2,989 / 3,140
DIY、天を仰ぎ試練へと挑む
巧天の試練 その08
しおりを挟むまだまだ解決すべき問題は見つかったが、一先ずは今回の試練内容である規格外のアイテムレシピを提出する──達成が認められると、空からメダルが降ってきた。
「『天賦の巧証』。これが、持っているだけで『巧天』の効果が使えるようになるチートアイテムか」
《試練達成おめでとうございます》
メダルにはハンマーとスパナが交差した紋章が刻まれ、それが『巧天』を意味しているのだろう……つまり、他の『天』もまた内容に応じたデザインのメダルなわけだ。
「オンオフの切り替えもできるみたいだし、これなら:DIY:とぶつかって発動できなくなるってこともなさそうだな」
《便利な効果ではございますが、常時機能しては困る場合もございますので》
「『闘天』とか『魔天』の防御無視か。加減したいのにオーバーキル、みたいな感じになりそうだよな」
ともあれ、試練は無事終了した。
あとはここから出るだけなのだが……少し気になることが。
「『SEBAS』、ここってまだいろいろと使えるか?」
《……試練を達成した時点で、オブジェクト呼び出しや時間加速機能は停止しています。ですが、強制追放などは無くそのままなので滞在自体は可能です》
「ちょっと、試しておこうか──メカドラ、来てくれ」
『ギャウ!』
次元の壁すら突き破り、どこからともなく現れた願望機が一体メカドラ。
些細な願いにより、弱体化した彼に俺はあることを試す。
「メカドラ、この剣をお前自身が使うことはできるか?」
『ギャウ、ギャウ……』
「ダメか。それは今の状態なら、か?」
『ギャウ!』
肯定、つまり俺がそれを望めばできる。
それはつまり、理論上願望機が無くとも同じことができる……ということでもあった。
「じゃあ、このドライバーを使うことは?」
『ギャウ、ギャウ……ギャウギャウ!』
「できなくはないが、効率が落ちると。マジで何を使ってるんだろうな」
《まさに未知の技術ですからね。部分的に模倣できた箇所だけで、『星生炉核』は設計されたわけですし》
「じゃあ、質問だ。お前がこれの代わりをして、この剣に力を注ぐ。それを俺が使えるようにすることはできるのか?」
『ギャウ!』
肯定……嗚呼、なんて恐ろしいことを。
規格外の更に上、埒外の存在たる願望機に常識なんて通用しない……『巧天』とかそもそも関係なく、やれちゃうってことか。
「そうか、そうか…………つまり、俺たちみたいに自分だけしか使えないように後続が何か仕込んでも、お前なら何とかできるってことだよな?」
『ギャウ!?』
「おおっ、頼もしいぞメカドラ! はっはっは! 俺がやってるんだから、他の連中も同じことぐらい考えるだろう、だがそれは暴かせてもらおう! それが嫌なら願望機を連れてくるんだな!」
『ギャ、ギャウ……』
俺もこれまで、売り出したアイテムには情報漏洩を防ぐ仕掛けを『プログレス』を駆使して仕込んできた……規格外系のレシピの場合は、まあ基礎なのでやっていないが。
もし後続の『巧天』が、俺のレシピを流用したなら……まあ、簡単に模倣可能だ。
だが、そうではない優秀な職人がまったく異なる技術を使うなら……参考にしよう。
その時のためのメカドラ、そして更なる隠し札メカトラ。
強制運用、そして封印解放というぶっ壊れスペックでごり押しだ!
1
あなたにおすすめの小説
神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜
神
ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。
23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。
石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。
フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。
主人公・神谷錬(かみやれん)。
東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。
幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。
空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。
レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。
しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。
彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。
辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。
しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。
世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か?
異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
合成師
盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる