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さんしょう!
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鏡の中の淑女たちには今のマクシミリアンが、馬鹿馬鹿しいほどロマンティックに見えているらしい。
家柄的にも容姿的にも大した面子ではないが、頬を薔薇色に染めた令嬢たちは胸の前で手を組んで目をハート型にしている。その様子を見ながら、アリーは戦慄していた。ある意味で納得もしていた。
マクシミリアンと再会してから、ずっと頭のど真ん中に居座っていた「聖女ミアが回れ右する」可能性。
並外れた筋肉による「逆ハーレム阻止」かと思わせておいて、この流れ。これすなわち聖女ミアを主人公にするために働く「強制力」というやつなのかもしれない。
<いやでも、レジェンド精霊たちには、筋肉特戦隊を窮地に追い込むつもりはないだろうし……>
そのとき鏡の向こうで、マクシミリアンがマントを翻した。「ふぁさっ」みたいな音がした。見た目で効果音って変わるんだ、と妙な感動が湧いてくる。
己の役目は終わったとばかりに、スタスタスタッと会場を出るマクシミリアンの映像を最後に、アベルによる中継はおしまいとなった。
アリーはスティラを抱いたまま、どっこらしょと立ち上がった。
「それにしても、殿下の様子がすぐに中央に伝わったということは、この西翼にも間諜がいるということですよね……」
アリーのつぶやきに、四天王たちが一斉にうなずく。リーダー格ジェフリーが「それについては」と前に出た。
「我らで早急に洗い出しましょう。ええ、少々手荒にやれば、二重間諜に仕立て上げることもできるかもしれませんし」
やはり怒っているのだろう、彼らの体から闘気が立ち上る。今回はアリーも「逃げて」とは思わなかった。スティラの身の安全を考えれば、不安の種は徹底的に潰して頂きたい。
物理的に潰されるとグロイけどまあいいか、などとアリーが考えていたら、四天王たちの目が一斉に扉の方を向いた。
すぐに静かに扉が開いてマクシミリアンが入ってきた。ごく当り前の帰宅風景がごく当たり前に見えないあたり自分もずいぶん毒されたなあ、などと思いながら、アリーは女性向け大衆小説調マクシミリアンを眺めた。
健康は財産というか、それしか財産がなかった男が、不健康そうに顔を青くしている。大丈夫ですか、と言いかけた瞬間彼の周囲に煙が立ち上って、勇ましく濃くいかつい覇王が戻ってきた。
ズシャアアアアッと体躯に見合った効果音で膝から崩れ落ちた主君に、四天王たちが慌てて駆け寄る。
「……恐ろしい狩人たちだった。自分が獲物の側に回るのは、生まれて初めてだ……」
筋肉がひと回りもふた回りも巨大化し、すっかりいつも通りの屈強なマクシミリアンなのに、その表情はうつろだ。
心配する周囲をよそに、彼はしばし目を閉じて黙考し始める。
しばらくののち目を開いたマクシミリアンは、アリーを見てただ静かに微笑した。濃い。そしてそのことが妙に嬉しい。
「アリー、さっきは放っておいてすまなかった。その体にある『気付けのツボ』を突いておいたから、大丈夫だろうとは思ったが……」
いや勝手に何してくれてんですか、と言いかけて、アリーは「ありがとうございます」と一応お礼を言った。許可なく体に触れられたとはいっても、それは瞬きよりも短い一瞬でしかなかったに違いない。
「令嬢たちは誰もかれも、俺の真実の姿を見抜けなかったようだ。生き馬の目を抜く王宮の女主人となり、血で血を洗う動乱の戦国において国と民を守るのが王太子妃の役目。あんな小枝のように頼りない娘たちには勤まらないということが、よくわかった」
「いや無理を言わないであげてください」
「やはりアリーだ。俺の相手は、狼くらいならば楽々と素手で捕まえそうなアリーしかいない」
ひとりで勝手に納得しているらしいマクシミリアンの後ろで、レジェンド精霊4体がうんうんうなずいている。何だこの流れ、と背筋が寒くなった。
「いやできませんし、やるつもりもありませんし、私はスティラ様をお守りするので精一杯ですし」
マクシミリアンの目がぎらりと光った。その噛みつくような視線を、アリーは右から左に受け流した。
将来彼の隣に立つ女性は、この視線を平然と受け止められなければならないのだろう。たしかにハードルが高すぎるとは思うが、それは男爵令嬢たるアリーの役目ではないはずだ。
「ねえアリー、わたしお姫様みたいなドレスを着たアリーが見たいなあ。きっとすっごくすっごく綺麗だよ。あの鏡の中にいたお姉さんたちなんか、けちょんけちょんだよ」
「いえスティラ様、アリーは──」
「そうだろうそうだろう、スティラはやはり俺の愛する妹だっ!」
筋骨隆々なマクシミリアンが一瞬にして立ち上がり、アリーの腕からスティラを奪い取った。
過激でありながらしっかりと力加減された「高い高い」を繰り出しながら、半分だけ血の繋がった兄妹がキャッキャと笑いあう。
天才クリスがアリーを見て微笑んだ。
「実は、王弟であるラドフェン公爵が、叔父としてスティラ様の後見人になると息巻いておられまして。王族の一員として、スティラ様も貴族たちの前に出るべきだと」
「えっ!?」
驚愕するアリーをよそに、四天王たちは勝手に話を進め始めた。
「アリーさんは17歳、来月の大舞踏会でデビューすべき年齢だし。まあそう堅苦しく考えず、スティラ様の付添人として参加すると思えばいいよな」
「そうですね、ラドフェン公爵の思惑はどうあれ、スティラ様を王族として正しいあり方に戻すべきだと思いますし。早速この前の仕立て屋たちを呼んで、アリーさんのドレスを仕立ててもらいましょうか」
「おいおい、男の仕立て屋は不味いだろう。殿下の嫉妬から放たれる闘気の渦で、窒息死する羽目になるぞ!」
四天王たちが放つ重低音の「はははははは」を聞きながら、アリーは頭を抱えた。
スティラが「王族のお子様枠」として社交界に出るなら、アリーが不参加という選択肢はない。
「……仕立て屋さんに頼んで、ドレスの下に飛び道具を隠せるようにしてもらわないと……」
《次から次へと気苦労が絶えないな、ご主人》
《なんだか、避けられない運命の流れを感じますね……》
苦悩するアリーの脳内に直接、黒点とたっくんの気づかわし気な声が響いた。
家柄的にも容姿的にも大した面子ではないが、頬を薔薇色に染めた令嬢たちは胸の前で手を組んで目をハート型にしている。その様子を見ながら、アリーは戦慄していた。ある意味で納得もしていた。
マクシミリアンと再会してから、ずっと頭のど真ん中に居座っていた「聖女ミアが回れ右する」可能性。
並外れた筋肉による「逆ハーレム阻止」かと思わせておいて、この流れ。これすなわち聖女ミアを主人公にするために働く「強制力」というやつなのかもしれない。
<いやでも、レジェンド精霊たちには、筋肉特戦隊を窮地に追い込むつもりはないだろうし……>
そのとき鏡の向こうで、マクシミリアンがマントを翻した。「ふぁさっ」みたいな音がした。見た目で効果音って変わるんだ、と妙な感動が湧いてくる。
己の役目は終わったとばかりに、スタスタスタッと会場を出るマクシミリアンの映像を最後に、アベルによる中継はおしまいとなった。
アリーはスティラを抱いたまま、どっこらしょと立ち上がった。
「それにしても、殿下の様子がすぐに中央に伝わったということは、この西翼にも間諜がいるということですよね……」
アリーのつぶやきに、四天王たちが一斉にうなずく。リーダー格ジェフリーが「それについては」と前に出た。
「我らで早急に洗い出しましょう。ええ、少々手荒にやれば、二重間諜に仕立て上げることもできるかもしれませんし」
やはり怒っているのだろう、彼らの体から闘気が立ち上る。今回はアリーも「逃げて」とは思わなかった。スティラの身の安全を考えれば、不安の種は徹底的に潰して頂きたい。
物理的に潰されるとグロイけどまあいいか、などとアリーが考えていたら、四天王たちの目が一斉に扉の方を向いた。
すぐに静かに扉が開いてマクシミリアンが入ってきた。ごく当り前の帰宅風景がごく当たり前に見えないあたり自分もずいぶん毒されたなあ、などと思いながら、アリーは女性向け大衆小説調マクシミリアンを眺めた。
健康は財産というか、それしか財産がなかった男が、不健康そうに顔を青くしている。大丈夫ですか、と言いかけた瞬間彼の周囲に煙が立ち上って、勇ましく濃くいかつい覇王が戻ってきた。
ズシャアアアアッと体躯に見合った効果音で膝から崩れ落ちた主君に、四天王たちが慌てて駆け寄る。
「……恐ろしい狩人たちだった。自分が獲物の側に回るのは、生まれて初めてだ……」
筋肉がひと回りもふた回りも巨大化し、すっかりいつも通りの屈強なマクシミリアンなのに、その表情はうつろだ。
心配する周囲をよそに、彼はしばし目を閉じて黙考し始める。
しばらくののち目を開いたマクシミリアンは、アリーを見てただ静かに微笑した。濃い。そしてそのことが妙に嬉しい。
「アリー、さっきは放っておいてすまなかった。その体にある『気付けのツボ』を突いておいたから、大丈夫だろうとは思ったが……」
いや勝手に何してくれてんですか、と言いかけて、アリーは「ありがとうございます」と一応お礼を言った。許可なく体に触れられたとはいっても、それは瞬きよりも短い一瞬でしかなかったに違いない。
「令嬢たちは誰もかれも、俺の真実の姿を見抜けなかったようだ。生き馬の目を抜く王宮の女主人となり、血で血を洗う動乱の戦国において国と民を守るのが王太子妃の役目。あんな小枝のように頼りない娘たちには勤まらないということが、よくわかった」
「いや無理を言わないであげてください」
「やはりアリーだ。俺の相手は、狼くらいならば楽々と素手で捕まえそうなアリーしかいない」
ひとりで勝手に納得しているらしいマクシミリアンの後ろで、レジェンド精霊4体がうんうんうなずいている。何だこの流れ、と背筋が寒くなった。
「いやできませんし、やるつもりもありませんし、私はスティラ様をお守りするので精一杯ですし」
マクシミリアンの目がぎらりと光った。その噛みつくような視線を、アリーは右から左に受け流した。
将来彼の隣に立つ女性は、この視線を平然と受け止められなければならないのだろう。たしかにハードルが高すぎるとは思うが、それは男爵令嬢たるアリーの役目ではないはずだ。
「ねえアリー、わたしお姫様みたいなドレスを着たアリーが見たいなあ。きっとすっごくすっごく綺麗だよ。あの鏡の中にいたお姉さんたちなんか、けちょんけちょんだよ」
「いえスティラ様、アリーは──」
「そうだろうそうだろう、スティラはやはり俺の愛する妹だっ!」
筋骨隆々なマクシミリアンが一瞬にして立ち上がり、アリーの腕からスティラを奪い取った。
過激でありながらしっかりと力加減された「高い高い」を繰り出しながら、半分だけ血の繋がった兄妹がキャッキャと笑いあう。
天才クリスがアリーを見て微笑んだ。
「実は、王弟であるラドフェン公爵が、叔父としてスティラ様の後見人になると息巻いておられまして。王族の一員として、スティラ様も貴族たちの前に出るべきだと」
「えっ!?」
驚愕するアリーをよそに、四天王たちは勝手に話を進め始めた。
「アリーさんは17歳、来月の大舞踏会でデビューすべき年齢だし。まあそう堅苦しく考えず、スティラ様の付添人として参加すると思えばいいよな」
「そうですね、ラドフェン公爵の思惑はどうあれ、スティラ様を王族として正しいあり方に戻すべきだと思いますし。早速この前の仕立て屋たちを呼んで、アリーさんのドレスを仕立ててもらいましょうか」
「おいおい、男の仕立て屋は不味いだろう。殿下の嫉妬から放たれる闘気の渦で、窒息死する羽目になるぞ!」
四天王たちが放つ重低音の「はははははは」を聞きながら、アリーは頭を抱えた。
スティラが「王族のお子様枠」として社交界に出るなら、アリーが不参加という選択肢はない。
「……仕立て屋さんに頼んで、ドレスの下に飛び道具を隠せるようにしてもらわないと……」
《次から次へと気苦労が絶えないな、ご主人》
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