虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

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DIY、天を仰ぎ試練へと挑む

巧天の試練 その03

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 神聖術式“幸上”の恩恵もあり、最初の試みは問題なく成功。
 3Dプリンターのようなものから出力されたのは、密閉された容器。

「神聖術式“至行”発動、そして鍛冶場の選択──『鍛星冶場』をここに」

 やることを済ませた『マギタリアファブリク』から離れ、今度は鍛冶場を呼び出す。
 鍛冶とはすなわち、鍛造と冶金の場──星すらも鍛えられるのが『鍛星冶場』だ。

「メインで使うのは『陽珠』、『否偽珠』、『霊珠』の三つ。あとは超合流星金属で強引に繋げるだけだな」

 握り締める鎚は『鉄火鍛鎚[キュクロスミス]』、遺製具にして隻眼限定の鍛冶鎚。
 片目で行う鍛冶に限り、打つべき場所を正確に把握することができる。

 元の個体が単眼だからか、あるいは本来の獲得者が隻眼だったからか。
 俺にはアジャストしていない、故人の遺製具を取り出し使用する。

「『SEBAS』」

《はい。軌道を表示します、そちらに沿って打ってください》

「あいよっ!」

 甲高い音が鳴り響く。
 鍛冶鎚は超合流星金属に叩きつけられ、その形状を少しずつ変える。

 視覚補正をしてもらえることで、隻眼であることがデメリットにならない。
 今の俺には文字通り力が足りない、それを補うのは──正確無比な打ち込み。

「あとは、上手くいけば……来た!」

 超合流星金属はただの超合金ではなく、この世界で見つけた液体金属を『プログレス』によって強引に混ぜ込んだ特殊な代物。

 その性質に目を付け、:DIY:を用いない鍛冶への答えの一つとして──そもそもそこまで力を入れなくても加工できる、というやり方を見出していた。

 ポーションや職業スキルで能力値を上げるのにも、限界があるからな。
 硬さが問題なら軟らかくすればいい、という単純なやり方だ。

 とはいえ、弱点剥き出しというわけにもいかないので対策は用意してある。
 それこそが打点への正確な打ち込み、液状化した場合もそれを続けなければならない。

「ここ、そこ、そしてあそこ……」

 形状変化に必要な打ち込み、そして現状を保つための打ち込み。
 それらをタイミングよく続けていき、ある程度形が変わったところで──

「宝珠投入っと──“複合錬産・冶混塊”」

 三つの珠を使う。
 もちろん、ただ投げ入れていっしょに砕くなんてことはしない。

 錬金術をベースとした、様々な生産技術の複合技術。
 その中でも、鍛冶と調合を織り交ぜた錬産術を発動する。

 三つの珠はそれぞれ、異なる世界の理の影響を大きく受けた代物。
 星の外側であろうと、十全ではないもののその性質は失われない。

 それらの核となる部分を視て、叩く。
 罅が入ったそれらに、液状化を保ち続けていた超合流星金属を流し込んでいく。

 いわゆる金継ぎ、本来は陶器にやるようなものを俺は宝珠に対して行う。
 混ぜた合金の中には、同じく星の力を秘めたものが含まれている。

 そちらと上手く混ざり合うよう、また砕けた欠片も錬産術によって合金と混ぜ合わせながら、作業はまだ続いていく。

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