2,264 / 3,140
DIY、監獄ライフに勤しむ
脱獄計画 その22
しおりを挟むついに星敵だらけの監獄に、休人が来た。
そして主張する──『生者』である俺と同じ休人である自分たちこそが、討伐報酬を得るに相応しいと!
「……まあ、そりゃそうなるよな」
そんな主張をした彼がどうなったか。
まず力持ちな星敵が彼を掴む、そしてそのまま街の外にスローイング。
もちろん抵抗はしただろうが、星敵だらけのあの中で何ができるというのか。
街では人型になるため、体の違和感に悩んでいた魔物たちも今は昔の話。
むしろ微細な能力調整を行えるようになっていて、街に敷かれた法則の穴を突くギリギリの出力で、能力を使うなんてやり方も今では流行りになっていた。
彼を救う者など居らず、そのまま街の外に放り出される。
そしてどうなったか──再び彼が、真っ新な姿で戻ったことから察してもらいたい。
「おっと、誰か探しているな……まあ、十中八九俺だろうけど」
スキルか職業能力なのか、俺の場所に探っていた彼はパッと上を向き──俺の居る場所とは違う方向へ走っていく。
「そりゃあ、いつまでも同じ場所に居るわけないだろう」
《──旦那様、ドローンが捕捉され破壊されました》
「早ッ。ここに来るだけの実力自体はあるってことなのか……さっきの殺られっぷりからすると、全然そうは思えないけど」
ここに収容されている星敵が、どいつもこいつもカンストレベルで強いからこそ、蹂躙されただけなのだろうが。
ちなみに、レベルはそれでも俺の999がトップ。
開示しない者もそれなりに居るが、それを条件に発動する能力などで確認しておいた。
さすがに同格、レベル999が居たら何か特別な殺され方をされる可能性だってある。
俺の場合は鑑定の情報拡張だったが、もしかしたら違う特典を得るかもしれない。
閑話休題
休人が何かやらかさないか、逐一ドローンでモニタリングは続けている。
俺のことを星敵たちに聞いてはいるが、好ましい反応は得られていない。
そりゃあ来て早々の宣言が、後を引き摺っているのだろう。
誰だって、お前を出し抜くぜと言った輩に協力はしないものである。
「[掲示板]が使えない以上、それは一度ここから出ないと……って、[ログアウト]したな」
いちおうでも非戦闘地帯なので、選択すればすぐに[ログアウト]の処理はされて速やかにこの場から離脱可能だ。
宿や拠点など、きちんとした環境でないと自動回復のボーナスは得られないが、それを必要としない短期間のものだからか……または、何らかの理由で身力が満タンだからか。
「アバターは回収されているから、どうにもならないよな……まっ、できることはあるから別にいいんだけど」
再び[ログイン]をするとき、基本的には[ログアウト]をした場所の座標を基にアバターは構築される……では、もしそこに何らかの細工があったら?
大抵の場合は少しだけ座標をズラして対処が行われる、大規模な変化があればその旨が[ログイン]時に表示される…………それ以上に対策ができないなら、もう諦めるのだ。
0
あなたにおすすめの小説
神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜
神
ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。
23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。
石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。
フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。
主人公・神谷錬(かみやれん)。
東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。
幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。
空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。
レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。
しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。
彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。
辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。
しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。
世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か?
異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
合成師
盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる