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世界救済委員会
第百九十八話 信頼
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とばっちりとはいえ、俺を信頼してくれたジャンヌに答える為にも俺は俺らしくいく。
俺は迷わず銃を抜いた。
これぞ現実のチートアイテム、十年修行した格闘家の鍛錬の積み重ねを軽く吹き飛ばせる。
俺は真っ直ぐ男に照準を合わせた。
男の顔が僅かに正気を疑うように歪む。
どんな槍の達人より速く真っ直ぐ長く伸びていくチート兵器。だが反面槍のように引き戻しも出来ない。チート故の弊害、普通なら対角線上に味方がいる場合には同士討ちを避けて使用を躊躇う。普通で無いのか俺は構わず男が避けたらジャンヌに当たる射線に狙いを定める。
これが俺とジャンヌの一対一の勝負なら、俺如きの射撃など俺の動きを読んでジャンヌなら余裕を持って避けてしまうだろう。
だが今回は男がナイスアシストをしてジャンヌの目から俺の姿を隠してしまう上に、まさか俺がそんな危険な射線を取っているなんてジャンヌは思っていないだろう。
そんな幾つもの条件が重なれば、ジャンヌといえど当たってしまうかも知れない。
自分を信じていてくれる女性の思いを踏みにじり自分だけが助かろうとする最低の行為と映るだろうからこそ、男は顔を顰めたのだろう。
浅はかな男と笑ってやる。
信じるからこそ出来る。
ジャンヌが俺を信じてくれたように俺もジャンヌを信じる。
ジャンヌは俺如きがどうこうできる女じゃない。
俺は信頼して安心して引き金が引けるが、この男は何処までジャンヌを信頼出来るかな?
俺は悪役さながらに微笑むと引き金を引く指に力を込める。
「貴様っ!!!」
予想通り男は俺の動きを完全に把握している。俺が引き金を引くのに合わせて横に避けることなど朝飯前だろう。
引き金を引いた。
だが男は避けない。足を止め。俺が引き金を引くのに合わせてジャケットを振り払う。
やはりな。
何となく感じていたが、この男どういった理由からかジャンヌに無意味に死なれては困るようだ。
避けられるなら避けられない状況に追い込めばいいだけのことよ。図に乗った俺はここぞとばかりに予備に一発残した五連射。
凡人といえど訓練の成果は出る。この距離で外しはしない弾丸全て男に吸い込まれていく。
やったか?
「ふんっ」
俺が撃ち込んだ弾丸の内三発が男が投げ捨てたジャケットから零れ落ち。二発が男が固めた腹筋から零れ落ちた。
捨てられたジャケットを見る限り、普通の素材。それをどう振ればマグナムを絡め取れるのか、神技だな。だが、その神技を持ってして三発が限界で二発が威力を殺しきれなかったようだ。
どのくらい威力を軽減されたか知らないが、貫通した以上それなりの威力が残っていたはずだ。少なくても俺なら悶絶もののボディーブローだったはず。それを防弾チョッキに頼ること無く己の筋肉だけで防ぎきったというのか。
二度とは会いたくない厄介な敵、仕留められるならここで仕留めておいた方が枕を高くして寝られる。
嫌なことは先回しが基本と俺が動くより早く男は動く。
男は出口のあるジャンヌの方でも俺の方でも無く壁に向かって走り出す。
ジャンヌから射線を外した積もりだろうが、判断ミスだな。壁際に追い詰めらた獣は応援を呼んでゆっくりと狩ってやる。
そんな俺の皮算用を笑うように男は壁に向かって飛んだ。
「なにっ!?」
そして雨樋や僅かな突起物を掴み使いひょいひょいビルの壁を登りだした。
流行のパルクールとでも言うのか、動画にとって流せばPV数があっという間に凄いことになりそうだ。
冗談で無く俺ではどうにもならない。俺がリロードをしている間に屋上まで上りきってしまうだろう。
俺は完全にお手上げだが、それは凡人故に。
なら同じ土俵に登れる超人のジャンヌならどうなるか?
俺は何か言う間もなくジャンヌもまた男の後を追って、これまた見事なパルクールを披露してビルの壁を登っていく。
ひゅううううううううううううううううううううううううううううううううううう。
盛り上がった気持ちを置き去りにされ俺は取り残された。二人はあっという間にビルを登り切り屋上の影に消えていた。
正直どうしようもない。
まあ、よくよく考えればあの男ははジャンヌの敵であって俺の敵ではない。
たまたま偶然俺とあの男は出会ってしまっただけのこと。もう会うことはないだろう。そんな兆しに俺はあの男の名前すら知らない。
「帰るか」
世は不条理、切り替えは大事。
もうここには何も残ってないだろう、物的証拠も事件が起こった余韻も。
ならいてもしょうが無い。
俺は本来の捜査に戻るべく出口に向かって歩き出すのであった。
俺は迷わず銃を抜いた。
これぞ現実のチートアイテム、十年修行した格闘家の鍛錬の積み重ねを軽く吹き飛ばせる。
俺は真っ直ぐ男に照準を合わせた。
男の顔が僅かに正気を疑うように歪む。
どんな槍の達人より速く真っ直ぐ長く伸びていくチート兵器。だが反面槍のように引き戻しも出来ない。チート故の弊害、普通なら対角線上に味方がいる場合には同士討ちを避けて使用を躊躇う。普通で無いのか俺は構わず男が避けたらジャンヌに当たる射線に狙いを定める。
これが俺とジャンヌの一対一の勝負なら、俺如きの射撃など俺の動きを読んでジャンヌなら余裕を持って避けてしまうだろう。
だが今回は男がナイスアシストをしてジャンヌの目から俺の姿を隠してしまう上に、まさか俺がそんな危険な射線を取っているなんてジャンヌは思っていないだろう。
そんな幾つもの条件が重なれば、ジャンヌといえど当たってしまうかも知れない。
自分を信じていてくれる女性の思いを踏みにじり自分だけが助かろうとする最低の行為と映るだろうからこそ、男は顔を顰めたのだろう。
浅はかな男と笑ってやる。
信じるからこそ出来る。
ジャンヌが俺を信じてくれたように俺もジャンヌを信じる。
ジャンヌは俺如きがどうこうできる女じゃない。
俺は信頼して安心して引き金が引けるが、この男は何処までジャンヌを信頼出来るかな?
俺は悪役さながらに微笑むと引き金を引く指に力を込める。
「貴様っ!!!」
予想通り男は俺の動きを完全に把握している。俺が引き金を引くのに合わせて横に避けることなど朝飯前だろう。
引き金を引いた。
だが男は避けない。足を止め。俺が引き金を引くのに合わせてジャケットを振り払う。
やはりな。
何となく感じていたが、この男どういった理由からかジャンヌに無意味に死なれては困るようだ。
避けられるなら避けられない状況に追い込めばいいだけのことよ。図に乗った俺はここぞとばかりに予備に一発残した五連射。
凡人といえど訓練の成果は出る。この距離で外しはしない弾丸全て男に吸い込まれていく。
やったか?
「ふんっ」
俺が撃ち込んだ弾丸の内三発が男が投げ捨てたジャケットから零れ落ち。二発が男が固めた腹筋から零れ落ちた。
捨てられたジャケットを見る限り、普通の素材。それをどう振ればマグナムを絡め取れるのか、神技だな。だが、その神技を持ってして三発が限界で二発が威力を殺しきれなかったようだ。
どのくらい威力を軽減されたか知らないが、貫通した以上それなりの威力が残っていたはずだ。少なくても俺なら悶絶もののボディーブローだったはず。それを防弾チョッキに頼ること無く己の筋肉だけで防ぎきったというのか。
二度とは会いたくない厄介な敵、仕留められるならここで仕留めておいた方が枕を高くして寝られる。
嫌なことは先回しが基本と俺が動くより早く男は動く。
男は出口のあるジャンヌの方でも俺の方でも無く壁に向かって走り出す。
ジャンヌから射線を外した積もりだろうが、判断ミスだな。壁際に追い詰めらた獣は応援を呼んでゆっくりと狩ってやる。
そんな俺の皮算用を笑うように男は壁に向かって飛んだ。
「なにっ!?」
そして雨樋や僅かな突起物を掴み使いひょいひょいビルの壁を登りだした。
流行のパルクールとでも言うのか、動画にとって流せばPV数があっという間に凄いことになりそうだ。
冗談で無く俺ではどうにもならない。俺がリロードをしている間に屋上まで上りきってしまうだろう。
俺は完全にお手上げだが、それは凡人故に。
なら同じ土俵に登れる超人のジャンヌならどうなるか?
俺は何か言う間もなくジャンヌもまた男の後を追って、これまた見事なパルクールを披露してビルの壁を登っていく。
ひゅううううううううううううううううううううううううううううううううううう。
盛り上がった気持ちを置き去りにされ俺は取り残された。二人はあっという間にビルを登り切り屋上の影に消えていた。
正直どうしようもない。
まあ、よくよく考えればあの男ははジャンヌの敵であって俺の敵ではない。
たまたま偶然俺とあの男は出会ってしまっただけのこと。もう会うことはないだろう。そんな兆しに俺はあの男の名前すら知らない。
「帰るか」
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