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DIY、流れて交わる
アリバイ作り その05
しおりを挟む「ゴフッ!」
「もっと、そこは足を踏みしめろ」
「は、は──ゲフッ!」
「違う、そこは腕を払え」
体に叩き込むという原始的な方法で、俺に体術と仙術を教えてくれる『闘仙』。
こちらは死に方がすべて打撃なのだが、その中でも微妙な差異で生成されるアイテムも違うんだな……などと現実逃避もしていた。
間違えれば殺され、そうでなくとも死ぬ。
自分で死ぬか、『闘仙』に殺されるかの二択でしかないので、なんだか死神様の試練を思い返してしまうほどだ。
「ね、ねぇツクル……大丈夫なの? 正直、イジメられているみたいにしか見えないよ」
「あっ、はい。痛々しいように見えていたかもしれませんが、肉体的疲労はありません」
「そう、なの? って、それ体以外はズタボロだって言ってるじゃん」
「……そうとも言えるかもしれませんね」
ただ、これは俺が望んでやっていること。
スパルタコーチをしている『闘仙』も、俺がそうしてくれと言ったからこそ、そのようなやり方をやっているのだ……うん、たぶんそうだと思う。
「【仙王】様、心配してくださってありがとうございます。ですが、こう見えても鍛えておりますので、なんとかなりますよ」
「……全然理由の無い自信って、まったく信用できないってよく分かったよ。リーシー、だからいつも信じてくれなかったんだ」
「ようやく分かっていただけましたか。これからは気を付けてくださいね」
「…………ソウダネー」
あれこそ全然受け入れていないな、と分かる棒読みだった。
だがリーシーは【仙王】がそのことを自覚したことが余程嬉しかったのか、ウサ耳を躍らせているため気づいていない。
だが、休憩時間を終えてしまった俺にそのことを伝えることはできなかった。
再びサンドバックとして『闘王』さんに殴られながら、その動きを模倣する。
そして同時に、『闘仙』さんに聞こえない音量で呟く。
「今、どれくらいだ?」
《最適化に少々時間を要しております。申し訳ございません、旦那様》
「……そう慌てるな。『闘仙』さんの威力でアイテムが作れるのは貴重だ」
いくら聴覚が鋭くとも、骨伝導を用いて行われる会話を読み取るのは困難だろう。
医学の進歩とやらでニュースに取り上げられていたので採用したのだが……うん、頭で念じるように話していると意識できる。
「とりあえず、今はそのまま完全摸倣を目指してくれ。それにどうせ、俺とやる間にまだ数段階成長するだろうし」
《畏まりました》
「それすらも読み切ってくれ……頼んだぞ」
満足させなければ、俺が止めてくれというまで続くだろう。
こちらは頼んでいる身だ……できるだけ満足してもらいたいのだ。
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