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DIY、高みへと挑む
梯子の試験 その02
しおりを挟むクローン魔獣を用いたカードリッジを接続すると、対魔獣用の銃にその性質が宿る。
弾丸を【死霊士】によって強化、ルリの寵愛で強化した攻撃で必中必殺していった。
「【死霊士】としての戦いは、この辺にしておきますか」
セットしていた『墓骨』のカードリッジを引き抜き、接続を解除する。
これにより、撃ち出される弾丸にアンデッドとしての性質は付与されなくなった。
「……クールタイムがまだ問題点ですね。今後、改善を続けていきましょう」
クローンとはいえ魔獣の力。
むしろ、だからこそこれぐらいで済んだとも言える代償──銃に魔獣の魔力が蝕み、正常な機能を発揮できなくなっていた。
相応の強者が扱う類いならばともかく、分不相応な者が魔獣由来の武器を使おうとすると、かなりの代償を背負うことになる。
この銃で言えば一部機構の使用不可、これはまだ軽い方だろう。
例を挙げるなら──身力の最大値減少、解呪不可能な呪い、使用後の死亡などか。
「固有種と違い、同一の存在が生まれる可能性の在る魔獣。それゆえに、彼らは復活の機会を狙っている」
使用後の死亡、その意味は重い。
休人であろうとも、死んだ際に発生するリソース……それらを糧とし、魔獣たちは己の肉体を再構築しようとする。
固有種の場合は、その可能性が根本から潰されているので復活はありえない。
だが魔獣は違う、生に執着する魔獣であればその魂は決して世界から離れないのだ。
「…………まあ、休人からすれば何度でも挑める強敵コンテンツぐらいの認識にしかならないでしょうが。実際、大半の個体はそれでどうにかなりますし」
互いに縛りを設けていたとはいえ、最終的に人族の集団が勝利した件のイベント。
死んでも蘇る不死の軍勢が相手では、さすがの魔獣も心が磨り減るかもしれないな。
「これが本当のエンドレスコンテンツ、というヤツですか………………さて、【死霊士】としての戦いは、この辺にしておきますか」
うん、何も無かった。
◆ □ ◆ □ ◆
しばらく何もしたくない、なぜか……なぜか無性にそう思い、時間を潰す。
そうこうしている間も、多くの者たちは天上を目指して梯子を上っていく。
「……あっ、また落ちた」
《──回収成功。応急処置を開始します》
だが人とは譲り合えない生き物なようで。
明確な存在理由が明かされていないその梯子に、人々は人数や時間などの制限があると思っている。
まあつまり、誰よりも早く行かないとその先へ行けないと考えているわけで。
落ちたら死ぬ、そう分かるような場所であろうと、人は他者を蹴落とす……物理的に。
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