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30話 魔王四天王・アモンが仲間になりました
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結果的に言うと、アモンの読みは的中した。
ホーンズ平原よりさらに北、パーシヴァル伯爵領を抜け、隣国の辺境に位置する古城。
以前はバフォメットが、少し前まではアモンが主だったという城。魔族が人間界を侵攻する上で、重要拠点となるポイント。
その古城は、今ではレオナールというバフォメットの元腹心が支配しているという。
「あ、アモン様!!」
平原の北に現れた魔物たちは、アモンが姿を見せると跪いて事情を話した。
先日の戦いの末、敗走した彼らを古城で待っていたのは、旧バフォメット派閥による粛清だった。
主を見捨てて逃げ出した敗残兵という誹りを受け、先に逃げ込んだ混血種は拷問の末に惨殺されたという。
その話を聞いたアモンは猛り狂った。同情する反面、魔力を吸収しておいて良かったと心から思った。それぐらいひどい荒れようだった。
「……惨い話だ。まさか俺たちが捕えた捕虜よりも、仲間たちの元へ戻った兵たちの方が、手酷い扱いを受けていたとは……」
「仲間だァ!? おイ、ふざけんなヨ!? レオナールの野郎が仲間だト!? 冗談じゃねエ! 奴は俺様の敵ダ! 仲間の仇ダ!! ……おい決めたゼ、フレイ、エリカ!!」
その時、アモンは初めて私たちを名前で呼んだ。
「てめぇらに協力してやル! レオナールの野郎だけじゃねェ、この状況を看過した他の四天王ヤ、そもそも純血主義を掲げる魔王をぶっ潰してやル! ……今までは恭順に力を奮うことで混血種の地位が向上すると信じていたがナ、んなもんはまやかしだったと痛感したゼ! 俺様は現魔王のルシフェルをぶっ倒ス! 残りの四天王もダ! そんで俺様が新たな魔王になっテ、混血を見下す純血主義者を一掃してやるゼ!!」
「……最後は物騒だが、我々の利害は当面一致するな。俺としてもお前たちの軍勢が仲間に加わるのは有難い。戦力という意味でも、情報という意味でも、魔王軍と戦う上でお前たちの存在は貴重だ」
「話は決まったナ! ——おい野郎どモ! 聞いての通りダ! 俺様ぁ今から魔王軍を離れル! 魔王をぶっ倒すまでハ、このフレイとエリカとかいう野郎と同盟関係を結んでやラァ! 文句はねぇナ!?」
アモンが叫ぶと、部下の魔物たちは呼応するように拳を突き上げる。
「オオオオオオ!」
「アモン様! アモン様! アモン様!!」
「今まで俺たち混血種をバカにしていた純血種どもを、八つ裂きにしてやりましょう!!」
「泣いて許しを乞うても許してやらねえぜ! 手足もいで目ン玉と耳潰して豚の餌にしてやる!!」
「全身の皮剥いで塩漬けにしてやる!」
「……なんだか、すっごく物騒ですね」
「まあ彼らのことはアモンに任せておけばいいでしょう。構わないな、アモン?」
「おうヨ! 俺様に任せとけ!」
彼は相変わらず子犬の姿のままだ。それでも魔物たちは傅いているんだから、アモンがどれだけ慕われていたかが窺える。
「ところでよォ、エリカ! 俺様たちゃ仲間になったんダ。手下の野郎どもを従える為にモ、そろそろ魔力を還してくレ!」
「それはまだ先ね。その様子だと、今の姿のままでも問題なさそうだもん」
「チッ! おい野郎どモ! ちったぁ今の姿の俺様を舐めた態度見せやがレ!!」
「何を言うんですかお頭ぁ! そんな不届きな真似はできませんよ!?」
「お頭が俺たち混血種の為に頑張ってくれていたことは、ほかならぬ俺たちが分かっているんですぜ!」
「たかが魔力を奪われて子犬の姿になったぐらいで、俺たちの結束にヒビなんざ入りませんぜ!」
「子犬って言うナーッ!!」
「ふ、ずいぶん慕われているようだな、アモン」
「うんうん。その姿になったのに、これだけ慕われているなんてすごいよ」
「チクショウ、今はこいつらの忠義心が憎いゼ……!」
何はともあれ。こうして私たちに新たな――そして貴重な戦力が加わった。
それからアモンは、残りの四天王や魔王軍主力について教えてくれた。
「現状で残っている四天王は俺様の他には【紫毒のサマエル】ト、【蠅の王子ベルゼブブ】ダ。ベルゼブブはルシフェルの“影”から生まれた息子デ、ルシフェルの力を色濃く受け継いでいル。忠誠心も高ク、常に魔王の側から離れなイ。奴が魔界から出てくることはないだろウ」
「影……そういえばさっきも、レオナールはバフォメットの影とか言ってたけど、何か関係あるの?」
「あァ。純血魔族は自分の“影”を切り離し、新たな個体を作り出すことができるんダ」
「単為生殖ってこと? じゃあつまり、レオナールはバフォメットの息子のようなものなんだ」
「そういうことダ。影は主の能力を受け継ぐだけじゃねエ、記憶の一部も共有できル。ついでに言うと、それは純血魔族だけの専売特許ダ。俺様たち混血魔族は影を生み出す能力が失われていル」
「しかし代わりに、お前たち混血魔族は他種族の特徴を受け継ぐことができた」
「まーナ」
フレイさんが言うと、アモンがニヤリと笑った。
「俺様は自分の生まれに恥なんざねぇヨ。問題があるとすリャ、純血至上主義を掲げる魔界の連中ダ。俺様たち混血種が純血種の四天王や魔王を倒し、魔界を支配したとなれば、ンな下らねぇ価値観は一掃されるだろうゼ!」
「アモンの話から予測するに、レオナールはバフォメットと同等に近い能力の持ち主。ベルゼブブは魔界から出てこない。では最後の1人、サマエルとはどんな魔族だ?」
当面の脅威は、これから戦うレオナールと、人間界に出てくる可能性のあるサマエルだ。ベルゼブブの情報も気になるけど、この場における優先度は低い。
「……あいつのことはよく分かんねエ。四天王になれる実力者だガ、単純な強さというよリ、狡猾で頭が回る奴ダ。一匹狼で思考も行動も読みにくイ。魔王への忠誠心がどの程度のもんかも怪しいもんだゼ。……俺様が言うのもアレだがナ」
「そんな操りにくそうなタイプなのに、魔王四天王の1人なの? 魔王はよく認めたね」
「なんでも奴は、今の魔王ルシフェルより以前から生きているそうだからナ」
「ルシフェル以前から?」
「1500年前の魔王ヤルダバオートに仕えたとか言ってるナ。当時の名前は別だったようだガ。本人は“原初の悪魔”を自称していル。現魔王に忠誠心が低いのはそのせいダ。表面上は恭順に、魔王と利害が一致しないように、緻密に考えて行動しているようだがナ」
「原初の悪魔……」
「現魔王に忠誠心が低いのなら、我々の勢力に引きずり込めないか?」
フレイさんが提案する。魔王軍といっても一枚岩でないのが分かってきた。現にアモンは私たちの味方になったんだし、同じようにサマエルも味方にできないかとは、私も少し考え始めていた。
しかしアモンは首を左右に振る。
「あいつに期待すんのは止めとケ。奴は魔王に忠誠を誓っちゃいないガ、反逆心を持ってるわけでもねエ。それはなんとなく分かル。サマエルの野郎は己の享楽第一に行動しているだけダ。仕えるべき魔王ヤルダバオートを聖女に討たれて以来、自己享楽第一主義者に趣旨替えしたとか言ってたナ」
「……そうか、かつての主君が聖女に。それでは我々との協力戦線は難しいかもしれないな」
「そういうこっタ。ダガ、サマエルはどう動くか分からねエ。面白そうだと思えバ、レオナールを焚きつけるぐらいするかもしれねエ。だがレオナールと肩を並ベ、バフォメット城で俺様たちを迎え撃つ――なんてことはしねぇだろウ。そういう柄じゃねえヨ、あいつハ」
「それでも一応、可能性には組み込んでおこう。サマエルの能力や特徴を教えてくれ」
「あア」
その後は残りの四天王の情報を聞き出し、時間が過ぎていった。
ホーンズ平原よりさらに北、パーシヴァル伯爵領を抜け、隣国の辺境に位置する古城。
以前はバフォメットが、少し前まではアモンが主だったという城。魔族が人間界を侵攻する上で、重要拠点となるポイント。
その古城は、今ではレオナールというバフォメットの元腹心が支配しているという。
「あ、アモン様!!」
平原の北に現れた魔物たちは、アモンが姿を見せると跪いて事情を話した。
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主を見捨てて逃げ出した敗残兵という誹りを受け、先に逃げ込んだ混血種は拷問の末に惨殺されたという。
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その時、アモンは初めて私たちを名前で呼んだ。
「てめぇらに協力してやル! レオナールの野郎だけじゃねェ、この状況を看過した他の四天王ヤ、そもそも純血主義を掲げる魔王をぶっ潰してやル! ……今までは恭順に力を奮うことで混血種の地位が向上すると信じていたがナ、んなもんはまやかしだったと痛感したゼ! 俺様は現魔王のルシフェルをぶっ倒ス! 残りの四天王もダ! そんで俺様が新たな魔王になっテ、混血を見下す純血主義者を一掃してやるゼ!!」
「……最後は物騒だが、我々の利害は当面一致するな。俺としてもお前たちの軍勢が仲間に加わるのは有難い。戦力という意味でも、情報という意味でも、魔王軍と戦う上でお前たちの存在は貴重だ」
「話は決まったナ! ——おい野郎どモ! 聞いての通りダ! 俺様ぁ今から魔王軍を離れル! 魔王をぶっ倒すまでハ、このフレイとエリカとかいう野郎と同盟関係を結んでやラァ! 文句はねぇナ!?」
アモンが叫ぶと、部下の魔物たちは呼応するように拳を突き上げる。
「オオオオオオ!」
「アモン様! アモン様! アモン様!!」
「今まで俺たち混血種をバカにしていた純血種どもを、八つ裂きにしてやりましょう!!」
「泣いて許しを乞うても許してやらねえぜ! 手足もいで目ン玉と耳潰して豚の餌にしてやる!!」
「全身の皮剥いで塩漬けにしてやる!」
「……なんだか、すっごく物騒ですね」
「まあ彼らのことはアモンに任せておけばいいでしょう。構わないな、アモン?」
「おうヨ! 俺様に任せとけ!」
彼は相変わらず子犬の姿のままだ。それでも魔物たちは傅いているんだから、アモンがどれだけ慕われていたかが窺える。
「ところでよォ、エリカ! 俺様たちゃ仲間になったんダ。手下の野郎どもを従える為にモ、そろそろ魔力を還してくレ!」
「それはまだ先ね。その様子だと、今の姿のままでも問題なさそうだもん」
「チッ! おい野郎どモ! ちったぁ今の姿の俺様を舐めた態度見せやがレ!!」
「何を言うんですかお頭ぁ! そんな不届きな真似はできませんよ!?」
「お頭が俺たち混血種の為に頑張ってくれていたことは、ほかならぬ俺たちが分かっているんですぜ!」
「たかが魔力を奪われて子犬の姿になったぐらいで、俺たちの結束にヒビなんざ入りませんぜ!」
「子犬って言うナーッ!!」
「ふ、ずいぶん慕われているようだな、アモン」
「うんうん。その姿になったのに、これだけ慕われているなんてすごいよ」
「チクショウ、今はこいつらの忠義心が憎いゼ……!」
何はともあれ。こうして私たちに新たな――そして貴重な戦力が加わった。
それからアモンは、残りの四天王や魔王軍主力について教えてくれた。
「現状で残っている四天王は俺様の他には【紫毒のサマエル】ト、【蠅の王子ベルゼブブ】ダ。ベルゼブブはルシフェルの“影”から生まれた息子デ、ルシフェルの力を色濃く受け継いでいル。忠誠心も高ク、常に魔王の側から離れなイ。奴が魔界から出てくることはないだろウ」
「影……そういえばさっきも、レオナールはバフォメットの影とか言ってたけど、何か関係あるの?」
「あァ。純血魔族は自分の“影”を切り離し、新たな個体を作り出すことができるんダ」
「単為生殖ってこと? じゃあつまり、レオナールはバフォメットの息子のようなものなんだ」
「そういうことダ。影は主の能力を受け継ぐだけじゃねエ、記憶の一部も共有できル。ついでに言うと、それは純血魔族だけの専売特許ダ。俺様たち混血魔族は影を生み出す能力が失われていル」
「しかし代わりに、お前たち混血魔族は他種族の特徴を受け継ぐことができた」
「まーナ」
フレイさんが言うと、アモンがニヤリと笑った。
「俺様は自分の生まれに恥なんざねぇヨ。問題があるとすリャ、純血至上主義を掲げる魔界の連中ダ。俺様たち混血種が純血種の四天王や魔王を倒し、魔界を支配したとなれば、ンな下らねぇ価値観は一掃されるだろうゼ!」
「アモンの話から予測するに、レオナールはバフォメットと同等に近い能力の持ち主。ベルゼブブは魔界から出てこない。では最後の1人、サマエルとはどんな魔族だ?」
当面の脅威は、これから戦うレオナールと、人間界に出てくる可能性のあるサマエルだ。ベルゼブブの情報も気になるけど、この場における優先度は低い。
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「1500年前の魔王ヤルダバオートに仕えたとか言ってるナ。当時の名前は別だったようだガ。本人は“原初の悪魔”を自称していル。現魔王に忠誠心が低いのはそのせいダ。表面上は恭順に、魔王と利害が一致しないように、緻密に考えて行動しているようだがナ」
「原初の悪魔……」
「現魔王に忠誠心が低いのなら、我々の勢力に引きずり込めないか?」
フレイさんが提案する。魔王軍といっても一枚岩でないのが分かってきた。現にアモンは私たちの味方になったんだし、同じようにサマエルも味方にできないかとは、私も少し考え始めていた。
しかしアモンは首を左右に振る。
「あいつに期待すんのは止めとケ。奴は魔王に忠誠を誓っちゃいないガ、反逆心を持ってるわけでもねエ。それはなんとなく分かル。サマエルの野郎は己の享楽第一に行動しているだけダ。仕えるべき魔王ヤルダバオートを聖女に討たれて以来、自己享楽第一主義者に趣旨替えしたとか言ってたナ」
「……そうか、かつての主君が聖女に。それでは我々との協力戦線は難しいかもしれないな」
「そういうこっタ。ダガ、サマエルはどう動くか分からねエ。面白そうだと思えバ、レオナールを焚きつけるぐらいするかもしれねエ。だがレオナールと肩を並ベ、バフォメット城で俺様たちを迎え撃つ――なんてことはしねぇだろウ。そういう柄じゃねえヨ、あいつハ」
「それでも一応、可能性には組み込んでおこう。サマエルの能力や特徴を教えてくれ」
「あア」
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