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DIY、三つの街
支配者会談 その18
しおりを挟む最後の切り札『ストロードール』。
名前の通り、藁人形に関係する能力を発現させた奴がいるようだ……恨みとか復讐とかに、何か思うところがあるのだろうか?
条件は自分が相手の攻撃、能力の対象にされて二十四時間以内であること。
それによっていくつかある報復方法から、一つだけを選んで相手にお返しできる。
今回使った“ダメージイーブン”が行うのは、受けた攻撃──そして、生命力の共有と平均化。
本来、俺の生命力が1な以上、【情報王】の生命力は本来のものから半減する……その程度で済む。
だが舌を噛み切るという行為によって、俺の生命力は0になっている。
称号『死配者』で一時的に活動可能な状態で、今回の能力を発動させた。
計算の基本、0に何を掛けても割っても答えは0……つまりはそういうことだ。
俺が舌を噛み切り死んだことで、報復対象である【情報王】と痛みを共有する。
「私の権能は死に戻りを即座に行う、ではございませんので。生と死の境界を曖昧としたうえで、その境界に干渉する……要するに、黄泉を意図して彷徨えるわけです」
「…………」
「私は今、死んだうえで生きています。結界は正常に作動しておりますよ? 現に死した【情報王】さんは、しっかりと外へ排出されておりますので」
全員が結界から退場し、俺だけがまだ内部に残っていた。
退場するしないというのも、自由自在なのは内緒だ……装置も俺が造ったわけだしな。
「では、私が勝ちました。しかし、私はあくまでも代理人。──【非業商人】さん、さぁあなたの理想を述べてください」
「……そうですね、皆さんの主張は舞台の外から聞かせてもらいました。とても篤いご意見の数々、参考にさせていただきます」
今回の戦いの目的は、これからの暗躍街および闇厄街、そして案役街の未来を誰の主張の下で決めるかというもの。
弱肉強食が常なこの世界なので、無事にその提案も受け入れられた。
勝者は俺、そして本来権利の無かった俺を推薦した【非業商人】さんに権利は委譲。
まあ、推薦者が暴走したら、それを咎める権利を予め提示してあった。
だがそんなことをしても損なことは、向こうも理解しているだろう。
「私はこの街がより良い方向へ、利益を得られる場所であることを望みます。各領域と呼ばれていた場所でのみ行われてきた取引の一部を、中央である中立域でも行えるようにしてもらいましょう」
誤解されないよう、言い方はとてもシンプル……まあ、遠回しに言って誤解し、何かやらかしそうなお方もいるからな。
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