虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

文字の大きさ
1,253 / 3,140
DIY、一先ず配達終了

ラグナロク その08

しおりを挟む


 二振りの星剣の真価を解放し、神々へ挑む最弱の人族。
 搭乗するのは[アライバー]、生きることに特化した機体。

 そして、『SEBAS』と『プログレス』による高度な戦闘学習。
 加えてメカドラを纏ったことによって、それらを可能とするエネルギーを確保した。

 生き残ることに特化してた俺ならではの、無限成長による勝利を目指す。

「というわけで、いざ参らん」

 イメージと共に体を動かすと、それをなぞるように機体が動き始める。
 すぐに速度を上げていき、目的地へ瞬時に辿り着き──その刃を振るった。 

「ぐっ!」「ぎゃぁ!」「なんだ!?」

「まず三人……というか、三柱? まあ、とにかく退場だ」

「貴様、いったい何をした!」

「うん? なんか少しはマシそうな奴が出てきたな……というか、眩しいな」

 俺に向けて叫んでいたのは、尋常ではない輝きを放つ剣を向ける男の神族。
 細身の剣なのだが、主神の槍並みに警鐘が激しく鳴り響くヤバさを有していた。

「我が名はフレイ。アルフヘイムを統べし、妖精たちの王。貴様、名を問おう」

「俺はツクル。ただの『生者』だ」

「……貴様があの。その異形を纏う姿、やはり『超越者』という存在は狂っている」

「俺を観てそう思うのは、別にいいぞ。なんとなく自分でも、やっていることがおかしいことは分かっている。あくまでこれは、生き残るためだ……だが、それは俺だけのことを言っているわけじゃないんだろう?」

 まるで、他の『超越者』と合わせて見下すような発言に思えた。
 そしてそれを肯定するように、妖精の王は蔑んだ視線を向けてくる。

「かつて、このラグナロクにおいて、主神様と同士討ちという結果を生んだ者が居た。それは戦乙女の身でありながら、主神殺しと言う大罪を犯した──異物だ」

「……通称は?」

「──『天死』。地上にて穢れ、天魔に堕ちた彼の者と同じ『超越者』。なるほど、この世界に生者を……いや、『生者』を潜り込ませて何を考えているのか」

「……ははっ、そうか。そういうことかよ。やっぱり、あの人は凄いんだな」

 先ほど見た主神の姿に、勝つことはできずとも……と考えていた。
 しかしそうだったのか……嫌われ者と言っていたが、そういう理由があったのか。

「そういえばあの槍も、だいぶ格が高そうな槍だったな」

「主神殺しの大罪により、彼の者の槍は偉大なる神槍の力を継いだ。それを面白がった主神様が、外へ逃がすことがなければ……」

「まあ、お前じゃできないだろ。どうせ挑んでも負けるわけだし」

「……なんだと?」

 売り言葉に買い言葉、それらが最後に生む結論は一つ。

「生き急ぐか人族が。いいだろう、この剣の糧としてやろう」

「この世に絶対的な勝利なんてない。それを今、証明してやるよ」

 そんなこんなで、彼の神フレイが使うその神剣──勝利の剣に挑むことになるのだ。

しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜

ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。 23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。 石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。 フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。 主人公・神谷錬(かみやれん)。 東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。 幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。 空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。 レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。 しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。 彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。 辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。 しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。 世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か? 異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

合成師

盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。 そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

処理中です...