虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

文字の大きさ
664 / 3,140
DIY、祭りに現れる

歓迎ミニゲーム その11

しおりを挟む


≪問題:魔法世界マジックワールドにおける──≫

 この時点で、俺のクイズは幕を閉じた。
 すでにクイズは終了しており、掌で『?』マークが刻まれたコインを弄っている。

「いやまあ、たしかに他の世界の知識も学べるようにしてあったけどさ」

 あえて言わずにいたが、クイズ大会の会場は図書館だった。
 つまり──大量の本が用意されており、問題はそこから出題されるのだ。

「『SEBAS』、どうだ?」

《はい。基礎知識とはいえ、休人用という点が特殊です。これまで判明していなかった部分が解明されていきます》

「技術的な部分はクイズでも出さないみたいだし、俺にはあんまり参考にならないな。まあ、こういう魔物とか素材の情報はそれなりに役立つけど」

 もちろん、:DIY:を起動すればそういった情報も即座に脳裏に浮かぶ。
 だがそうでないときでも、ある程度知識を知恵にしておきたい。

 使うことのできない知識は、あってもないようなもの──活用できるようになって、ようやく知恵となるのだ。

「けど、これをイベント中に全部読み漁るのは難しいだろうに……『SEBAS』はどうするつもりだ?」

《すでに腕輪は確保しておりますので、しばらくは旦那様がログアウト後に読んでいこうかと。記録さえしておけば、あとで子供たちが読むこともできるかと》

「そうだな。カエンにも頼んで、絵本を重点的に読んでもらおうかな?」

《私は言語や伝承を中心的に読んでいくつもりです。伝承の中には、『超越者』がしたものもあるかと思いますし》

 うん、絶対あるだろうな。
 だって『超越者』だし……理由として挙げられるほど、いろいろとやらかしているのは事実なのだから。

  ◆   □   ◆   □   ◆

 次の会場は『バトル』──要するに戦闘行為なわけだ。
 俺が勝てるわけないだろう? 生命力HPが1なので、掠っただけ即終了だ。

 だが、これも一回しかやらなかったから貰えなかっただけで、救済として負け続けたとしてもいずれはコインを貰える。

「けど、やっぱり『SEBAS』がいれば勝ちが得られるからな。どうせなら、やっぱり勝利の証としてコインが欲しいわけだ」

《畏まりました。対戦相手には申し訳ありませんが、完全勝利を目指しましょう》

「うん、そうでないと結界がバレるし反動で死ぬかもしれない」

 ちょっとした刺激を受けただけで死ぬぐらい、俺は虚弱かつ繊細な体だからな。
 相手にいっさい触れさせずに勝利することが、最大の勝利条件かもしれない。

「それじゃあ、登録してくるから。頼んだぞ『SEBAS』」

《お任せください》

 さてさて、楽な相手に当たってくれればいいんだけどな。

しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜

ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。 23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。 石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。 フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。 主人公・神谷錬(かみやれん)。 東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。 幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。 空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。 レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。 しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。 彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。 辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。 しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。 世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か? 異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

合成師

盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。 そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

処理中です...