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出会いと8月の空
暗い心と元気になれる笑顔
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気が付いたら桜は真っ暗な空間にいた。
『どこ?ここ』
つぶやいた声が不自然に響く。桜があたりを見回すと、ぼんやりと光る何かが前の方にあるのが見えた。桜は好奇心に背中を押されてゆっくりとその明かりに近づく。
青緑色の柔らかそうな髪が風もないのに揺れる。それを見て桜はその明かりがモエギなのだと分かって、うれしくなって小走りで近づいた。けれど、桜が走り出した途端に座り込んでいたモエギは、ぱっと立ち上がって歩き出してしまう。
モエギはただ歩いているだけで、桜は走っているのにその距離は縮まるどころかだんだんと離れてしまう。
『待って!モエギ!!』
桜がどんなに走っても、叫んでもモエギは止まることなく桜から離れていく。
「モエギ!!!」
天井に向かって伸ばした桜の手は何もつかむことなく、空を切る。まだ夜明けまでは時間があるのか部屋の中は薄暗い。真っ暗な空間もなく、ぼんやりと光るモエギもそこにはいない。荒い息を整えながら、桜は夢でよかったと胸をなでおろした。
「いやな夢だったな」
桜は隣の部屋で寝ている喜代を起こさないように、なあるべく音を立てずに立ち上がると、洋服ダンスの上にある小さな引き出しの中から汗拭きシートを取り出した。柑橘系の香りを感じながら、桜はさっきの夢について思いをはせた。
もう、会えないのかな。ふとそんなことが頭をよぎって、桜は胸がギュッと苦しくなるのを感じた。もっと一緒にいたい。もっとたくさんのことを話したい。もっとモエギのことをたくさん知りたい。桜は強くそう感じた。
一通り汗を拭いた桜は、もう一度布団に戻ると瞼を閉じた。桜が思っていたよりも眠気は早くやってきた。
桜が次に目を覚ましたのは六時半にセットした目覚ましが鳴ってからだった。桜はぐうっと伸びをしながら起き上がると、布団をたたんで部屋の隅に置いた。星空のポスターの前にかけてある制服を手とって、桜は洗面所に向かった。
夢の名残か、昨日モエギを傷つけてしまったからか、気持ちは重くそれに比例するように足取りも重い。桜は憂鬱な気分のまま泡立てネットで、洗顔料を泡立てて顔を洗った。
顔を拭きながらはぁと思いため息が桜の口から零れ落ちる。深く、深く、モエギを傷つけてしまったことは痛いほどわかっていても、桜にはどうやって謝ったらいいかは全く分からなかった。
「桜ちゃーん」
桜がもう一度深くため息をついたところで、いつもと変わらない喜代の声が桜の鼓膜を揺らす。桜はまたため息をついてから、返事をして手早く着替えると居間へ向かった。
「おはよう、桜ちゃん」
「おはようございます」
桜は暗い顔のまま挨拶を返すと、食卓についた。喜代は桜には何も聞かずにそっと隣に腰を下ろした。
「いただきます」
今日の朝ごはんは珍しく和食だった。桜は暖かいわかめの味噌汁を口に含みながら、またモエギのことを考えた。今頃、なにをしてるのかな。朝ご飯は和食派かな、洋食派かな。
考えてみてからふと、気が付く。桜はモエギのことについてほとんど知らなかった。そして同じようにモエギも、桜についてほとんど知らないはずだ。
桜は何となく寂しくなって、冷たくなった胸を温めたくてわかめの味噌汁をまた口に含んだ。
ご飯を食べ終えた桜は、部屋に戻ってお気に入りのリュックに体操服を詰めた。今日は、九月の初めにある体育祭の競技発表と練習があるらしい。昨日桜が聞いた話では、南野西高校の体育祭は三学年の全クラス対抗で、上級生が有利にならないように毎年違う競技をやることになっているみたいだ。
リュックに体操服を詰め終わって、桜が壁寄りかかりながらぼーっとしていると布団の上に投げ出してあったスマホが音を立ててふるえた。桜は手を伸ばしてスマホを引き寄せ通知を確認する。通知はメッセージアプリからで、送り主は昨日の授業終わりに連絡先を交換したかえでだった。
『奏音から伝言。
今日、七時十分に家に行くからねー!学校一緒に行こう!』
『わかったって伝えてくれる?
わざわざ伝えてくれてありがとう』
『はいよ』
桜がメッセージを返してから、時計を確認すると七時十分まであと一分しかなかった。桜は慌ててリュックのチャックをしめると、玄関に向かった。桜はお気に入りのスニーカーの紐を縛って、外に出た。
「あ、おはよう」
「お、おはよう」
桜が外に出ると、もう外にはスマホをいじっている奏音がいた。桜は、自転車を引いて歩き出した奏音の後ろをとぼとぼと歩いた。奏音は、スピードを落として桜の隣に並んだ。
「なーに暗い顔してんの?」
奏音に聞かれて、桜は下に向けていた視線を奏音に合わせた。眉を寄せて心配そうな顔をしている奏音と目が合って、桜の鼻の奥がツンとする。あふれそうになった涙を瞬きで逃がした、桜はかいつまんで昨日のことを奏音に話すことにした。
「昨日、ある人をすごく深く傷つけちゃって。」
「うん」
「どうやって、謝ろうかなって、悩んでて」
「その傷つけちゃった人は男の人?女の人?」
「お、男の人」
「よし、じゃあおかし作って謝りに行くのがいいと思う」
暗い顔の桜とは対照的なキラキラの笑顔で言い切った奏音に桜もつられて笑顔になる。奏音の笑顔は、なんというか人のことまで明るい気持ちにさせてくれる不思議な力があると、桜は感じた。
「でも、私おかしとか作ったことない。」
「料理は?」
「それはあるけど」
「じゃあ、大丈夫!放課後、うちで作ろう?」
くすっといたずらっ子みたいな笑顔でほほ笑んだ奏音は、なに作ろうかなぁと桜の返事を聞く前から作る気満々だ。
「ありがとう、奏音」
「どーいたしまして」
ちょっと先を歩いていた奏音は振り返って、桜に言葉を紡ぐ。
「あ、危ない」
「え?」
桜がつぶやいた時にはもう遅く、奏音が前を向いた時にはもう電柱が奏音のおでこに迫っていた。奏音はよけることすらかなわず電柱におでこをぶつけた。
「いったい」
おでこを抑えて涙目になる奏音とは対照的に、桜は何となくツボにはまってしまって笑いがこみ上げてきた。
「ふふっ、あはは」
「もう、笑わないでよ」
「ごめっ、とまんない」
桜は、昨日からはじめて声をあげて笑うことができた。そんな桜につられたのか、桜が笑ったことがうれしかったのか、奏音も一緒に笑い始めた。道の端っこで笑い転げている二人を、同じ制服に身を包んだ男の子がいぶかしげに見ながら追い越していく。そんな視線も気にならないくらい、おかしくて桜と奏音はひたすら笑い続けた。
「なにやってんのー?」
二人の笑いがやっとおさまったころ、中込とかえでが通りかかった。
「いや、なんでもない」
「奏音が、電柱におでこぶつけたの」
「馬鹿だな」
「馬鹿じゃない」
すかさず軽い嘲笑をうかべる中込をびしっと指さして、馬鹿じゃないと言い張る奏音がおかしくて桜は
また笑った。
「こおら、簡単に馬鹿とか言わないの」
「お前は俺の母親か」
「あんたの母親なんか絶対やだって」
「じゃあ、さしずすんな。ばーか」
「あんた人のこと言えるほど頭よくないでしょ」
今度は、かえでと中込の息の合った言い合いが始まる。歩きながらずっと話し続けるかえでと中込に置いて行かれないように桜と奏音も歩き出した。
桜は、重かったはずの足取りがだんだん軽くなるのを感じながら心の中で、笑わせてくれた三人に感謝した。
『どこ?ここ』
つぶやいた声が不自然に響く。桜があたりを見回すと、ぼんやりと光る何かが前の方にあるのが見えた。桜は好奇心に背中を押されてゆっくりとその明かりに近づく。
青緑色の柔らかそうな髪が風もないのに揺れる。それを見て桜はその明かりがモエギなのだと分かって、うれしくなって小走りで近づいた。けれど、桜が走り出した途端に座り込んでいたモエギは、ぱっと立ち上がって歩き出してしまう。
モエギはただ歩いているだけで、桜は走っているのにその距離は縮まるどころかだんだんと離れてしまう。
『待って!モエギ!!』
桜がどんなに走っても、叫んでもモエギは止まることなく桜から離れていく。
「モエギ!!!」
天井に向かって伸ばした桜の手は何もつかむことなく、空を切る。まだ夜明けまでは時間があるのか部屋の中は薄暗い。真っ暗な空間もなく、ぼんやりと光るモエギもそこにはいない。荒い息を整えながら、桜は夢でよかったと胸をなでおろした。
「いやな夢だったな」
桜は隣の部屋で寝ている喜代を起こさないように、なあるべく音を立てずに立ち上がると、洋服ダンスの上にある小さな引き出しの中から汗拭きシートを取り出した。柑橘系の香りを感じながら、桜はさっきの夢について思いをはせた。
もう、会えないのかな。ふとそんなことが頭をよぎって、桜は胸がギュッと苦しくなるのを感じた。もっと一緒にいたい。もっとたくさんのことを話したい。もっとモエギのことをたくさん知りたい。桜は強くそう感じた。
一通り汗を拭いた桜は、もう一度布団に戻ると瞼を閉じた。桜が思っていたよりも眠気は早くやってきた。
桜が次に目を覚ましたのは六時半にセットした目覚ましが鳴ってからだった。桜はぐうっと伸びをしながら起き上がると、布団をたたんで部屋の隅に置いた。星空のポスターの前にかけてある制服を手とって、桜は洗面所に向かった。
夢の名残か、昨日モエギを傷つけてしまったからか、気持ちは重くそれに比例するように足取りも重い。桜は憂鬱な気分のまま泡立てネットで、洗顔料を泡立てて顔を洗った。
顔を拭きながらはぁと思いため息が桜の口から零れ落ちる。深く、深く、モエギを傷つけてしまったことは痛いほどわかっていても、桜にはどうやって謝ったらいいかは全く分からなかった。
「桜ちゃーん」
桜がもう一度深くため息をついたところで、いつもと変わらない喜代の声が桜の鼓膜を揺らす。桜はまたため息をついてから、返事をして手早く着替えると居間へ向かった。
「おはよう、桜ちゃん」
「おはようございます」
桜は暗い顔のまま挨拶を返すと、食卓についた。喜代は桜には何も聞かずにそっと隣に腰を下ろした。
「いただきます」
今日の朝ごはんは珍しく和食だった。桜は暖かいわかめの味噌汁を口に含みながら、またモエギのことを考えた。今頃、なにをしてるのかな。朝ご飯は和食派かな、洋食派かな。
考えてみてからふと、気が付く。桜はモエギのことについてほとんど知らなかった。そして同じようにモエギも、桜についてほとんど知らないはずだ。
桜は何となく寂しくなって、冷たくなった胸を温めたくてわかめの味噌汁をまた口に含んだ。
ご飯を食べ終えた桜は、部屋に戻ってお気に入りのリュックに体操服を詰めた。今日は、九月の初めにある体育祭の競技発表と練習があるらしい。昨日桜が聞いた話では、南野西高校の体育祭は三学年の全クラス対抗で、上級生が有利にならないように毎年違う競技をやることになっているみたいだ。
リュックに体操服を詰め終わって、桜が壁寄りかかりながらぼーっとしていると布団の上に投げ出してあったスマホが音を立ててふるえた。桜は手を伸ばしてスマホを引き寄せ通知を確認する。通知はメッセージアプリからで、送り主は昨日の授業終わりに連絡先を交換したかえでだった。
『奏音から伝言。
今日、七時十分に家に行くからねー!学校一緒に行こう!』
『わかったって伝えてくれる?
わざわざ伝えてくれてありがとう』
『はいよ』
桜がメッセージを返してから、時計を確認すると七時十分まであと一分しかなかった。桜は慌ててリュックのチャックをしめると、玄関に向かった。桜はお気に入りのスニーカーの紐を縛って、外に出た。
「あ、おはよう」
「お、おはよう」
桜が外に出ると、もう外にはスマホをいじっている奏音がいた。桜は、自転車を引いて歩き出した奏音の後ろをとぼとぼと歩いた。奏音は、スピードを落として桜の隣に並んだ。
「なーに暗い顔してんの?」
奏音に聞かれて、桜は下に向けていた視線を奏音に合わせた。眉を寄せて心配そうな顔をしている奏音と目が合って、桜の鼻の奥がツンとする。あふれそうになった涙を瞬きで逃がした、桜はかいつまんで昨日のことを奏音に話すことにした。
「昨日、ある人をすごく深く傷つけちゃって。」
「うん」
「どうやって、謝ろうかなって、悩んでて」
「その傷つけちゃった人は男の人?女の人?」
「お、男の人」
「よし、じゃあおかし作って謝りに行くのがいいと思う」
暗い顔の桜とは対照的なキラキラの笑顔で言い切った奏音に桜もつられて笑顔になる。奏音の笑顔は、なんというか人のことまで明るい気持ちにさせてくれる不思議な力があると、桜は感じた。
「でも、私おかしとか作ったことない。」
「料理は?」
「それはあるけど」
「じゃあ、大丈夫!放課後、うちで作ろう?」
くすっといたずらっ子みたいな笑顔でほほ笑んだ奏音は、なに作ろうかなぁと桜の返事を聞く前から作る気満々だ。
「ありがとう、奏音」
「どーいたしまして」
ちょっと先を歩いていた奏音は振り返って、桜に言葉を紡ぐ。
「あ、危ない」
「え?」
桜がつぶやいた時にはもう遅く、奏音が前を向いた時にはもう電柱が奏音のおでこに迫っていた。奏音はよけることすらかなわず電柱におでこをぶつけた。
「いったい」
おでこを抑えて涙目になる奏音とは対照的に、桜は何となくツボにはまってしまって笑いがこみ上げてきた。
「ふふっ、あはは」
「もう、笑わないでよ」
「ごめっ、とまんない」
桜は、昨日からはじめて声をあげて笑うことができた。そんな桜につられたのか、桜が笑ったことがうれしかったのか、奏音も一緒に笑い始めた。道の端っこで笑い転げている二人を、同じ制服に身を包んだ男の子がいぶかしげに見ながら追い越していく。そんな視線も気にならないくらい、おかしくて桜と奏音はひたすら笑い続けた。
「なにやってんのー?」
二人の笑いがやっとおさまったころ、中込とかえでが通りかかった。
「いや、なんでもない」
「奏音が、電柱におでこぶつけたの」
「馬鹿だな」
「馬鹿じゃない」
すかさず軽い嘲笑をうかべる中込をびしっと指さして、馬鹿じゃないと言い張る奏音がおかしくて桜は
また笑った。
「こおら、簡単に馬鹿とか言わないの」
「お前は俺の母親か」
「あんたの母親なんか絶対やだって」
「じゃあ、さしずすんな。ばーか」
「あんた人のこと言えるほど頭よくないでしょ」
今度は、かえでと中込の息の合った言い合いが始まる。歩きながらずっと話し続けるかえでと中込に置いて行かれないように桜と奏音も歩き出した。
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