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DIY、発明する
古代会談 その03
しおりを挟む俺の提案によって、代表者決定戦が始まることになった。
なお、俺と湖の守護で忙しいヘノプスは参加しないことを、予め伝えてある。
ライバルが減るので、あとから今ある以上の権利を主張しないことを約束したら、誰も文句を言うことはなかった。
しかしながら、まだ俺にはやらなければならないことがある。
「──代表さん、貴方には装備が与えられます。他の皆さん、それは構いませんね? 人と魔物である皆さんには、力の差がございます。それを補うものとして、身に纏う技術が発展したのですから」
『ハッ、好きにし──』
『いや、待て。具体的にどういうものだ? 一振りで我らを殺し得る、そのような物を出すのではないな?』
北東区画のヴェロキラプトルが、俺が代表に装備を渡す前にそう尋ねてくる。
不服そうな東区画のティラノサウルスは、それでもいいのに……みたいな顔をしてた。
「武器は彼の持つ槍のままです。ただ、身を守る防具を用意しただけです。明らかに耐久度に差があります、彼らは決して個として完成しているわけではありません。それは、あらゆる世界でもっとも弱い私が証明します」
『貴様が弱いだと……冗談を言うな』
「いえ、弱いからこそ生き残る。矛盾などありません。勝つまで生き続ける、こことは違う世界において人族が生き続けられた理由。防具もまた、頑健な鱗を纏う貴方がたを参考に作られたのですから」
こちらの世界だと、魔物たちから構想を得て作られた武具などが多く存在する。
強くなるために、強い奴から発想を得るのは至極真っ当な考え方だろう。
「ご安心ください。私は公平な立場であると宣言したはずです。こちらの鎧、こちらの方で事前に皆さんの能力値を解析し、作成させていただきました。代表さん、装備していただけるでしょうか?」
「……普通の装備より、タビビトの用意した物の方が生き残れるのだろう?」
「ええ。効果は単純、触れた相手の能力値を模倣します。東区画の方に触れれば攻撃力が上がり、北西区画の方に触れれば防御力が上がるといったように。ただし、意思を持って触れなければ発動しません」
これは他の奴が故意に接触し、その力を悪用しないように設定しておいた。
あくまでも、使用者である代表の意思でなければ能力は発動しない。
「別の奴に触れたらどうなる?」
「上書きされます。制限時間などはございません。ただし、模倣するのは能力値のみ。耐え得る肉体になりませんので、事前に身を強化しておかなければ動くだけで自傷してしまう場合があることを覚えておいてください」
「分かった」
「皆さん、異存はありませんね? この中の誰かと同等以上にはなりませんし、必ず一度は触れた相手に限ります。それをこの場で説明したのも、それ以外に機能は無いと私が保証するためです」
誰も文句は言ってこないので、これで準備はOKということに。
もう一度指を鳴らせば、会談の場は戦うための舞台となる。
──さぁ、その力を見せてくれ。
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