1,966 / 3,140
DIY、シンコウに備える
魔王防衛策 その14
しおりを挟むついに始まる休人と【魔王】の対決。
戦いについていけない者は、端から重圧に耐えられる船に引き下がっている。
最大限の支援魔法やらアイテムだけが残され、場には実力者のみ。
魔物も魔族も周りで見ているだけ、自ら試すという【魔王】の言に従っていた。
『まずはそうだな、貴様らの好きなように攻撃してみよ。我は何もせぬ、さぁやってみるが良い』
『舐めやがって……』
『舐める? これは正当な行いだろう。貴様らと我には圧倒的な差がある、それを埋めてやるのもまた、王としての計らいである。挑む資格はあるだろう、だが我を傷つけられるかはまた別であるぞ』
『この──『ドラグナイズ』!』
『やってやる──『ビーストライズ』!』
『舐めプは雑魚がやることだって、教えてやるよ──『オーガノイド』!』
三人の休人が変身するのは、竜と獣と鬼。
台詞は何ともやられ役っぽいが、【魔王】の圧にも耐えられた実力者。
レベルもしっかりと上げている。
そんな彼らの実力は、『プログレス』によりパワーアップしていた。
人の技術、装備に加えて『プログレス』で異形の力を手に入れている。
尋常ではない速度で加速した彼らは、そのまま【魔王】へと攻撃を──
『……ふむ、その程度か』
『!?』
『貴様ら程度、わざわざアレを使う必要も無いか──[銀閃]よ』
彼ら三人の攻撃を手で防ぎ、もう反対の手で握り締めた禍々しい銀色の剣。
それを軽く一振り、ただそれだけで──三人組は上下で真っ二つにされた。
「[銀閃]、与えたダメージ分だけ威力が増える魔剣。それこそ、【魔王】みたいに長期戦ができる方には渡したらいけない武器なんでしょうね」
うん、作ったのも渡したのも俺である。
使用用途的に、それぐらいのスペックが無いとダメだったのだ。
そんな魔剣を切り払うように振るい、改めて休人たちに向ける。
彼らはそれなりに強かったようで、それを一蹴した【魔王】に驚いているようだ。
そこからしばらくは、【魔王】の独壇場。
次々と休人たちを剣で屠っていき、数を減らしていく。
甲板で死に戻りをした休人たちは、戦線復帰しようとするも、それは観戦していた魔物や魔族たちによって阻まれる……物理的に移動を阻害しているようだ。
途中、『プログレス』が何度か発動していたが、【魔王】はそれを自らに体現している魔物の特性のみで対処していく。
「休人の中で、まだ【魔王】さんがきちんと自分の『プログレス』を使ってないって気づいているの、どれくらいなんでしょうね」
《創作物の知識から、ある程度の予測はできるでしょう。しかし、それはあくまで後方から見ている場合に限ります》
「……まあ、あの圧を前に気付けたらかなり冷静と言いますか」
だからこそ、というべきか。
誰も大したダメージを与えることはできないまま、【魔王】はある休人の前で動きを止めたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜
神
ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。
23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。
石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。
フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。
主人公・神谷錬(かみやれん)。
東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。
幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。
空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。
レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。
しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。
彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。
辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。
しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。
世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か?
異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
合成師
盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる