無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなりました!〜個性豊かな獣人の国からコンニチハ!〜

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第2章 色んな種族さん!こんにちは〜材料集め編ー空色の革布〜

第5話 一次審査の結果について〜

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第5話 一次審査の結果について~
――――――――――――


一次審査の終了から、二時間後ーーー

会場の一角に設けられた審査結果受け取り所には、長い列ができていた。私とダークさんも、その最後尾に並んでいる。

「…うっ…緊張のあまり…吐き気が…」

緊張のせいか、胃のあたりがきゅっと縮む。
さっきまで平気だったのに、順番が近づくにつれて、胸の奥がむかむかしてきた。

ダーク「…大丈夫か?」

ダークさんが、低い声でそう尋ねてくる。

「ちょっと……気持ち悪くて……」

正直にそう言うと、ダークさんは少しだけ距離を詰め、私の背中に手を添えた。


ダーク「深呼吸しろ。ゆっくりだ。」

その手は大きくて、驚くほど温かかった。
背中を撫でるように、一定のリズムでさすってくれる。

ダーク「……無理をする必要はない。結果がどうであれ、ヨーグルトはやるべきことをやった。」

その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がじん、と熱くなった。

(……こんなデブにも優しくしてくれるなんて……ダークさんは聖人すぎる……)思わず、目の奥が潤む。嬉しさが一気に込み上げてきて、何も言えなくなってしまった。


やがて列が進み、私たちの番が来る。

審査員「次の方、どうぞ。」
促されて、会場内へ足を踏み入れる。

中には数人の審査員が並んで座っており、全員がこちらを見ていた。

審査員「お名前をよろしいでしょうか。」

「ヨーグル・オオゾラです。」

声が少し震える。
審査員の一人が名簿を確認し、封筒を差し出した。

審査員「ヨーグルさんですね。こちらが、一次審査の結果になります。」

「……あ、ありがとうございます。」

両手で封筒を受け取り、会場を後にする。
外に出た途端、ドクドクと心臓の音が一気にうるさくなった。


「…きっと大丈夫…。」
自分に言い聞かせるように呟き、封筒を開く。

中の紙を引き抜き――
目に飛び込んできた文字を見た瞬間。

「……え……?」




《一次審査 通過》
「――っ!!」

思わず、息を詰めた。

「と、通ってる……?」
視界が一瞬ぼやけて、気づけば目尻が熱くなっていた。

ダーク「……よくやったな。」

ダークさんの声が、すぐ隣から聞こえる。

「……頑張った甲斐が……ありました……」

涙を堪えきれず、少しだけ零れてしまう。
封筒の中には、報酬として記された品名――
**「空色の革布」**の受け取り証も、確かに入っていた。

さらに、評価用紙に目を通す。

――
和風スープという物珍しさと、全体を包む優しい味わいが印象的で、多くの審査員の心を掴みました。

今後は見た目をより華やかにすれば、さらに上位を狙えます。

また、あのアクシデントの中、料理を作り上げた事に感銘を受け、特別点をつけさせて頂きます。

審査員一同より
――

「……ちゃんと、見てくれていたんだ……」

胸がいっぱいになる。私は封筒を抱きしめてから、改めてダークさんの方を向いた。

「ダークさん……」
深く、頭を下げる。

「コンテスト中、ずっと守ってくれて……本当に、ありがとうございました。」

そう言って顔を上げると、自然と笑みがこぼれた。

ダークさんは一瞬、言葉を失ったように固まり――次の瞬間、視線をそらした。

ダーク「……ヨー…いや、都子は。」

「え?」

ダーク「笑顔が1番似合うな。愛らしい。」

「――!?」
意味を理解するより早く、顔がぶわっと熱くなる。

「な、なななに言って…愛らしいって…そんなお世辞…!」

言い訳をした瞬間、ダークさんが私の手を掴んだ。

ダーク「行くぞ。」

「え、ちょ……!」

そのまま、料理人仲間たちが集まっている方向へ、ずんずんと歩き出す。

「だ、ダークさん!?」

ダーク「今すぐ都子の審査結果を伝える。料理仲間に褒めてもらえ」

背中越しにそう言われて、胸の奥がまた温かくなる。

(…ダークさん…ありがとう…)
私はその手を、ぎゅっと握り返した。


こうして――
一次審査を突破した喜びと共に、私の料理人としての一歩は、確かに前へと進んだのだった。


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