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異なる世界に行ってみよう
増えたスキルを視てみよう
しおりを挟む翌日
目を覚ました俺は、今まで以上に体がスッキリとした感覚に襲われる。
本来であればいいことのはずなんだが……昨夜やったことがやったことなので、なぜそうなっているかが異常に感じてしまう。
「……す、[ステータス]」
音声認識で[ステータス]を表示させ、その原因を探ってみる……すると、答えはすぐに見つかった──
---------------------------------------------------------
ステータス
名前:イム・トショク(男)
種族:【異世界人Lv3】
職業:【停導士Lv2】
状態異常:催眠
HP:130/130(JOB+100)
MP:130/130(JOB+100)
ATK:50(JOB+10)
DEF:51(JOB+10)
AGI:50(JOB+10)
DEX:51(JOB+10)
MIN:52(JOB+10)
LUC:0
通常スキル
(言語理解)(鑑定)
NEW
(精神魔法)(儀式魔法)(魔法知識:制限)(回眠)
(限界突破)
唯一スキル
【停導士】
L(催眠魔法)(過剰睡眠)(意識遮断)(解析夢)〔+(龍躯強化)(付与魔法)(神聖武具術)〕
祝福
(地球神の加護)
NEW
(睡眠神の加護)
称号
『召喚されし異界の魂』『限界を超えし者』
『【■■】に選ばれし候補者』『眠り王子』
---------------------------------------------------------
気絶した結果……俺はいくつかのスキルを手に入れる。
意識を失った瞬間は、てっきりコピーの方が失敗するかもとも思ったが、そこは上手くできていたようだ。
「(精神魔法)はあの魔法が精神属性とかいうのに属していたからで、(儀式魔法)は魔法ではなく儀式で魔法を強化するスキル……分かりづらいな。(魔法知識:制限)は一部説明が分かるようになるスキルか……これは便利だ」
俺は習得していないが、火とか水とかの属性魔法の習得方法もある程度把握できた。
クラスメイトのスキルをあらかた調べてある現状では、わざわざ一つずつ自力で習得する必要があるかは謎なんだけどな。
「コピーには時間がかかると踏んでいたが、たぶん称号の補正と限界を突破していたのがよかったのかもしれない。王子も役に立ったということか」
体が軽くなった理由は──(龍躯強化)だ。
本来であればコピーできない難易度の、龍が持っていたパッシブの身体強化スキル。
常時能力値が1.2倍になるうえ、魔力を消費すればその間3倍になる異常性である。
「便利っぽい(付与魔法)も、訓練で楽ができそうな(神聖武具術)もコピーできている。早くスキルとして習得して、俺のためになってもらいたいものだ」
どちらもクラスメイトが持っていたスキルであり、片方は【勇者】に統合された便利なスキルである。
試したところ、【勇者】そのものは無理だがその一部だけであればコピーできたのだ。
そして(付与魔法)だが……魔力があれば、誰でも使えるようなスキルだった。
やはり俺も男の子、『エンチャント』という単語や『魔法剣』という概念をカッコイイと思っているのである。
えっ、(神聖武具術)? ……楽だからだ。
まったくもって勇者を目指したいとか、そういうことではなく、武具に神聖な力を宿せるという部分が目に入っただけだ。
魔物へのダメージ補正があるらしいので、戦闘に要する時間を減らすことができる……つまりは楽ちん、だろう?
武器に関するスキルの統合、その一種でもあるらしい……訓練が楽になりそうだな。
「あとは……なんで神様の加護? いや、まあ嬉しい加護だけれども」
なぜか貰えた眠りの神様による加護。
それによって得たスキル──(回眠)。
字のごとく、『眠』れば『回』復という便利なスキル……そうそう、これで寝る理由がまた一つ増えたな。
しかも、俺には『眠り王子』がある──よし、理論武装は完成した。
「というわけで……そろそろ動くか」
能力値に補正が掛かったことで、たしかに体は軽くなった──ただそれが、面倒な起床と行動そのものを楽にしてくれるわけではないわけで……。
しかしここで粘っていても、最終的には不信感しか生みださないという結論を導き出すことで、脳に暗示を掛ける……起きることこそが正しいのだと。
「……せめて楽しいことが、何かしらあればいいのに」
フラグを立てても、ユウキじゃないから何も起きないだろう。
◆ □ 訓練場 □ ◆
「いいか、お前たちは魔物の恐ろしさを知ったはずだ。異世界人は確かに私達より強くなれる可能性を秘めている。だがそれでも、敵わない敵も沢山いる――強くなれ! それがお前たちの意志を貫く、唯一の手段だ!!」
『はいっ!!』
えっ……全然意味が分からない。
何を言ってるのだろうか……あれか、飴と鞭的な何かなんだろうか?
ヒ……ヒルオが死んだ(笑)ことが鞭で、強くなって生き残ることが飴?
──どっちにしても鞭じゃねぇか。
それにしてもクラスメイト、全員精神誘導されているのか?
演技をしている奴が居るかもしれないが、全員が今のセリフでやる気になるなんて、普通ありえないだろう。
「──では、ここにある武器の中から自分に合うものを選んでくれ。全部殺傷力を無くす魔法を付与してあるから、危険は無いぞ」
調べてみるか――ふむ、たしかに『殺傷不可』という効果が付与されているな……おまけに『耐性弱体化』も。
一度鑑定したもの、または手に触れたものは、[メニュー]からアクセスできる[カタログ]から閲覧することができる。
そこに記された武具には、必ずと言って良いほどに『耐性弱体化』の効果が付与されていると書かれてたよ。
まあ、普通に鑑定スキルで視ようとしてもまったくその情報は表示されない。
なので[メニュー]を開ける者か、鑑定より上位のスキルで視なければ気付くことはできないだろう……なおクラスメイトにいるけど、そいつは洗脳されている。
だがしかし、どうするべきか?
このまま使ってしまえば弱体化は必須、それだけは避けたい。
「便利な魔法でもあれば……って、そういやあったな──魔法の知識が」
スキル発動を意識すると、インターネットの検索画面のようなものが脳裏に浮かぶ。
そこへ[耐性弱体化_対策]と入力するイメージを反映させると検索結果が出てくる。
「えっと~、何か無いのか……おっ、あったあった」
とりあえず、対策を見つけることには成功した……のかな?
◆ □ 確認中 □ ◆
俺が対策を練っている間に、俺以外の奴は武器を選んでいた。
剣や槍、鞭や棍棒……いやいや、お前ら殺る気満々だなー。
「どうしたんだ、イム。お前も早く武器を選びたまえ」
「あっ、はーい」
……対策は浮かんだし、真面目に武器を選ぶかな?
前は全員剣を使わされたけど、まだまださまざまな種類の武器が揃っている。
う~ん………………。
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