虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

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DIY、高みへと挑む

星樹接ぎ木 中篇

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 神・世界樹 上層

 天然の軌道エレベーター、宇宙樹の性質を持つ世界樹の洞から上層へ。
 俺、そして風兎はそこで星樹の枝を接ぎ木することになる。

「まだ宇宙には行けないけど、これだけでも充分に絶景なんだよな……」

『たしかにな』

「おっ、あそこにうっすら見えるのは偽装大陸じゃないか? 正直、全然運用されていない都市も見えてるな」

『……民も期待しているのだ、早くしろ』

 民──元風兎の領域の魔物たちだが、彼らが求めているのはどちらかといえば、脚よりも客が持ってくるものなんだよな。

 食べ物、そうでなくともそれに繋がる知識などだ……うん、食い意地が凄まじい。
 それ以外のモノを求める個体も居るが、結局のところが来なければ始まらないわけだ。

 うーん、運用に一番重要な“災星護界ターディナ”もチェック済みだし、『超越者』や神子が相手でもある程度は通じるって分かったしな……何とかなるかな?

「そうだな、これが終わったら星のスペックもより向上するはずだし。ある程度選別はするが、定期的に招き入れてみようか」

『分かった、あとで希望者を募っておこう』

「意外と来そうだな……さて、そろそろ始めるとしますか──アレがそうだな」

『……やはり凄まじいエネルギーを感じる。枝だけで、あれほどの力を持つのか』

 すでに星樹の枝は、『SEBAS』の手によって世界樹の枝に接続されている。
 ただ、今は物理的にくっ付けているだけでシステム的には別物扱いだ。

「あの枝を、【救星者】の“統星掌握”で繋げる必要がある。【大富豪】の“時貨専金”で星のリソースを使わずに、全部金で解決できるけどな……ふははっ、ポチっとな!」

『…………』

 風兎さんの円らなのにどこか冷ややかな目はスルー、桁数がとんでもない必要経費を気にせず接ぎ木を承認して実行する。

 すると、洞の外側に見えていた星樹の枝が光り輝き、連動するように神・世界樹もまた発光を始めた。

『お、おい、これはどういうことだ?』

「俺も分からんな……『SEBAS』、外部からの映像を出してくれるか?」

《畏まりました。それでは、クローチルにも見えるようドローンで映像を投影します》

 この場に待機していたドローンが一機動き出し、レンズから光を放ち映像を出す。
 そこには神・世界樹が全体的に光る姿、そして更に生長を行っている光景があった。

「『…………』」

 俺も風兎もさすがに唖然。
 名ばかりのはずだった宇宙樹としての性質が、本当に宇宙へ到達する高さまで伸びているような気さえする。

 理屈は分かるさ、星樹の枝が作用して神・世界樹が強化されたってことぐらい。
 だからって、いろいろととんでもないだろうに……どんだけ凄いのさ、星樹って。

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