虚弱生産士は今日も死ぬ ―遊戯の世界で満喫中―

山田 武

文字の大きさ
2,793 / 3,140
DIY、高みへと挑む

初期チート改良 前篇

しおりを挟む


 これまでも、そしてこれからもお世話になり続けている:DIY:スキル。
 その強化拡張がギフトカタログで可能とのことなので、いろいろと考えてみた。

「とりあえずは要望書だ。純粋な強化──技術知識のアップグレード、拡張──発動中の行動制限の緩和……うん、こういうのは別に気にしなくていいかな?」

 前者は気になりはするのだが、こうした裏技染みたやり方をせずとも、正攻法で技術を記した本でも見つけて読めば、それなりに学ぶことができる。

 まあ、遺失したモノなどもあるだろうが、それは仕方がない。
 現物でもあれば、じっくり解析することで何か分かることがあるかもしれないな。

「で、俺が欲しいのはズバリ──アイテムの複製。イベント中は魔力の続く限りって制限があったけど、それでもかなり使えたしな」

 普段は何でもかんでも、天然由来というか自然の産物であれば素材をその場に用意することができる:DIY:のチート要素。

 だがその中には魔物の素材など、用意できない物が存在する。
 その緩和をすべく、俺が考えついた……もとい思い出したのが複製だ。

「魔力無制限のチートスペック状態なら、あの時よりも何でも対象にできるし。まあ、その分素材を手に入れるっていう最初の前提をこなさないといけないことを、縛りとして設けておかないとな」

《旦那様、それだけではおそらく足りないと思われます。魔力、というよりも対価が実質無制限では、コストが高くなります》

「そういうものか? まあでも、別のスキルとかで補うならともかく、:DIY:内で完結しているってなると、そういう矛盾も厳しくなるのか……」

 いわゆるシナジー効果、マイナスとマイナスがプラスになるようなイメージだな。
 現状の:DIY:は、俺の虚弱スペックを代償としてギリギリ成立している。

 それ以上を求めるのに、対価がまだ足りないというわけだ。
 ああだこうだ考え、最終的には『SEBAS』が挙げた内容をそのまま書いておく。

「あとはこれを神像に捧げれば……いつも通り持っていってもらえる」

 手にした紙が消えるという現象は、すでに手紙でのやり取りで経験済みなのでさして驚くことはない──が、そのすぐ後にカタログが発光したことには驚く。

「……創造神様、見てたんですね」

 うん、創造神は俺に『注目』という祝福を与えている。
 まあつまり、字の如く注意して見ているわけだ……どちらかと言えば『観る』だが。

「更新内容は……やっぱり:DIY:。そして、複製が解放されている。うん、ポイントは高いけど、払えない額じゃない」

 俺が使えるポイントは、俺自身の感謝の念と聖職者として失名神話の神々を広めた分。
 ここに女神プログレスを含めると、全体の八割を超えるのがアレなところ。

 実益があるからな、そっちは。
 まあ俺は俺で、今からその実益を頂こうとしているわけなんだけれど。

しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

神殴り代行 異世界放浪記 〜俺の拳は神をも砕く〜

ファンタジー
「フォース」——それは、あらゆる生命の魂に宿るエネルギー。 23世紀、日本は新たなエネルギー「フォース」を発見した。 石油の枯渇による世界戦争の中、日本が生み出したこの力は、やがて世界を変革する。 フォースの研究は、「能力開発」へと発展し、人々は意志と感情によって能力を発現するようになった。 主人公・神谷錬(かみやれん)。 東京で働く25歳のサラリーマンであり、趣味は走ることと美味いものを食べること。 幼少期からフォースに興味を持ち、独学で研究を重ねた結果、**「空間干渉」**という独自の能力を会得する。 空間干渉——それは、フォースの膨大なエネルギーを利用し、空間を操る力。 レンは、自在に空間を歪め、破壊することすら可能となった。 しかし、ある事件をきっかけに、世界の壁の向こう側へと放り出される。 彼が目を覚ましたのは、何もない**「虚無空間」**——そこから、レンの果てしない旅が始まる。 辿り着いた異世界には、神々すら支配する強大な力が渦巻いていた。 しかし、レンの拳は、世界の理すら破壊する力を持っていた——。 世界の壁の向こうにあるのは、希望か?それとも絶望か? 異世界を旅する放浪者が、神々と拳を交える物語が、今始まる——。

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

合成師

盾乃あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。 そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

処理中です...