虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

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DIY、天を仰ぎ試練へと挑む

死天の試練後 その04

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 イベント世界 闘技島

 神々、星敵、逸脱した連中……あと休人。
 様々な勢力が入り乱れながら、騒動を繰り広げている──俺が試練に挑んだその日に、である。

 俺そのものが原因ということではなく、その余波の影響なのだろう。
 ルリが動き、『騎士王』が動き……イベント世界に来たその時を狙ったわけだ。

「……状況は?」

《すでに旦那様が、こちらに戻ってきたと気づいているのでしょう。各勢力、こちらを見ております》

「殴り込んで来たりとかは……無いよな?」

《個室には不壊と不干渉の結界を施されておりますので、通常の方法では侵入されることは無いでしょう》

 まあ、今はとりあえず安全が確保されていると思っておこう。
 だがここに居ることが割れている以上、強硬策に打って出る可能性がある。

「ホテルごと壊れたら?」

《その場合は、強制排出されます。不干渉は空間に施されておりますので、対象となる空間そのものが失われれば、そのようになってしまうのです》

「……それができる人材ばかり、今のイベント世界には居るんだよな。さすがに俺のせいでホテル崩壊、とか物凄く気まずいしこれから使いづらくなるし……さっさと出ようか」

 すでに覚悟は済ませてある。
 転移での移動はハッキングされる可能性があるので、徒歩での移動が好ましい。

 そんなこんなで、ドアの前に立ち……まずは深呼吸。
 ドアノブを開き、外へ──巨大な目玉と見つめ合い、一度ドアを閉める。

「ふぅ…………なんか居たな。というか、出口直通じゃないのか」

《すでにホテル自体への侵入が成されたのでしょう。結果、空間の接続ができず、本来の通路へと繋がっているのです》

「ホテルに異形が……ゾンビパニック的なイメージが浮かぶな。混沌勢か、あるいは邪神派閥か……いづれにせよ、他を出し抜いてそれができたのは素直に称賛できるよ」

 ルリが守っていたのは、あくまでも試練が行われていた空間そのもの。
 ホテルはその中に含まれていなかっただろうし、今は【傾界魔王】と対面している。

 そういう取り決めをしたのか、あるいはそうせざるを得なかったか……いづれにせよ、この場所が安全という保障は失われた。

「『SEBAS』、脱出経路を表示してもらえるか?」

《畏まりました──ホテルの構造は公開されております。こちらが表向き発表されているもの、そして……こちらが理の運用を前提としたものです》

 ホテルの大きさは本来、現実に在る代物とほぼ同じ。
 だが空間の拡張などが行われているため、内部はかなり広くなっている。

 先ほど挙げた空間の接続など、現実ではありえない仕様もいくつか存在した。
 それらを考慮した非公開の地図を、用意してもらえたわけだ。

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