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第102話 オリエンス王都
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それから、襲ってきた王室親衛隊を街の衛兵に引き渡した。
最初は疑いの目で見られたが、プラチナに輝くギルドカード提示し、樹の正体が分かるとあっさりと信じてくれた。
他国にまで綾瀬の名が広がっている事に少し驚きを隠せなかった。
「そっちは大丈夫だったか?」
ミアの部屋を見張っていたアリアに声を掛けた。
「はい、こちらは異常ありません」
「そうか、ならよかった」
「樹さまの方は?」
「それなんだが、ちょっと色々問題があってだな……」
樹はシルフィルと顔を見合わせた。
「問題とは?」
「襲ってきた奴ら、王室親衛隊の連中だった」
「え、何故王室親衛隊が? 彼らは王室に絶対忠誠のはず」
「それが分かれば苦労はしないよ。とりあえず、この事はミアには黙っていてくれ」
「分かりました」
翌朝、何事も無かったかのようにコドフスの街を出発する。
あれから、アリアとシルフィルと交代で監視態勢を取っていたため、樹はほとんど睡眠を取って居なかった。
一方、姫さんの方はぐっすり寝れたようで何よりだ。
「このペースだと今日中にはオリエンス王都に着くな」
「はい、やっと私の故郷です」
「他国は初めてだから楽しみだな」
「いい所ですよオリエンスも」
ミアは微笑んだ。
最初の反抗的な態度は何だったのかと思わせるほどの優しい笑顔だ。
「マスター、私も遠出は久々なのだ」
人間の姿になっているシルフィルがはしゃいでいる。
「ああ、やっと擬人化出来たんだもんな」
「おうよ、飯だ飯だ」
「お前にはそれしか無いのか!」
シルフィルは味がする食べ物を随分と気に入っているようであった。
「随分と仲がよろしいんですね」
ミアが頬を膨らませて居た。
「まぁな、俺はこいつの思考が読めるし、シルフィルも俺の思考を読めるらしいからな」
「何ですかそれ!!」
「精霊契約したことによるものらしい。そうだよな?」
「おう、私もマスターの思考は読めるぜ」
お互い、簡単に意思疎通できる事により、戦闘の場では随分と助かっている。
「なんか、ズルいです……」
ミアは何やら拗ねてしまっている。
「まぁ、読まれたく無いものまで読めちまうけどな」
「それは、エッチなこととかですか?」
ミアがジト目で見てくる。
「ははは、マスターはそんな事考えて無いよ」
シルフィルが腹を抱えて笑っている。
「マスターは姫さんを守る事ばかり最近は考えているよ」
その言葉にミアの顔は真紅に染まった。
「な、ななな、何を言っているんですか!」
随分と驚いていたが、その顔は随分と嬉しそうであった。
「まぁ、姫さんに傷のひとつでも付けてみろ。ミアの親父さんに顔向け出来ないからな」
そんな会話をしているうちにオリエンス王国の王都が見えてきた。
「あれが王都です」
「やっと着いたな」
「長かったですね」
無事にオリエンス王都まで付けた事に樹は胸を撫で下ろした。
最初は疑いの目で見られたが、プラチナに輝くギルドカード提示し、樹の正体が分かるとあっさりと信じてくれた。
他国にまで綾瀬の名が広がっている事に少し驚きを隠せなかった。
「そっちは大丈夫だったか?」
ミアの部屋を見張っていたアリアに声を掛けた。
「はい、こちらは異常ありません」
「そうか、ならよかった」
「樹さまの方は?」
「それなんだが、ちょっと色々問題があってだな……」
樹はシルフィルと顔を見合わせた。
「問題とは?」
「襲ってきた奴ら、王室親衛隊の連中だった」
「え、何故王室親衛隊が? 彼らは王室に絶対忠誠のはず」
「それが分かれば苦労はしないよ。とりあえず、この事はミアには黙っていてくれ」
「分かりました」
翌朝、何事も無かったかのようにコドフスの街を出発する。
あれから、アリアとシルフィルと交代で監視態勢を取っていたため、樹はほとんど睡眠を取って居なかった。
一方、姫さんの方はぐっすり寝れたようで何よりだ。
「このペースだと今日中にはオリエンス王都に着くな」
「はい、やっと私の故郷です」
「他国は初めてだから楽しみだな」
「いい所ですよオリエンスも」
ミアは微笑んだ。
最初の反抗的な態度は何だったのかと思わせるほどの優しい笑顔だ。
「マスター、私も遠出は久々なのだ」
人間の姿になっているシルフィルがはしゃいでいる。
「ああ、やっと擬人化出来たんだもんな」
「おうよ、飯だ飯だ」
「お前にはそれしか無いのか!」
シルフィルは味がする食べ物を随分と気に入っているようであった。
「随分と仲がよろしいんですね」
ミアが頬を膨らませて居た。
「まぁな、俺はこいつの思考が読めるし、シルフィルも俺の思考を読めるらしいからな」
「何ですかそれ!!」
「精霊契約したことによるものらしい。そうだよな?」
「おう、私もマスターの思考は読めるぜ」
お互い、簡単に意思疎通できる事により、戦闘の場では随分と助かっている。
「なんか、ズルいです……」
ミアは何やら拗ねてしまっている。
「まぁ、読まれたく無いものまで読めちまうけどな」
「それは、エッチなこととかですか?」
ミアがジト目で見てくる。
「ははは、マスターはそんな事考えて無いよ」
シルフィルが腹を抱えて笑っている。
「マスターは姫さんを守る事ばかり最近は考えているよ」
その言葉にミアの顔は真紅に染まった。
「な、ななな、何を言っているんですか!」
随分と驚いていたが、その顔は随分と嬉しそうであった。
「まぁ、姫さんに傷のひとつでも付けてみろ。ミアの親父さんに顔向け出来ないからな」
そんな会話をしているうちにオリエンス王国の王都が見えてきた。
「あれが王都です」
「やっと着いたな」
「長かったですね」
無事にオリエンス王都まで付けた事に樹は胸を撫で下ろした。
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