虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

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DIY、天を仰ぎ試練へと挑む

新機プロジェクト その07

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 ムー世界の王族が住まう居住区は、浜辺の近くに存在する。
 渋滞ができるほど休人たちが貢献に貢献を重ね、陽石を手に入れようとしていた。

「──おや、間もなくですね。それでは、レシピは一度仕舞いますね……そんな目で見つめられても変わりませんよ。また今度、いっしょに何か考えましょう」

 俺たちがレシピを見ていた時間は、そこまで長くは無かった。
 渋滞慣れしている王族とその護衛たちが、サクサク休人たちを処理しているからだ。

 お陰で『メカメカ団』の面々は、充分にレシピを見ることができず不満そうである。
 ……[SS]などで撮影することもできないので、必死に覚えようと呟いているな。

「そ、そうですね……また、いつか、それまではお預け…………」

『……ハァ』

「ほら、行きますよ。貴方がたの目的は、本来それではありませんか」

 落ち込む連中を誘導し、入れるようになった建物の中へ。
 そこではメイドたちが受付をしており、休人たちを次々と追い出していた。

「そ、そうですね……では、行ってきます」

「ええ、頼みましたよ」

 俺自身は遠巻きに、彼らが成すべきことを為す瞬間を見るだけ。
 アイテムを渡してポイントと交換、そのポイントで陽石を受け取るという簡単な作業。

 なお、その陽石は王族二人が予め生み出しておいた物を保管していたヤツだ。
 いちいちその場で創る余裕も無くなり、大量に用意しなければならなくなったので。

 そも、本来その生成だってムー世界の住民に自分を印象付けるためのアピールとしての面が強かった……だが、休人に対してそれはあまり意味が無いからな。

「ありがたみをあまり感じない、捉え方からして異なりますからね。星や神の恩恵ではなく、便利なアイテム……それぐらいの認識の方が多いですし」

 休人たちの大半はある意味無神論者だ。
 神とは崇め奉る者ではなく、加護を授けて己を強化してくれるバフ装置……極端な話こういう認識の者だっている。

 この世界を純粋にゲームとして考え、プレイしている者にはそういう認識が多い。
 逆にもう一つの世界、原人は生きている存在だと捉える者なども居るな。

「まあ、考え方は人それぞれですがね。その点、『メカメカ団』の方は主に本物だと捉える方が多いようですね」

《正確には、ゲームだから使い捨てても良いという認識を持たず、そのうえでゲームとして捉えているようです。そういったロールプレイ、と言っても良いでしょう》

 現実よりもEHOが大切、とはならないわけだな。
 あくまでEHOはゲーム、そういった割り切り方をしている者も多い。

 何十年も生きてきた世界、それを捨ててこちらにのめり込もうとする者も居るらしいのだが、そうならないようVR機器本体に様々な仕掛けが施されている。

 長期的な[ログイン]ができない仕様も、その一つだ
 ……なのに、時間加速ができてしまうんだからとんでもない技術だよな。

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