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「ちょっと亮真さん、どうしちゃったの?変わったわね。」
「そうかな、義姉さん?」
「ええ、そうよ。…そういえば小雪さん。先日のお誕生日の贈り物、気に入ってくれたかしら?亮真さんが選ぼうとしていたから心配になって一緒に選んであげたのよ。ね、亮真さん?」
「ああ」
「今は寒いしちょうどいいと思って。あのひざ掛けとても暖かいでしょう?バラの花びらがたくさん刺繍されていて本当に素敵よね。」
「亮真、お前、宝石商を呼んでいたよな?ひざ掛け?にしたのか?まさかな…?」
「…ああ」
「なんなの?太賀も亮真さんも。私の選んだものに問題があったっていうの?」
「いや…義姉さん」
「…そういえば小雪さん、体調のほうはどうだい?無理はしてないだろうね?」
「ええ、おかげさまで回復いたしました。」
「そうか…本当に良かった。」
「失礼いたします。大河内様、屋敷の方がいらっしゃっておりますがどういたしましょうか?」
「こんな時にか…、仕方ない。話を聞きに行こう。」
「兄さん、私が行こうか?」
「いや、いい。私が行く。折角なんだからお前は小雪さんと料理を楽しむといい。」
「なんなの、太賀ったら。ねえ、亮真さん。」
「さあ…」
「それよりも小雪さん、何で急に体調を崩してしまったの?大河内の嫁として体調管理も大切なことなのよ?」
「申し訳ございません。」
「義姉さん、その辺でやめてくれ。」
「やだ、なあに、亮真さんは小雪さんの肩を持つわけ?」
「小雪の肩を持つも何も、小雪は良くやってくれている。体調を崩したからと言ってそこまで言なくてもいいだろう、義姉さん。」
「なっ!そんなひどいわ亮真さん。私が小雪さんを責めてるとでも言いたいわけ?」
「そうは言っていない。」
「なんだ盛り上がってるな?亮真。どうした?小雪さん大丈夫か?」
「はい、お義兄様。もうお話のほうはよろしかったのですか?」
「ああ、大したことはないよ。なんだ箸が止まってるじゃないか?さあ、早く頂こう。ほら小雪さんも。…なんだ琴葉、食べないのか?」
「…いいえ、頂くわ。」
「小雪、美味いか?」
「ええ、亮真様。とても美味しい…」
「そうか。よかった…私の分も、ほら。」
「またそんな、亮真様の分まで食べてはすぐにお腹いっぱいになってしまいます。」
「ああ…それもそうか。」
「おいおい、亮真。そんなに小雪さんを見つめていたら小雪さんも食べづらいだろう?困ったやつだな。ああ、私も気が利かないな。今日は小雪さんと亮真二人にしてやるべきだったか。」
「兄さん、小雪が困っているからやめてくれ。」
「そうよ、太賀。それに亮真さんも。」
ちらりと伺えば、眉根にしわを寄せている亮真様と視線が合ってしまいました。
「小雪、君がおいしそうに食べる姿が…その、なんだ。いや、見つめてしまってすまない。食べづらいよな。」
「そうかな、義姉さん?」
「ええ、そうよ。…そういえば小雪さん。先日のお誕生日の贈り物、気に入ってくれたかしら?亮真さんが選ぼうとしていたから心配になって一緒に選んであげたのよ。ね、亮真さん?」
「ああ」
「今は寒いしちょうどいいと思って。あのひざ掛けとても暖かいでしょう?バラの花びらがたくさん刺繍されていて本当に素敵よね。」
「亮真、お前、宝石商を呼んでいたよな?ひざ掛け?にしたのか?まさかな…?」
「…ああ」
「なんなの?太賀も亮真さんも。私の選んだものに問題があったっていうの?」
「いや…義姉さん」
「…そういえば小雪さん、体調のほうはどうだい?無理はしてないだろうね?」
「ええ、おかげさまで回復いたしました。」
「そうか…本当に良かった。」
「失礼いたします。大河内様、屋敷の方がいらっしゃっておりますがどういたしましょうか?」
「こんな時にか…、仕方ない。話を聞きに行こう。」
「兄さん、私が行こうか?」
「いや、いい。私が行く。折角なんだからお前は小雪さんと料理を楽しむといい。」
「なんなの、太賀ったら。ねえ、亮真さん。」
「さあ…」
「それよりも小雪さん、何で急に体調を崩してしまったの?大河内の嫁として体調管理も大切なことなのよ?」
「申し訳ございません。」
「義姉さん、その辺でやめてくれ。」
「やだ、なあに、亮真さんは小雪さんの肩を持つわけ?」
「小雪の肩を持つも何も、小雪は良くやってくれている。体調を崩したからと言ってそこまで言なくてもいいだろう、義姉さん。」
「なっ!そんなひどいわ亮真さん。私が小雪さんを責めてるとでも言いたいわけ?」
「そうは言っていない。」
「なんだ盛り上がってるな?亮真。どうした?小雪さん大丈夫か?」
「はい、お義兄様。もうお話のほうはよろしかったのですか?」
「ああ、大したことはないよ。なんだ箸が止まってるじゃないか?さあ、早く頂こう。ほら小雪さんも。…なんだ琴葉、食べないのか?」
「…いいえ、頂くわ。」
「小雪、美味いか?」
「ええ、亮真様。とても美味しい…」
「そうか。よかった…私の分も、ほら。」
「またそんな、亮真様の分まで食べてはすぐにお腹いっぱいになってしまいます。」
「ああ…それもそうか。」
「おいおい、亮真。そんなに小雪さんを見つめていたら小雪さんも食べづらいだろう?困ったやつだな。ああ、私も気が利かないな。今日は小雪さんと亮真二人にしてやるべきだったか。」
「兄さん、小雪が困っているからやめてくれ。」
「そうよ、太賀。それに亮真さんも。」
ちらりと伺えば、眉根にしわを寄せている亮真様と視線が合ってしまいました。
「小雪、君がおいしそうに食べる姿が…その、なんだ。いや、見つめてしまってすまない。食べづらいよな。」
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