生日を人から祝われることもない。それだけに、ついつい期待してしまう。
俺が照れながら自分の誕生日を伝えると、クマサンは小さくその日付を繰り返しつぶやいていた。その真剣な様子に、胸の奥が妙にくすぐったくなる。
期待しすぎると、裏切られたときにがっかり感がハンパない。それはわかっているのに、どうしても心が勝手に盛り上がってしまう。
……いやいや、今はそんなことを考えている場合じゃない。本題はそこじゃないんだ。
「……えっと、クマサン、話を戻すけど、そういうわけだから、クマサンもミコトさんの誕生日プレゼントに加わってくれる?」
「ああ、もちろんだ! ショウだけからのプレゼントにするわけにはいかないからな」
俺だけからのプレゼントにするわけにはいかない?
……ああ、ギルドみんなからの方が、貰ったほうも嬉しいってことか。クマサンらしい気配りだ。
俺はうんうんとうなずく。
「……ショウ、ルーンミスリルの市場価格の半分は俺が出す。このままじゃ、ほとんどショウからのプレゼントになってしまう……」
――あらら。メイが言ってた通りの展開になってしまった。
ルーンミスリルは、ただでさえポップしにくい、ミスリルゴーレムからのレアドロップアイテムだ。出回る数が少ないため、市場でのプレイヤー間取引では、かなりの値段がついている。その半額となれば、相当な額だ。
クマサンは生産による資金稼ぎができないうえに、装備に金のかかる重戦士。決してお金に余裕があるわけではないことは俺も知っている。
「クマサン、そんな無理はしなくていいよ! ルーンミスリルだって、俺がたまたまロットで勝ち取っただけだし……」
慌てて言いかけたところで、ふと思い出す。
「あ、そうそう。クマサンの費用負担については、メイが直接喋りたいって言ってたんだ! 髪飾りの製作には、ルーンミスリル以外の素材もいるからさ。一度メイと話してみてくれないかな?」
「……そうか。わかった」
クマサンは渋々ながらも、うなずいてくれた。
なんだか、厄介な部分をメイに丸投げするようで気が引けるが、メイが「話す」と言ってくれたことだし、何より彼女のことは信用している。きっとクマサンが納得する形で話をまとめてくれるはずだ。
……とはいえ、これでまたメイに借りを作ってしまうな。
メイの誕生日についても、相当考えないといけないな、これは……。
ルーンミスリルの髪飾りの命名――それが今の俺の最大の問題だった。
名前をつけたからといって、性能に変化が生じるわけではない。とはいえ、このゲームでは他のプレイヤーのステータスをある程度覗くことができる。筋力や敏捷力といった細かい能力値までは見えないが、レベルや体力、SP値、メイン職業、サブ職業などは確認可能だ。装備に関しても、その性能こそ秘匿されているものの、名称だけは他者からも見えてしまう。
つまり、変な名前や恥ずかしい名前をつけるわけにはいかない。
たまに、ゲーム内カップルなのか知らないが、「〇〇の愛」とか「永遠の約束」なんて痛々しい名前の装備をつけているプレイヤーを見かけることがある。本人達は幸せかもしれないが、はたから見ると気恥ずかしさのあまり目を逸らしたくなる。そもそも、もし別れたらその装備をどうするつもりなのか。装備し続けるのはもちろん、売るのも捨てるのも気まずすぎるだろうに。
「ミコトさんがつけても恥ずかしくない名前にしないとな……」
いい加減な名前をつけるくらいなら、デフォルトの名前にしておけと言われそうだが、アナザーワールド・オンラインのプレイヤーにとって、独自名称のアイテムを装備することは一種のステータスでもある。その機会をみすみす棒に振るわけにはいかなかった。
「巫女っていう職業を考えると、やっぱり和風の名前の方がしっくりくるよな」
エクスカリバーやデュランダルといった西洋の名剣には、それぞれに宿る伝説と、異国情緒漂う響きの格好良さがある。だが、和風の名前にはまた別の趣があった。たとえば、菊一文字や一期一振。どちらも刀の銘だが、漢字の持つ奥深さや、歴史的な背景を考えると、その響きは単なる装飾を超えた重みを感じる。技の名前にしてもそうだ。「乱れ雪月花」なんて、洋風の技名では生み出せない、和風ならではの情緒と美しさを感じさせるネーミングだろう。
「和風で、巫女に似合う名前……日本の有名な女神といえば、やっぱり天照大御神か」
天照――それを冠した名称は悪くない。
女神の名は、ミコトさんのイメージにも合う。それはなかなか良いアイデアに思えた。
「天照大御神といえば太陽神でもある。俺達をいつも明るく照らしてくれる存在としてミコトさんにピッタリ――」
言いかけて言葉を止める。
ミコトさんは確かに春の陽光のような温かさを持っている。だが、燃え盛る太陽は、彼女の持つ穏やかさとは少し違う気がした。それに、太陽は自身がいる間は昼の明るさを生み出すが、いない時は夜の闇を創り出す、ある意味自己主張の激しい存在だ。もしそれに似合う人がいるとすれば、たとえば、ヘルアンドヘブンのフィジェット。あの破天荒な彼女こそ、まさに燃え盛る太陽のような女性だろう。
それに比べれば、ミコトさんはむしろ月のようだ。
月は決して夜の象徴ではない。空を見上げるのが好きな人間にとっては当たり前のことだが、昼間にも月は出ている。青い空に浮かぶ白い月は、決して主張しすぎることなく、太陽よりも近い場所から静かに見守ってくれている。そして、太陽が沈み、闇が訪れたときこそ、その存在感を際立たせる。まるで、俺達が困ったときにこそ、そっと寄り添ってくれるミコトさんのように。
「……月夜見」
自然と、その名が口をついた。月読とも書く、月の神の名。天照ではなく、月夜見こそ、ミコトさんに相応しい。
瞬間、彼女の髪に宿るミスリル銀の輝きを放つ花のイメージが、鮮やかに脳裏に浮かんだ。
「月夜見の銀華」
口にした途端、確かな手応えが胸に落ちる。まだ完成した髪飾りを目にしていないのに、その姿が鮮明に心に描かれていた。
「――これしかない!」
興奮を抑えながら、メイに連絡を取ろうとフレンドリストを開く。
しかし、彼女の名前はすでに灰色になっていた。
「もうログアウトしたのか……。仕方ないな」
少しだけ残念に思いつつも、俺は文字チャットを開き、「月夜見の銀華」という名を送信した。
「名前も決まった。あとは、どれだけの出来栄えのものを作れるかだ。……メイ、頼んだぞ」
俺はメイを信じ、この日は静かにログアウトした。
翌日、俺にはもう一つの仕事があった。クマサンに、ミコトさんへの誕生日プレゼントの件を話すことだ。
俺は三つ星食堂の個室にクマサンを呼び出した。
「で、大事な話って?」
向かい合って座るなり、クマサンが口を開いた。いつになく緊張したように見えるのは気のせいではあるまい。
二人だけで大事な話があると言って来てもらったのだから、ミコトさんとメイには話せない、何かギルドに関する重要な話があると考えていても不思議ではない。確かにミコトさんには聞かせられないが、メイとはすでに話がついている。だが、クマサンはそんな事情を知る由もない。
「……俺だけに話があるんだよな」
「まぁ、そうだね」
毛に覆われてわかりにくいが、クマサンの顔がわずかに紅潮しているように見えた。
「実は、ミコトさんに誕生日プレゼントを渡そうと思うんだ」
「――――!?」
クマサンの表情が凍りついた。驚きだけではない。どこか、言葉にできない悲しみすら滲んでいるように見えた。
え? なに、この反応……!?
胸に痛みを感じ、急に焦りがこみ上げてくる。
「ク、クマサン!? えっと、実は――」
しどろもどりになりながらも、俺は慌ててここまでの事情を説明した。
「――というわけなんだ」
「……なるほど。そういうことか」
ようやくクマサンの表情が落ち着きを取り戻し、俺もほっと胸を撫で下ろす。クマサンの表情を見て感じた、胃のあたりを締めつけられるような痛みも、いつの間にか消えていた。
「……二人だけで誕生日を教え合っていたわけじゃないんだな」
クマサンが、どこか安堵したようにつぶやいた。
俺は基本的にリアルとゲームとを切り離しているので、ゲーム内でミコトさんとそういった話をしたことはない。今回は、税金等の処理のための事務的な準備として、三人から生年月日を聞き取っただけにすぎない。
「あー、だから、クマサンの誕生日も知っちゃってるんだよ。クマサンの誕生日のことも、ちゃんと考えてるから」
「……そうか」
言葉は少なかったが、クマサンは嬉しそうだった。ルーンミスリルの髪飾りほどのレアアイテムは難しいが、何か喜んでもらえそうなものを贈るつもりだ。何しろ、クマサンにはゲームでもリアルでもお世話になっている。それなりの恩返しはしたい。
……あー、でも、クマサンにならゲーム内じゃなくて、リアルでのプレゼントでもいいのか? いや、さすがにそれはキモいと思われるかな?
クマサンの誕生日が近づけば、また頭を悩ますことになりそうだ。
「……で、ショウの誕生日はいつなんだ?」
「え、俺?」
どこかもじもじした様子でクマサンが尋ねてきた。
そういえば、事務的にクマサンから生年月日を聞いたが、俺の誕生日は誰にも教えてなかったっけ。
……もしかして、これって俺も誕生日プレゼントを期待してもいいのだろうか?
この年になると、プレゼントどころか、誕生日を人から祝われることもない。それだけに、ついつい期待してしまう。
俺が照れながら自分の誕生日を伝えると、クマサンは小さくその日付を繰り返しつぶやいていた。その真剣な様子に、胸の奥が妙にくすぐったくなる。
期待しすぎると、裏切られたときにがっかり感がハンパない。それはわかっているのに、どうしても心が勝手に盛り上がってしまう。
……いやいや、今はそんなことを考えている場合じゃない。本題はそこじゃないんだ。
「……えっと、クマサン、話を戻すけど、そういうわけだから、クマサンもミコトさんの誕生日プレゼントに加わってくれる?」
「ああ、もちろんだ! ショウだけからのプレゼントにするわけにはいかないからな」
俺だけからのプレゼントにするわけにはいかない?
……ああ、ギルドみんなからの方が、貰ったほうも嬉しいってことか。クマサンらしい気配りだ。
俺はうんうんとうなずく。
「……ショウ、ルーンミスリルの市場価格の半分は俺が出す。このままじゃ、ほとんどショウからのプレゼントになってしまう……」
――あらら。メイが言ってた通りの展開になってしまった。
ルーンミスリルは、ただでさえポップしにくい、ミスリルゴーレムからのレアドロップアイテムだ。出回る数が少ないため、市場でのプレイヤー間取引では、かなりの値段がついている。その半額となれば、相当な額だ。
クマサンは生産による資金稼ぎができないうえに、装備に金のかかる重戦士。決してお金に余裕があるわけではないことは俺も知っている。
「クマサン、そんな無理はしなくていいよ! ルーンミスリルだって、俺がたまたまロットで勝ち取っただけだし……」
慌てて言いかけたところで、ふと思い出す。
「あ、そうそう。クマサンの費用負担については、メイが直接喋りたいって言ってたんだ! 髪飾りの製作には、ルーンミスリル以外の素材もいるからさ。一度メイと話してみてくれないかな?」
「……そうか。わかった」
クマサンは渋々ながらも、うなずいてくれた。
なんだか、厄介な部分をメイに丸投げするようで気が引けるが、メイが「話す」と言ってくれたことだし、何より彼女のことは信用している。きっとクマサンが納得する形で話をまとめてくれるはずだ。
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