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DIY、天を仰ぎ試練へと挑む
三つの究極術式 中篇
しおりを挟む三つの術式はアルス・ナギマを構築する、三つの要素を簡易化したものだった。
それらの主導権はあちらが握っており、十全に使えるわけではないようだ。
「使用制限が多いから、一気に調べることもままならないか……」
《試練に向かわれますか?》
「数が数なだけに、闇雲に挑んでもどうにもならんしな……アイテムでの蹂躙もだんだんできなくなっていくし、実質ノーコストな魔力の開発も進めていくべきだろう」
少なくとも、試練の場において魔力が尽きることはおそらくない。
敵性ユニットが悪さをした場合は別だが、戦闘に用いる今後の挑戦者への考慮だろう。
「魔力で不死性を保っている奴とかも、そのうち来るのかもな……と。『SEBAS』、分かったことを教えてくれ」
《畏まりました。まずは、『仮創』からご説明しましょう》
「術式の開発用だったな」
俺もかつて、魔導世界で行った術式開発。
アイスプルに展開される“災星護界”は、ここで改良が成されている。
術式の構築、そして改良。
それらを自由にできるのが、魔導世界の特徴の一つなのだが……今はそれを、俺もまた個人でできるようになった。
《術式を0から構築する、また既存の術式を改良するといったことが可能です。しかし、アルス・ナギマであれば可能な追加リソースによる強化などはできません》
「前に行った時は遺製素材で結界術式を強化していたけど、そうやってアイスプルの人造固有種の素材を使うことはできないわけだ」
《その通りです。付け加えますと、仮に可能であったとしても、その情報はアルス・ナギマへ還元されます。“災星護界”はリスクを考慮して純正品を用いましたが、人造版であることを知られるのは好ましくないかと》
「……それもそうか。でもアレだな、そういうものじゃなくたって術式を自分で作れるのは興奮するよな。創作物でも、いろんなやり方で術式を作っていくのが面白そうだったんだよな」
それこそ、『ぼくのかんがえたさいきょうじゅつしき』みたいなものや、記憶に残る作品のネタをパク……オマージュしたものなどアイデアはいくらでも湧いて出るだろう。
《はい、開発自体は問題なく可能でしょう。しかしここで、異なる分野で問題が生じてしまいます》
「異なる分野? えっと……『架想』か『加装』のどっちかってことか?」
《はい。問題となるのは『加装』、開発したモノを組み込むための術式です。結論から申しますと──無制限での術式保存、それができない仕様となっています》
「…………マジか」
まあたしかに、微妙な差異しかないものを大量に……なんてのをやっても無駄か。
数に限りがあるからこそ、工面した術式を生み出せるのかもしれない。
そしてそれらをアルス・ナギマが蓄え、魔導世界の術式を根底から強化していく。
よく出来た仕組みだよ……ともかく、その術式保存の限度について聞いてみようか。
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