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DIY、冒険を求める
販売交渉 その後
しおりを挟むアイプスル
「昨日はいろいろあったな」
《そのようでございますね》
「確かにあったんだが……一番は寝落ちだ」
《旦那様はこちらに戻られ、狂ったように生産を行った後に緊急ログアウトしました》
「ああ、俺も気が付いたら寝室に居たからそれは分かる。……だが、何を作ったかまでは分からない。『SEBAS』、いったい俺は昨日何を作りだしたんだ?」
《では、右の第一ポケットを探ってみてください》
そう言われるがままに、作業服の下の方に付いているポケットを弄る。
すると、何も入れていなかったはずだった箇所に、何らかの硬い感覚が返ってくる。
取りだしたそれは、チョーカーのような物であった。
「……これは?」
《翻訳の魔道具だそうです。おまけとして、嘘を見抜く能力や状態異常への耐性、更に回復速度を向上させる能力もあるかと。言語解析が済んだモノのみですが、ニュアンスまで完璧に伝えられる、そう呟いていました》
「…………」
最後にメインについて補足してくれたが、それでも明らかにおまけの方が凄いと思う。
気になって鑑定スキルを使ったのだが、それも防ぐようでまったく確認できなかった。
……俺、製作者だよね?
首に当てると、自動的にサイズが調整されてピッタリと嵌る。
苦しくも、緩すぎるということも無い。
まさに最適なサイズになっている。
「『SEBAS』、俺が昨日作っていたのはこれだけで済んだのか?」
《いえ、これは数十秒唸ってから即座に仕上げていた物です。その後旦那様は風兎様の元へ向かい、神壇の装飾や魔物の武装などを相談していきました》
「……まだあるのか。なら、それが終わったら俺はもうロストしたんだな?」
《それもまた、少々の時間を掛けましたがすぐといって良いほどの時間で済みました。旦那様はその後、私にも内緒ということで生産室に籠もっておりました》
「……それで、俺は力尽きてロスト。再びログインしたら生産室に居たというわけか」
《はい、そうなりますね》
暴走時に変なことをしないかどうか、常に『SEBAS』によって確認されている。
ただ、少しだけ平時より冷静沈着な状態になるらしいんだよな。
普段の俺はこんな風に馬鹿丸出しだが、暴走時は生産に思考がフルで使用される。
その分生産が終わると、すぐに思考が停止して緊急ログアウトしてしまうわけだ。
「『SEBAS』、掲示板の方で俺の行動で引き起こされた事件は晒されていたか?」
《先日挙げさせて頂いたE3で起きたことを除けば、特に何も。ただ、家族の方々の活躍は掲示板を常に騒がせていました》
「……うん、それは分かってる。後で簡単に纏めておいてくれないか? みんなに聞いてから情報を照らし合わせたい」
《では、そのように》
さて、今日は何をしようかな?
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