断罪なんて嘘でしょ!?

あい

文字の大きさ
77 / 138

隼人の誕生日(6)

しおりを挟む
 病院に到着した私達。時間が経つにつれて右足首にも少し違和感がある事に気づいた。

 連絡してくれていたため、すぐに診てもらい、レントゲンを撮ってもらった。

 結果は左手首、右足首とも捻挫であった。骨に異常はないようである。しかし、腫れが酷く、熱もあるためしばらくは安静にするようにとの指示であった。

 ここの病院は完全看護のため入院しても良いとのことだったが、痛み止めの注射が良く効いており、大丈夫そうだったので、家に帰ることにした。
家に帰る際も天音家の車で送ってくれた。簡易ベッドのようになっており、快適で疲れていたのか眠ってしまっていた。到着した時には、再度熱が上がってきているようでぼんやりしていたので、お兄様が部屋まで運んでくれた。お姫様抱っこというやつだ。元気ならもっと喜べたのだが、今はそんな体力もなく悔しい。

 着替えなどはメイドが全てしてくれた。お風呂に入りたかったが、疲れていたのと、動くと痛いのでメイドが拭いてくれた。髪の毛が洗えないのが気持ち悪いが、今はそれより眠たいため再度眠りにつく。

 痛み止めが切れるたびに目が覚めるが、メイドが交代で看病してくれていた。薬を飲めば大丈夫なので、休んでほしいと伝えるも、結局朝まで付きっきりで看病してくれた。感謝である。

 次の日、かかりつけの先生がきてくれ、痛み止めの注射を打ってくれた。やはり、飲み薬より注射の方が早く効くのでありがたい。左手首と右足首の腫れは変わらず、色は赤や紫色に変色してきており、痛々しかった。少なくなった分の薬を追加で処方してくれ、昨夜の先生と同様にしばらくは無理をしないこと。歩くのが大変であれば松葉杖を使うこと。等注意事項を言い、帰られた。

 忘れそうになっていたが、圭一と海里には昨日迷惑をかけてしまったため、捻挫だったがしばらく安静が必要と言われたことと、昨日の謝罪とお礼のメッセージを送った。メッセージを確認すると、亮さんから「大丈夫?」ときていた為、泣いたことを心配してくれたのだろうと思い「昨日はご迷惑おかけしました。大丈夫です。」と返信した。

 絵里ちゃんからも、昨夜天音の車を貸してもらったため連絡が入っていたのか、心配をしてくれるメッセージが来ていた。昨夜のパーティーを招待してもらったこと、車を貸してくれたこと等のお礼と、妊娠の発表に驚いたが、おめでとうございます。というもの、私はただの捻挫のため心配しないでくださいということを綴った。

 母親の絵里ちゃんが知っているということは、隼人も知っているだろうが、連絡は来ていなかった。昨日のあの光景を思い出し、また心臓がドクっと嫌な音をたてた。胸焼けしたような、もやもやした感じがあったので、薬のせいかもしれないと思う。嫌なことを考えないようにと思い、楽しみにしていたお風呂に入ることにした。

 普段は1人で入ることも多かったのだが、負傷した手足では入りにくいので、メイド達に手伝ってもらう。短時間であれば浴槽に浸かっても良いとのことだったので、ラベンダーの匂いのするお湯に浸かり癒された。
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた

夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。 そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。 婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎

水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。 もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。 振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!! え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!? でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!? と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう! 前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい! だからこっちに熱い眼差しを送らないで! 答えられないんです! これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。 または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。 小説家になろうでも投稿してます。 こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした

ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!? 容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。 「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」 ところが。 ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。 無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!? でも、よく考えたら―― 私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに) お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。 これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。 じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――! 本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。 アイデア提供者:ゆう(YuFidi) URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます

宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。 さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。 中世ヨーロッパ風異世界転生。

処理中です...