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第74話 操られし魔獣
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翌朝、普段より早い時間に起きた樹はアリアと共に朝食を取っていた。
「飯食ったら出かけるか」
「そうしましょう」
30分ほどで朝食を食べ終えると樹はいつものコートを羽織った。
「じゃあ、行ってくる」
セザールとディルク、アルマに屋敷を任せると樹たちは屋敷を後にした。
「あの、私も付いてきてしまってよろしかったのでしょうか?」
「ああ、大丈夫だろ。ギルドパーティの仲間だし」
「そうですよ。シャル様も強くなられました」
樹たち一行は騎士団の小隊が襲撃を受けたという現場に向かう。
貴族用の検問所を通ると襲撃があった北の森へと向かうべく、転移魔法を展開した。
「ここだな……」
樹たちは一瞬にして森の中に着いた。
「そうみたいですね」
「酷いあり様ですね」
森の木々は倒れたり傷ついたり、やられた兵士の鎧や武器などが散乱しており、そこで戦闘が繰り広げられたことを物語っている。
「こりゃ派手にやられたな……」
その刹那、樹の気配探知に魔獣が引っかかった。
「囲まれたな」
「はい」
「やるぞ」
「了解です」
三人はそれぞれ武器を構える。
「アリア、これ使え」
樹は弾丸をアリアに渡した。
「これは?」
「アリアの麻痺弾を対魔獣用に威力を高めてみた」
「ありがとうございます。さっそく使わせて頂きます」
アリアはリボルバータイプの銃に樹の作った弾丸を込めた。
その時、木々の影から大型犬のような見た目の黒い魔獣たちが樹たちを襲う。
『風刃』
樹は無詠唱で風の刃をぶっ放す。
一気に三体を真っ二つにぶった切った。
「はぁっ!!」
シャルも二本の短剣を構えると、バッタバッタと魔獣を切り刻んで行く。
ーーーーバン、バン、バーン
森に銃声が鳴り響く。
アリアが二丁の拳銃を華麗に操る。
もはやこの程度の魔獣、樹たちの敵では無い。
十数体は居たであろう魔獣たちは片付いてしまった。
「何だったんだこりゃ」
「しかし、この強さなら騎士団全滅も頷けるかと」
「ですね」
樹たちの敵ではないが、確かに、そこらの魔獣よりよっぽど強い。
「ん? なんだこれ」
魔獣の首の部分に直径3ミリほどの針が刺さっているのが分かった。
それを樹は引っこ抜いてみた。
「これ、セザールさんが言っていた魔獣を操る魔道具ではないでしょうか?」
アリアが言った。
よく見ると襲ってきた魔獣全部に針が刺さっていた。
「確か、貴重なものだって言っていたよな。こんなに量産出来るもんか?」
「そうですね。謎は残りますね」
「とりあえず、針と魔獣の核を調べてもらおう」
樹たちは針と魔獣の核を回収した。
その様子を遠くから見て居る影があった。
「ちっ! アイツら何者なんだい! アタイの魔獣たちがまるで相手にならない!」
褐色で赤髪、赤い瞳の女は地団駄踏んだ。
「帰るか」
「「はい!」」
一通りのやるべき事を終えた樹たちは転移魔法を使い、王都へと帰還した。
「飯食ったら出かけるか」
「そうしましょう」
30分ほどで朝食を食べ終えると樹はいつものコートを羽織った。
「じゃあ、行ってくる」
セザールとディルク、アルマに屋敷を任せると樹たちは屋敷を後にした。
「あの、私も付いてきてしまってよろしかったのでしょうか?」
「ああ、大丈夫だろ。ギルドパーティの仲間だし」
「そうですよ。シャル様も強くなられました」
樹たち一行は騎士団の小隊が襲撃を受けたという現場に向かう。
貴族用の検問所を通ると襲撃があった北の森へと向かうべく、転移魔法を展開した。
「ここだな……」
樹たちは一瞬にして森の中に着いた。
「そうみたいですね」
「酷いあり様ですね」
森の木々は倒れたり傷ついたり、やられた兵士の鎧や武器などが散乱しており、そこで戦闘が繰り広げられたことを物語っている。
「こりゃ派手にやられたな……」
その刹那、樹の気配探知に魔獣が引っかかった。
「囲まれたな」
「はい」
「やるぞ」
「了解です」
三人はそれぞれ武器を構える。
「アリア、これ使え」
樹は弾丸をアリアに渡した。
「これは?」
「アリアの麻痺弾を対魔獣用に威力を高めてみた」
「ありがとうございます。さっそく使わせて頂きます」
アリアはリボルバータイプの銃に樹の作った弾丸を込めた。
その時、木々の影から大型犬のような見た目の黒い魔獣たちが樹たちを襲う。
『風刃』
樹は無詠唱で風の刃をぶっ放す。
一気に三体を真っ二つにぶった切った。
「はぁっ!!」
シャルも二本の短剣を構えると、バッタバッタと魔獣を切り刻んで行く。
ーーーーバン、バン、バーン
森に銃声が鳴り響く。
アリアが二丁の拳銃を華麗に操る。
もはやこの程度の魔獣、樹たちの敵では無い。
十数体は居たであろう魔獣たちは片付いてしまった。
「何だったんだこりゃ」
「しかし、この強さなら騎士団全滅も頷けるかと」
「ですね」
樹たちの敵ではないが、確かに、そこらの魔獣よりよっぽど強い。
「ん? なんだこれ」
魔獣の首の部分に直径3ミリほどの針が刺さっているのが分かった。
それを樹は引っこ抜いてみた。
「これ、セザールさんが言っていた魔獣を操る魔道具ではないでしょうか?」
アリアが言った。
よく見ると襲ってきた魔獣全部に針が刺さっていた。
「確か、貴重なものだって言っていたよな。こんなに量産出来るもんか?」
「そうですね。謎は残りますね」
「とりあえず、針と魔獣の核を調べてもらおう」
樹たちは針と魔獣の核を回収した。
その様子を遠くから見て居る影があった。
「ちっ! アイツら何者なんだい! アタイの魔獣たちがまるで相手にならない!」
褐色で赤髪、赤い瞳の女は地団駄踏んだ。
「帰るか」
「「はい!」」
一通りのやるべき事を終えた樹たちは転移魔法を使い、王都へと帰還した。
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