2,493 / 3,140
DIY、コネ就職を求める
第一回職業解放後篇 その06
しおりを挟む≪ななっ、なんということだ! 一年前、小人族によって腹を突かれて以来、万全の策で守られているはずの『深淵ノ使イ』が、今再び体の中から攻撃されている!≫
体内からの攻撃、何やら耐性やらを強化されていたようだが、死の毒液と液体を改造する『プログレス』の派生能力によって、それらは無意味と化し暴れ始めた。
死ぬまでに掛かる時間は三分ほど。
なお、これは体内で行う延命込みだ……素材の回収とかもしたいので、外部の賭け事に合わせた時間の長さである。
≪抵抗空しく、深淵ノ使イがダウン! そしてそのまま死亡を──おっと、粒子の中から人影が……これはまさか、そのまさかだ!≫
迷宮は基本的に死体を残さず、粒子と化してリソースに還元する仕様だ。
そのため、こういった無茶をした場合だろうと、消化される前なら生き残れる。
話に出た前の成功者も、そういった確信があったのだろう。
まあ、正規のお客様ならきちんと保険が付いているはずだけど。
「──さて、お楽しみいただけましたかね」
《皆様、旦那様の勝利、また耐久の末の結果に落胆しておりますね……このように、相応の額を賭けたにも関わらず、儲けが出ず当たられる方も……》
「気持ちは分かりますが……まあ、貰える物は貰っておきますけど」
怒りに任せて物を投げてくる観客も。
だが俺はそれを結界で包んでもらい、何かレアなアイテムが無いかチェック……さすがに魔物の素材を投げるヤツは居なかったな。
それでも、ポーションの空き瓶やら船内で売られたか配られていた飲食物の入れ物などが届けられ、そこから取れる成分からいろいろと得られるモノがあるんだとか。
「喜んでいる方は、いちおういますが……」
《彼らはいわゆる博打好きですね。純粋に旦那様が勝利する、そう確信しての賭けでは無かったようです》
「……まあ、いいですけど」
一定の人数が参加する賭け事で、大穴を充てることが条件の職業も存在はする。
純粋な運のみで、ということではなく予想しての賭けは誰もしなかったのか。
それはそれで、別に構わないのだが。
もしここに、俺の素性を知っている奴が居たらほぼ確実に今回の結果を予想していたはず……これで良かった、そう思っておこう。
◆ □ ◆ □ ◆
──広間を抜けた後は、魔物も出現することもなく、そのまま次の層へ。
「今回の階層は、また勝手が違うのでしょうか? 強大な魔物は居ないですね」
《ここでは、無双のような振る舞いが求められているようです。魔獣を何体も配備できないこともそうですが、先ほどとは違う強さを確認するためと思われます》
まあ、毎回毎回同じような戦い方ではつまらないからな。
縛りの方も踏まえて、今回は観客を楽しませながら突破するとしよう。
0
あなたにおすすめの小説
神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜
神
ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。
23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。
石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。
フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。
主人公・神谷錬(かみやれん)。
東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。
幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。
空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。
レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。
しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。
彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。
辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。
しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。
世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か?
異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
合成師
盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる