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20時が近づいてきたので、お兄様に海里に呼ばれたので行ってくると伝え、指定された場所へ向かった。階段は見えていたので、すぐに着くだろうと油断していたが、広く、そして人が沢山いるので、なかなか着くことが出来なかった。
もうすぐ着くと思った時だった、小さな子供が視界に入っていなかったのだろう、押され転けそうになる。それを知らない手が支えてくれて転けずにすんだのである。
「ありがとうございます」
と助けてくれた相手に笑顔でお礼をし、相手の顔を見た瞬間、海里にしてやられたと気づいた。そう、助けてくれた相手は天敵の天音 隼人その人であった。
お互い気まずいため無言の時が流れるが、そうもしていられないと思い有紗から挨拶をした。
「天音さん。お誕生日おめでとうございます。今回はこんなに素敵なパーティーに呼んでいただきありがとうございます。私海里さんに呼ばれてここに来たんですが、どこにいらっしゃるかご存知ですか?」
「海里はいない。俺が呼んだら来てくれないと思ったから、海里に呼んで欲しいとお願いしたんだ。ちょっとこっちに来て欲しい。」
と、握ったままだった手を引かれ、階段の下にある扉の奥に案内された。そこのスペースはベットなどがあり、簡易休憩スペースなのだろうとわかる。そこにあるソファーに案内され座るように促された。
そして、隼人も向かいのソファーに腰をかけた。
のだが、一向に話そうとしない。時計の針の音だけが部屋に響いている。ここにいるのも気まずいし、話をふってみることにした。
「えっと。天音さんは何か私に用事があって呼ばれたのでしょうか?」
するとコクリと頷く隼人。そして、ようやく重い口を開いたのだった。
「今日は俺の誕生日パーティーに来てくれてありがとう。あの…ここに来てもらったのは理由があって…ごめん」
「えっと。何に対しての謝罪なのでしょうか?」
「…笑った事とバカにした事。最初笑ったのは、別にバカにしてたとかじゃないんだ。本当に。物凄い勢いで地面にぶつかっていったから、面白いやつがいるんだなと思って笑っただけだったんだ。そして、この間も、海里に言われたのもあるが人前で令嬢を笑ってしまった事に対して謝罪するのを忘れていた事を思い出して謝ろうと思ったんだ。でも、謝罪というのをした事がなく、周りの大人達でさえ、最後にすまないと言えば許してくれていたから、それで良いと思ってたんだ。そしたら凄く怒っているようだったし、どうしたら良いのかわからなかった。両親に相談したら、きちんと誠意をみせて謝れば許してくれるかもしれないと言われた。誠意の見せ方というのがよくわからなくって、沢山考えたんだが結局わからず今日になってしまった。そして、わからないままだが、お前が許してくれるまで謝ろうと思ったんだ。」
とボソボソと謝罪された。
もうすぐ着くと思った時だった、小さな子供が視界に入っていなかったのだろう、押され転けそうになる。それを知らない手が支えてくれて転けずにすんだのである。
「ありがとうございます」
と助けてくれた相手に笑顔でお礼をし、相手の顔を見た瞬間、海里にしてやられたと気づいた。そう、助けてくれた相手は天敵の天音 隼人その人であった。
お互い気まずいため無言の時が流れるが、そうもしていられないと思い有紗から挨拶をした。
「天音さん。お誕生日おめでとうございます。今回はこんなに素敵なパーティーに呼んでいただきありがとうございます。私海里さんに呼ばれてここに来たんですが、どこにいらっしゃるかご存知ですか?」
「海里はいない。俺が呼んだら来てくれないと思ったから、海里に呼んで欲しいとお願いしたんだ。ちょっとこっちに来て欲しい。」
と、握ったままだった手を引かれ、階段の下にある扉の奥に案内された。そこのスペースはベットなどがあり、簡易休憩スペースなのだろうとわかる。そこにあるソファーに案内され座るように促された。
そして、隼人も向かいのソファーに腰をかけた。
のだが、一向に話そうとしない。時計の針の音だけが部屋に響いている。ここにいるのも気まずいし、話をふってみることにした。
「えっと。天音さんは何か私に用事があって呼ばれたのでしょうか?」
するとコクリと頷く隼人。そして、ようやく重い口を開いたのだった。
「今日は俺の誕生日パーティーに来てくれてありがとう。あの…ここに来てもらったのは理由があって…ごめん」
「えっと。何に対しての謝罪なのでしょうか?」
「…笑った事とバカにした事。最初笑ったのは、別にバカにしてたとかじゃないんだ。本当に。物凄い勢いで地面にぶつかっていったから、面白いやつがいるんだなと思って笑っただけだったんだ。そして、この間も、海里に言われたのもあるが人前で令嬢を笑ってしまった事に対して謝罪するのを忘れていた事を思い出して謝ろうと思ったんだ。でも、謝罪というのをした事がなく、周りの大人達でさえ、最後にすまないと言えば許してくれていたから、それで良いと思ってたんだ。そしたら凄く怒っているようだったし、どうしたら良いのかわからなかった。両親に相談したら、きちんと誠意をみせて謝れば許してくれるかもしれないと言われた。誠意の見せ方というのがよくわからなくって、沢山考えたんだが結局わからず今日になってしまった。そして、わからないままだが、お前が許してくれるまで謝ろうと思ったんだ。」
とボソボソと謝罪された。
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