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DIY、三つの街
支配者会談 その08
しおりを挟む「──『拳王』」
「なんか俺の動きに似てきやがったな……いいぜ、俺が相手ならそれを超えるだけだ!」
「いやいや、これで終わりにしたらそうなるでしょうが……『破天』」
現在使っている『ブレイクグローブ』、その持ち主の動きはすでに観察済みだ。
なので『SEBAS』が二つの戦闘スタイルを組み合わせ、新たな闘い方を創る。
どちらも拳による破壊を得意にしているのだが、『拳王』と違って『破天』には効果を発揮させるための制限は存在しない。
先ほどまでは拳(素手)と拳(結界)のぶつかり合いだったが、そこに全身を用いた体術が追加される。
俺に攻撃を加えるためには、結界を壊さなければならない。
だがそれは『龍王』が編み出した高度な代物で、ほぼ不可能に近くなっている。
そのため手数が増えた俺の攻撃が、少しずつ『拳王』に届き始めた。
戦況的には、俺が有利になっている……だが、ただ黙ってやられるような奴ではない。
「はっ、やっぱり面白い! 俺がここまで追いつめられるなんていつぶりだよ!」
「いえ、それを私に聞かれても」
「そうだったな! いつもは必ずヴィキンが教えてくれるから忘れてたぜ。まあいいや、そろそろ体も温まってきた──俺も一気にやらせてもらうぞ!」
忘れてはならない、『超越者』たちの権能はあくまで称号であることを。
生きとし生けるすべての人族に、等しく与えられたシステム──職業がまだある。
「行くぜ──“我闘無敗”!」
《【闘神】の職業能力。発動時、戦歴に応じた強化が施されます》
告げられた職業名は、最上位の戦闘職。
継承も可能な『超越者』と違い、完全な才覚のみで選ばれる超激レアな職業。
かつて見た、種族・職業・権能の三つが完全にシナジー効果を持つ『白氷』には劣るものの、人族にできる最上級の組み合わせを可能にしたのが──『拳王』なのである。
「マジか。なら、こっちも負けずに使わせてもらうぞ。『星域』──“精辰星意”」
「……ん、ちょっと重くなったか?」
《レベル差があまりないというより、それを補う強化によって意味を成さない状態になっております。以降の判定もありますが、確実に成功します。時間さえあれば、上手くいくでしょう》
「……無いわけだ」
こっそりと話を続けているが、長期戦になれば勝てるとのこと。
いかに人として強い『拳王』でも、無限のデバフを前にいずれは敗北する。
だが、それでは決着がつく前にすべてが失敗に終わるのだ。
……【情報王】を食い止めるのも、そこまで簡単じゃないからな。
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