断罪なんて嘘でしょ!?

あい

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再会

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 人々に囲まれていると隼人と海里がやってきた。いつも通り挨拶をする。

「おはようございます。隼人あの日は遅れちゃってごめんなさい。愛由美ちゃんはもう大丈夫ですか?」

と話しかけるも、こちらを一瞥して何も言わずに席についていた。私は頭の中が?で一杯だ。遅れた事を怒っているのだろうか?

 私が困惑していると、海里が口パクで「あ・と・で」と言ってきたので頷き授業を受けた。

 休み時間に海里に「き・て」とまた口パクされついていき話しを聞いた。

 なんでもあの日隼人は急いで帰ろうとし、車とぶつかって入院したのだと言う。幸い怪我はかすり傷一つ付いていなかったのだが、転けた際に頭を打ったらしい。隼人の記憶がある人の物だけ著しく欠如していたと言う。そう、それが私だったそうだ。有紗に会うまでに思い出す可能性もあるし、入院していた私に言うのははばかれたので、皆言えなかったそうだ。

 いつ思い出すかもわからないし、このまま一生思い出さない事もあるらしい。

 「そっか。私ちょっと次の授業休みますね。」

 と告げると海里が何も言わず私を見届けてくれた。私は行き先はなく、授業中にフラフラしていれば先生や警備員の人たちに見つかってしまうので、図書室で過ごした。

 適当な本を取り出し椅子に座り本を読むフリをした。

 私がもっと早くに待ち合わせ場所に行っていれば隼人は事故に遭わずに済んだかもしれない、そういう思いもあった。だが、それよりも私を今苦しめているのは

 どうして私のことだけ忘れてしまったの?

 という事だった。今までどれだけの時間を一緒に過ごしたと思っているのか。小学生の時に出会い、今年で10年だというのに・・・。それで小学生以前の記憶がないのであれば私も納得が出来たのかもしれない。しかし、そうではなく私だけなのだ。高校に入って知り合った人達の記憶はあるのに私の記憶だけないということに落ち込んでしまった。

 どうして隼人は私のことだけ忘れてしまったの?

 そんなに遅れて来た事に腹立った?

 私は隼人にとって忘れたいと思う対象だった?

 一度考え込んでしまうと負のループにハマってしまい抜け出せなくなってしまいそうだ。

 気持ちをリセットし、これからの事を考える。私はこれから始めて出会った者として生活をしていく事が隼人に一番負担なく過ごせるし、良い事なのだと思う。


 少し落ち着きを取り戻したので次の時間からは授業へ戻り普段通りに過ごすことにした。


 しかし、このゲームの世界は私には優しく出来ていないようだ。


 年明けのテストの返却が始まり順位が張り出された。そこでの順位が

1位 里中 恵子
2位 天音 隼人
3位 飯田 海里
  ・
  ・
  ・

 だったのだ。その結果発表の際隼人が

 「今回も2位だったか。やるなお前。」

 と主人公ちゃんに話しかけていた。そこで、隼人の中には私の存在は本当になく、簡単に他の誰かが代わりになれる物だと感じた。

 そしてそれから隼人は主人公ちゃんに構う事が増えた。そうあのゲームのように。

 最初はなんとか耐えていたのだが、ドンドンとそれが当たり前になってきており辛くなってしまった。

 私が今まで頑張ってきたこの10年はなかったことになってしまうのだと無力感を感じた。そう心が折れてしまったのである。

 
 このまま隼人と一緒に過ごす事がしんどくなった私は逃げたいと考えるようになっていた。
 
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