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2章 ヒーロー活劇を望む復讐者
黒猫の探し物 11
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ケイは執拗に雨と夜空を眺めて、夜の絵に隠されたアイテムを探す。
アイテムの名前も形も知らない私は何かを探しているケイと一緒に雨と夜の絵に目を凝らす。そして、それは豪雨の中で微かに聞こえた。悲鳴だ。
窓を開けて耳を澄まさないと気付かない悲鳴。すぐにでも窓を閉めて聞かなかったことにしたい。
瞬間、ケイが2階の窓から飛び出した。「いた」と一言だけ残し、豪雨の中、地面に着地する。
私の頭に浮かんだのは今朝の血生臭いニュース。ケイの傷は治りきっていない上にこの雨。無事に戻ってこれるはずがない。
「駄目よ!」
豪雨に負けずと叫ぶ。しかし、ケイは私の警告を聞かずにそのまま走っていってしまう。
私は適当な上着を引っ張って、袖を通しながら階段を下がる。
「どうしたの清音」
ドタバタと2階から響く音を聞きつけたお母さんが私を呼び止めた。
「猫が外に出ちゃったの」
追いかけようとしているのだと、切迫した形相でわかる。
「待ちなさい!清音!」
物騒な事件と月明かりもない雨の夜に駆け出す私をお母さんは止めようとするもそれを聞き入れる余裕はなかった。
花柄の傘を持ち出して雨が降る夜の中に飛び出す。ケイは玄関門前で着地して右方向走って行った。
星も月もない住宅地を照らすのは白光色の街灯。各家から漏れる電光は夜に潜む怪物から住人を守る。
怪事件が続く夜の中でケイを探す。黒猫の毛並みは夜の色に溶けて私は街灯の下で取り残された。
「ケイ!どこなの!」
風が吹く。降水量も増えていく。私の声も雨と夜に吸収されて私は宵闇の恐怖を知る。
窓を開けた時、悲鳴を聞いた時、布団に潜って自宅の電光に守られていればよかったのに私はたった1匹の、しかも喋る奇妙な猫の為に外出してしまった。
ケイは太陽が昇り始めてから探せばいい。家に戻ろう。
踵を返して自宅のある方向へと足を向ける。その直後にドシャリ、と溜まった雨水に重い塊が落ちる音が背後でした。
振り向いて闇の先を見つめる。
目線の先で立つ街灯は電球が役割を果たさず、暗闇しか認識できない。
あの音は何?
湿気で濡れた髪が顔に張り付いて気持ち悪い。雨水が染み込んだ靴が重い。
恐怖を知りたがる好奇心があった。それに呼応したのか街灯の電球が一度だけ瞬く。光が照らしたのはケイ。そして。
花柄の傘が手から滑り落ちた。電球はすぐに沈黙して再び闇へと戻っても私は傘を拾う気力を失われて棒立ちになっていた。
それが照らされたのは一瞬だった。それでもそこにあったものが目に焼き付いてあの光景が私の脳を支配する。
アイテムの名前も形も知らない私は何かを探しているケイと一緒に雨と夜の絵に目を凝らす。そして、それは豪雨の中で微かに聞こえた。悲鳴だ。
窓を開けて耳を澄まさないと気付かない悲鳴。すぐにでも窓を閉めて聞かなかったことにしたい。
瞬間、ケイが2階の窓から飛び出した。「いた」と一言だけ残し、豪雨の中、地面に着地する。
私の頭に浮かんだのは今朝の血生臭いニュース。ケイの傷は治りきっていない上にこの雨。無事に戻ってこれるはずがない。
「駄目よ!」
豪雨に負けずと叫ぶ。しかし、ケイは私の警告を聞かずにそのまま走っていってしまう。
私は適当な上着を引っ張って、袖を通しながら階段を下がる。
「どうしたの清音」
ドタバタと2階から響く音を聞きつけたお母さんが私を呼び止めた。
「猫が外に出ちゃったの」
追いかけようとしているのだと、切迫した形相でわかる。
「待ちなさい!清音!」
物騒な事件と月明かりもない雨の夜に駆け出す私をお母さんは止めようとするもそれを聞き入れる余裕はなかった。
花柄の傘を持ち出して雨が降る夜の中に飛び出す。ケイは玄関門前で着地して右方向走って行った。
星も月もない住宅地を照らすのは白光色の街灯。各家から漏れる電光は夜に潜む怪物から住人を守る。
怪事件が続く夜の中でケイを探す。黒猫の毛並みは夜の色に溶けて私は街灯の下で取り残された。
「ケイ!どこなの!」
風が吹く。降水量も増えていく。私の声も雨と夜に吸収されて私は宵闇の恐怖を知る。
窓を開けた時、悲鳴を聞いた時、布団に潜って自宅の電光に守られていればよかったのに私はたった1匹の、しかも喋る奇妙な猫の為に外出してしまった。
ケイは太陽が昇り始めてから探せばいい。家に戻ろう。
踵を返して自宅のある方向へと足を向ける。その直後にドシャリ、と溜まった雨水に重い塊が落ちる音が背後でした。
振り向いて闇の先を見つめる。
目線の先で立つ街灯は電球が役割を果たさず、暗闇しか認識できない。
あの音は何?
湿気で濡れた髪が顔に張り付いて気持ち悪い。雨水が染み込んだ靴が重い。
恐怖を知りたがる好奇心があった。それに呼応したのか街灯の電球が一度だけ瞬く。光が照らしたのはケイ。そして。
花柄の傘が手から滑り落ちた。電球はすぐに沈黙して再び闇へと戻っても私は傘を拾う気力を失われて棒立ちになっていた。
それが照らされたのは一瞬だった。それでもそこにあったものが目に焼き付いてあの光景が私の脳を支配する。
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