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再会
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向こうは私に気付いていないようで、私は勇気を出してその怪しい人に声をかけた。
「すみません。あなたが私に手紙をくれた人ですか?」
怪しいその男が顔を上げる。私はその男の顔を見て固まってしまった。
「有紗。久しぶり。」
「えっ。どうしてここに?私家族以外には居場所を伝えていないし、先生にも口止めをしてきたのに・・・」
「有紗。1年待たせてごめん。俺、全部思い出したんだ。
最初は違和感だけで思い出せなかったんだけど、心の中の大切な物が無くなった気がしてずっと怖かった。
それを誰かで埋めたくて違う人を無理やり当てはめようとしたけどやっぱり違うかった。
何かが無くなってしまっているのに思い出せなのが辛くって。
どうしても忘れちゃダメなものだったと思ったから家族や海里、クラスメイトに聴きまくった。
最初皆話てくれなかったけど、何度も頼んだら教えてくれたよ。
教えてもらっても、写真を見ても直ぐにはピンとこなかった。
でもある日、もうすぐクリスマスだと思った時に今までの記憶が一気に流れ込んでくる感覚に襲われた。
それで今まで忘れていた事を思い出した。
急いで有紗に会いに行こうと思ったのに何処にもいないし。
仕方ないから先生に聞いたら教えてくれて。
これは行くしかないと思って、終業式の後急いで飛んできたわ。
それでさ、色々話したいことはあるんだけど、取り敢えず去年のクリスマスイブをやり直したくて。
今から俺と一緒にディナーに行きませんか?」
と隼人は私に手を差し出してきた。私は迷う間も無く、気づいた時には隼人の差し出された手を握っていた。
頭がようやく理解してきたのか、タクシーに乗り目的地へ向かっている際に涙がとめどなく溢れてきた。
それに気づいた隼人がハンカチで私の涙を拭ってくれ、
「もう忘れないから。もし万が一忘れても、今度は直ぐに思い出す事を約束する。」
といってくれた。
「もう忘れるの禁止。次隼人が私の事を忘れたら私も隼人の事忘れてやる!(笑)」
目的地で食事をした私達はその後隼人が取ってくれたホテルへ移動した。
そこで、
「本当は去年渡したかったんだけど・・・。
俺は有紗の事が好きです。
記憶をなくしてから余計に自分にはなくてはならない存在だって気づいた。
だから勝手にもういなくならないでくれ。
これから先俺の横にいて、一緒に辛い事を乗り越えてほしい。
その分有紗の事を幸せにできるように頑張るから。
だから・・・俺と結婚を前提にお付き合いしてくれませんか?」
と指輪を差し出しながら告白をしてくれた。私としては嬉しくって直ぐにでも受け取ってしまいたかったのだが、しなくてはいけない事を思い出した。
「とっても嬉しい。私も隼人の事が好きです。今直ぐにでも隼人と付き合いたい。でも今は無理なの。日本に帰ってしなくちゃいけない事が終わってから返事をしちゃダメかな?」
私の真剣な思いに納得してくれたのだろう。隼人は了承をしてくれた。
その日はそのホテルに隼人と一緒にお泊まりした。
ドキドキして眠れないかと思っていたが、空いた1年間を埋めるように私達は喋り続けた。
気付いた時には朝になっており、いつの間にか眠っていたようだ。隼人は一睡もできなかったようで目の下のクマが凄いことになっていた。イケメンが台無しである。
「すみません。あなたが私に手紙をくれた人ですか?」
怪しいその男が顔を上げる。私はその男の顔を見て固まってしまった。
「有紗。久しぶり。」
「えっ。どうしてここに?私家族以外には居場所を伝えていないし、先生にも口止めをしてきたのに・・・」
「有紗。1年待たせてごめん。俺、全部思い出したんだ。
最初は違和感だけで思い出せなかったんだけど、心の中の大切な物が無くなった気がしてずっと怖かった。
それを誰かで埋めたくて違う人を無理やり当てはめようとしたけどやっぱり違うかった。
何かが無くなってしまっているのに思い出せなのが辛くって。
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最初皆話てくれなかったけど、何度も頼んだら教えてくれたよ。
教えてもらっても、写真を見ても直ぐにはピンとこなかった。
でもある日、もうすぐクリスマスだと思った時に今までの記憶が一気に流れ込んでくる感覚に襲われた。
それで今まで忘れていた事を思い出した。
急いで有紗に会いに行こうと思ったのに何処にもいないし。
仕方ないから先生に聞いたら教えてくれて。
これは行くしかないと思って、終業式の後急いで飛んできたわ。
それでさ、色々話したいことはあるんだけど、取り敢えず去年のクリスマスイブをやり直したくて。
今から俺と一緒にディナーに行きませんか?」
と隼人は私に手を差し出してきた。私は迷う間も無く、気づいた時には隼人の差し出された手を握っていた。
頭がようやく理解してきたのか、タクシーに乗り目的地へ向かっている際に涙がとめどなく溢れてきた。
それに気づいた隼人がハンカチで私の涙を拭ってくれ、
「もう忘れないから。もし万が一忘れても、今度は直ぐに思い出す事を約束する。」
といってくれた。
「もう忘れるの禁止。次隼人が私の事を忘れたら私も隼人の事忘れてやる!(笑)」
目的地で食事をした私達はその後隼人が取ってくれたホテルへ移動した。
そこで、
「本当は去年渡したかったんだけど・・・。
俺は有紗の事が好きです。
記憶をなくしてから余計に自分にはなくてはならない存在だって気づいた。
だから勝手にもういなくならないでくれ。
これから先俺の横にいて、一緒に辛い事を乗り越えてほしい。
その分有紗の事を幸せにできるように頑張るから。
だから・・・俺と結婚を前提にお付き合いしてくれませんか?」
と指輪を差し出しながら告白をしてくれた。私としては嬉しくって直ぐにでも受け取ってしまいたかったのだが、しなくてはいけない事を思い出した。
「とっても嬉しい。私も隼人の事が好きです。今直ぐにでも隼人と付き合いたい。でも今は無理なの。日本に帰ってしなくちゃいけない事が終わってから返事をしちゃダメかな?」
私の真剣な思いに納得してくれたのだろう。隼人は了承をしてくれた。
その日はそのホテルに隼人と一緒にお泊まりした。
ドキドキして眠れないかと思っていたが、空いた1年間を埋めるように私達は喋り続けた。
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