虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

文字の大きさ
1,893 / 3,140
DIY、対家族案を練る

妖刀戦争 その17

しおりを挟む


 迷宮核そのものな妖刀をハッキングし、秘めた情報を狙う俺。
 刺された脇差型の妖刀を握り締め、あともう少しというところまで解析が進んでいた。

「ここで追加だ──『星域』“精辰星意”」

 展開したのはこの場所をアイスプル世界とする、俺謹製の神代魔道具。
 これによって、アイスプル世界でしか使えない“精辰星意”の真価を発揮できる。

 相手の弱体化、それはステータスにマイナスの補正を掛けることで効果をもたらす。
 その中には、抵抗力やら思考速度なども含まれているわけで……。

《プロテクトの解除速度が向上──99%まで達しました》

「1%は残っているのか……これ以上は、もうどうしようも無いな」

 いろいろと手を尽くしたが、搦め手でやれることは全部やり尽くした。
 ここからは真面目にやる……流れなんだろうけど、そういうのは性に合わんな。

「だから──『魔王の取腕:【刀王】』」

 かつて【魔王】から得た細胞を培養し、装備品とした『魔王の取腕』。
 その効果は、摂取した対象の職業能力や権能を模倣して再現するというもの。

 そして、邂逅時に回収していた細胞から、【刀王】の権能を拝借。
 その効果はあらゆる刀への適性、そして装備時に反映される補正の極大化。

 その効果が妖刀にも通じる。
 結果的に、妖刀の持つ性能もまた強化されるので、最後の1%を奪い取るための後押しとなり──

《──100%、解析が完了しました》

「よし、じゃあ…………っとそうだ、現状は維持。先に必要なデータを全部写し取っておいてくれ」

《畏まりました》

「俺にはリストを見せてくれ。本来、このまま順調に行っていれば何をしようとしていたのか、その答え合わせがしたい」

《リストを確認……発見しました。旦那様の網膜に投影します。また、妖刀による迷宮の管理権限の委譲を行います──【迷宮主】の付与を確認、『妖刀[無銘](仮)』を新たな管理者と設定しました》

 視界に投影されたこの迷宮の詳細。
 同時に、『SEBAS』の計らいによって握り締めていた脇差がこの迷宮の管理者として設定されたようだ。

 間接的に権限を有する装備を持つことで、俺も擬似的に権限を得たらしい。
 まあ、元からその上位互換【星救者】に就いているので、繋がりがあれば通せた。

「ふむふむ、妖刀の目的は……っと。この辺は予想通り。で、その方法は──人の魂、そして妖刀を喰らうことで成長か。うわー、いろいろとやらかそうとしてたんだな」

 ある意味、【刀王】の予想は当たっていたわけだ……彼の持つ妖刀を持ち込んでいたなら、いろんな意味でヤバかっただろう。

 特に、俺が渡した[屍装]と[妖塞]。
 実はアレ、妖刀が求めていたすべてを有していたといっても過言じゃないからな。

しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜

ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。 23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。 石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。 フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。 主人公・神谷錬(かみやれん)。 東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。 幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。 空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。 レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。 しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。 彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。 辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。 しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。 世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か? 異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。

魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。 音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、 幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。 魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。 そして再び出会う幼馴染。 彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。 もういい。 密かにやってた支援も打ち切る。 俺以外にも魔道具職人はいるさ。 落ちぶれて行く追放したパーティ。 俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】天国の扉

藤井 紫
ファンタジー
〈佳作〉神に仕えるキャラが登場するファンタジーコンテスト【エブリスタ】 流行り物ではありません。【2025年4月完結済52万字】 こちら、修正忘れがあるかもしれませんm(_ _;m) 『魔女は、悪魔と契り、特別な力を得、黒髪になる』 ヴァロニア王国では、黒髪を持つ者は「魔女」として忌み嫌われていた。 13歳の誕生日、ジェードは魔女の疑いをかけられ、国を追われる。 逃亡の末、たどり着いた謎の異国・ファールーク皇国。彼女を迎えたのは、 自らも天使によって呪われた少年・ハリーファだった。 魔女と王族――ふたりの出会いが、王位継承と信仰の争いを大きく揺るがしていく。 政治と陰謀、信仰と過去が絡み合う、重厚戦記ファンタジー。 ※他サイトでは、ほんの少し加筆と修正していますが、こちらはまだ修正前です。 ※本作には、架空の世界観に基づく人種・出自・信仰・性別・階級等に関する差別・偏見・抑圧の描写が含まれます。 これらの表現は、物語上の背景や登場人物の信念を描くためのものであり、現実世界における差別や不当な扱いを肯定・容認・推奨する意図は一切ありません。 ご理解いただけますと幸いです。 ※書き始めが2010年ですので、当時と現在(2025年)の創作の倫理観に若干の差があります。  ご理解いただけますと幸いです。 ※エブリスタの「神に仕えるキャラが登場するファンタジー」佳作受賞。2020年10月 冒頭20000字の【書評】 魔女狩りの吹き荒れる時代が舞台。中世ヨーロッパに似た世界観にスッと入り込みやすい文章です。冒頭の処刑シーンで、現代とは違う価値観が支配していることを提示。場面が変わって、穏やかな日常から風雲急を告げる事態へ。緩急をつけた語り口が見事です。ただ魔女疑惑で村人が集まるシーンでは、ウィルダーの動向も知りたいと思いました。壮大な物語の幕開けの部分だけで、今後に期待できるピースが取り揃えられています。 (これを励みになんとか完結させました。今後は読んでもらえるように努力します!) ※見てもらえる機会を増やすため、下記サイトで同じものを公開しています。 ・カクヨム ・小説家になろう ・エブリスタ(※途中まで描いて頂いた挿絵あり) ・アルファポリス たまに修正更新をし忘れるので、カクヨムが一番間違いないです。

処理中です...