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DIY、家族と共に
運天の改華 中篇
しおりを挟むログイン後、『運天の改華』ができたという書き置きを見た俺は、すぐに連絡を取って工房から移動する。
そしていつも会話に使う客間へ向かうと、そこには『錬金王』たちが待ち受けていた。
「星渡りの民との約束事は、遅れることが前提になるな……だが、お蔭で解析する時間も取れた」
「申し訳ありません。お詫びと言ってはなんですが、こちらを……時属性と空間属性、双方の付与に成功した小物入れです」
「これは……なるほどな、ずいぶんと上手くできている」
「レベルもカンストしていますし、相応の能力値を持っています。これぐらいはできなければ、『錬金王』さんの工房を借りても何もできませんよ」
器用さは999だし、生産系職業スキルの補正も入っていたのだ。
いつもの:DIY:が言っている能力値の概念崩壊には遠く及ばないが、それなりの品になったという自負はある。
実際、『錬金王』が集めただけあってここの機材は人を選ぶような癖のある物が混ざっていた……俺はそれを、能力値のゴリ押しでどうにか扱っていたわけだな。
「中には……ポーションか」
「今は開けないでください。空気に触れた途端、気化するような液体ですので」
「……今度は暗殺稼業でも始めるつもりなのか? 量産しろというのであれば、面白そうではあるから協力はするが」
「そうではありませんよ。ただ、液体を摂取できない方であっても、これならば癒すことができると思いまして」
まあ、『錬金王』が言ったような使い方も考えてはいたけど。
揮発性の高さについて考えていたら、そういうアイテムができるのは当然だ。
「それについては後ほど……実は、例の品のことが気になって仕方有りません」
「ふっ、そのためにあれだけ困難な品を集めたわけだからな……ユリル!」
「は、はい! どうぞ、『生者』さん──これが、『運天の改華』です!」
「これが……そうでしたか」
花状のアイテムなのだが、虹色に輝いており芸術品としても飾られような逸品だった。
俺の全然効果を発揮しない鑑定で調べようとしても、何も分からないレア度の高さだ。
「どうやって使うのですか?」
「体のどこかが触れた状態で、【見習い】職がある職業の名を告げればいい。問題は、その職業が分からない場合だが……」
「はい、問題ありません。こんなこともあろうかと──見習い系の職業に限り、すべてを覚えてきましたので」
「それは……凄いな。失われた職業など、今では誰も付いていない職業が存在していたはずなんだがな」
そういうところもまた、レベルがカンストした際の情報開示によって判明していた。
一部の情報は権限云々と未解放だったものの、下級職までは全オープンだ。
「さっそく使ってもいいでしょうか?」
「ああ、むしろ使ってもらいたい。今回の材料で作られたそれは、使用回数が無制限だというからな。どんな職業を告げても、やり直すことができるぞ」
ちなみに、神代級の品だからか複製は不可能らしい。
結局は今回の素材集めは、やらなければいけなかったわけだ。
──さて、最初は何にしようかな?
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