虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

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DIY、シンコウに備える

魔王防衛策 その14

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 ついに始まる休人と【魔王】の対決。
 戦いについていけない者は、端から重圧に耐えられる船に引き下がっている。

 最大限の支援魔法やらアイテムだけが残され、場には実力者のみ。
 魔物も魔族も周りで見ているだけ、自ら試すという【魔王】の言に従っていた。

『まずはそうだな、貴様らの好きなように攻撃してみよ。我は何もせぬ、さぁやってみるが良い』

『舐めやがって……』

『舐める? これは正当な行いだろう。貴様らと我には圧倒的な差がある、それを埋めてやるのもまた、王としての計らいである。挑む資格はあるだろう、だが我を傷つけられるかはまた別であるぞ』

『この──『ドラグナイズ』!』
『やってやる──『ビーストライズ』!』
『舐めプは雑魚がやることだって、教えてやるよ──『オーガノイド』!』

 三人の休人が変身するのは、竜と獣と鬼。
 台詞は何ともやられ役っぽいが、【魔王】の圧にも耐えられた実力者。

 レベルもしっかりと上げている。
 そんな彼らの実力は、『プログレス』によりパワーアップしていた。

 人の技術、装備に加えて『プログレス』で異形の力を手に入れている。
 尋常ではない速度で加速した彼らは、そのまま【魔王】へと攻撃を──

『……ふむ、その程度か』

『!?』

『貴様ら程度、わざわざアレを使う必要も無いか──[銀閃]よ』

 彼ら三人の攻撃を手で防ぎ、もう反対の手で握り締めた禍々しい銀色の剣。
 それを軽く一振り、ただそれだけで──三人組は上下で真っ二つにされた。

「[銀閃]、与えたダメージ分だけ威力が増える魔剣。それこそ、【魔王】みたいに長期戦ができる方には渡したらいけない武器なんでしょうね」

 うん、作ったのも渡したのも俺である。
 使用用途的に、それぐらいのスペックが無いとダメだったのだ。

 そんな魔剣を切り払うように振るい、改めて休人たちに向ける。
 彼らはそれなりに強かったようで、それを一蹴した【魔王】に驚いているようだ。

 そこからしばらくは、【魔王】の独壇場。
 次々と休人たちを剣で屠っていき、数を減らしていく。

 甲板で死に戻りをした休人たちは、戦線復帰しようとするも、それは観戦していた魔物や魔族たちによって阻まれる……物理的に移動を阻害しているようだ。

 途中、『プログレス』が何度か発動していたが、【魔王】はそれを自らに体現している魔物の特性のみで対処していく。

「休人の中で、まだ【魔王】さんがきちんと自分の『プログレス』を使ってないって気づいているの、どれくらいなんでしょうね」

《創作物の知識から、ある程度の予測はできるでしょう。しかし、それはあくまで後方から見ている場合に限ります》

「……まあ、あの圧を前に気付けたらかなり冷静と言いますか」

 だからこそ、というべきか。
 誰も大したダメージを与えることはできないまま、【魔王】はある休人の前で動きを止めたのだった。

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