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こちらお城です。4
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「ちょっと、勘弁してくれっ!」
周りにいる隊員達も彼の髪を守ろうと、ワタワタウロウロするのだが、一度収まっていた従魔の興奮は更に加速した。
「肉をやれ、肉を。ここはいいから、早くいけ」
「─────で、では失礼いたします」
頭部にピィヤァァァ─────ピィヤァァァ─────と切れる魔獣を乗せたまま、ガルスは廊下の先に消えていった。
「‥‥‥‥意外と気にしておったのか」
「‥‥‥‥遺伝は怖いですからね‥‥‥‥」
言いながら、鞄から覗く紙に宰相は目を通すなり、ピキリと剣呑な表情になった。
「なんだ、どうした?」
「戻りましょう」
執務室に戻るなり、─────ぴらっとこちらに見せられた紙には。
『いやぁ、ワシこの歳で従魔持ちになってしまったわ!うははは!コイツの飛行能力テストしておるから、到着日時を書いて返信してくれ!』
─────ぱぁんっ!と紙は床に叩きつけられた
「─────くそっ!自慢したいだけではないかっ!」
ああそうさっ!私だって従魔持ちに憧れていたわっ!従魔を従え王座に座る俺様、カッコいいっ!若かりし頃はそう思っていたわ。年齢を重ねる内に諦めも付いたというのにっ!表情を崩さないこの宰相も、実は従魔持ちに憧れていたのも知っているぞっ!
しかも運んで来た報告の手紙が、コレのみとはどういうことかっ! 自慢か!?自慢がしたいだけか!?
「─────落ち着いてください陛下。ちゃんとアルヴァレスからの報告が入ってます。それと一緒に何かありますね‥‥‥‥」
報告書と共に鞄から出てきたのは、小さな小袋に入れられた何か‥‥‥‥。
開けて出してみれば、真ん中にヒビが入れられ光を失った丸石が出てきた。更に何かしら文字の様なものが書かれた小さな紙が貼り付けられている。
「─────コレは何だ?札に書いてあるのは何だ?文字なのか」
「陛下むやみに触らないでください。先にアルヴァレスの報告を確認します」
見るからに怪しげな丸石を、躊躇なく触ろうとする尊き身分のお方。こちらに運んで来たという事は、送り主はそこを見越して対策をしていると思えた。
今手元にある報告書は、今まで届ていた定期便とは違い、やたら嵩張る紙の束。
ヤツの従魔が現れた事といい、この石といい何かしら重要な事態が、起こったであろうことは予測できた。
そして報告の冒頭には、驚くべきことが書かれていた。
『まず先にご報告します。 クリスティーナ姫の「呪詛」は排除されました』
「─────陛下!姫様の『呪詛』が解かれたようですっ!」
「な、何ぃっ!どういうことだ!?それで娘はどうなった!?無事なのかっ!」
「ち、ちょっとお待ちください。詳細はフリートがしたためたようで、眼鏡がないと読めませんっ!」
きっちりかっちり形式的な報告書を書く、副隊長のフリート君。
文字は綺麗で読みにくくはないが、如何せんそれ程大きくない紙に全部を詰め込むので、必然的に文字が小さい。
─────初老にかかってきた者達には、難敵なのだ。
周りにいる隊員達も彼の髪を守ろうと、ワタワタウロウロするのだが、一度収まっていた従魔の興奮は更に加速した。
「肉をやれ、肉を。ここはいいから、早くいけ」
「─────で、では失礼いたします」
頭部にピィヤァァァ─────ピィヤァァァ─────と切れる魔獣を乗せたまま、ガルスは廊下の先に消えていった。
「‥‥‥‥意外と気にしておったのか」
「‥‥‥‥遺伝は怖いですからね‥‥‥‥」
言いながら、鞄から覗く紙に宰相は目を通すなり、ピキリと剣呑な表情になった。
「なんだ、どうした?」
「戻りましょう」
執務室に戻るなり、─────ぴらっとこちらに見せられた紙には。
『いやぁ、ワシこの歳で従魔持ちになってしまったわ!うははは!コイツの飛行能力テストしておるから、到着日時を書いて返信してくれ!』
─────ぱぁんっ!と紙は床に叩きつけられた
「─────くそっ!自慢したいだけではないかっ!」
ああそうさっ!私だって従魔持ちに憧れていたわっ!従魔を従え王座に座る俺様、カッコいいっ!若かりし頃はそう思っていたわ。年齢を重ねる内に諦めも付いたというのにっ!表情を崩さないこの宰相も、実は従魔持ちに憧れていたのも知っているぞっ!
しかも運んで来た報告の手紙が、コレのみとはどういうことかっ! 自慢か!?自慢がしたいだけか!?
「─────落ち着いてください陛下。ちゃんとアルヴァレスからの報告が入ってます。それと一緒に何かありますね‥‥‥‥」
報告書と共に鞄から出てきたのは、小さな小袋に入れられた何か‥‥‥‥。
開けて出してみれば、真ん中にヒビが入れられ光を失った丸石が出てきた。更に何かしら文字の様なものが書かれた小さな紙が貼り付けられている。
「─────コレは何だ?札に書いてあるのは何だ?文字なのか」
「陛下むやみに触らないでください。先にアルヴァレスの報告を確認します」
見るからに怪しげな丸石を、躊躇なく触ろうとする尊き身分のお方。こちらに運んで来たという事は、送り主はそこを見越して対策をしていると思えた。
今手元にある報告書は、今まで届ていた定期便とは違い、やたら嵩張る紙の束。
ヤツの従魔が現れた事といい、この石といい何かしら重要な事態が、起こったであろうことは予測できた。
そして報告の冒頭には、驚くべきことが書かれていた。
『まず先にご報告します。 クリスティーナ姫の「呪詛」は排除されました』
「─────陛下!姫様の『呪詛』が解かれたようですっ!」
「な、何ぃっ!どういうことだ!?それで娘はどうなった!?無事なのかっ!」
「ち、ちょっとお待ちください。詳細はフリートがしたためたようで、眼鏡がないと読めませんっ!」
きっちりかっちり形式的な報告書を書く、副隊長のフリート君。
文字は綺麗で読みにくくはないが、如何せんそれ程大きくない紙に全部を詰め込むので、必然的に文字が小さい。
─────初老にかかってきた者達には、難敵なのだ。
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