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2章 ヒーロー活劇を望む復讐者
望まぬ再会 8
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「仕事はするよ。それより、今は1人?」
どこをどう見ても1人じゃない。あれ、そういえばハクがいない。6時限目にはいたからカンダタを探しに行ったのかもしれない。
「瑠璃に用があってさ、1人の時に渡したかったんだ」
中途半端に残ったポテチの袋を脇に抱えて肩下げショルダーのファスナーに触れようとする。
「その汚い手であたしに物を渡す気?」
「まずい?」
絶句ね。ありえない。土に埋めてやりたい。なんであたしは不潔な奴と対峙しているんだろう。
「これで手を拭いてからにして」
あたしはポケットからティッシュチを取り出して光弥に渡す。
面倒くさそうに顔を歪めて、手を拭くとあたしに押し返す。
「返さなくていい」
どういう性格してるのよ。ありえない。無理。
あたしの心理をいまいち理解できていないようで、光弥は怪訝そうだった。あたしは本題に入る。
「で、渡したいものって?」
一応、話は聞いておこう。
光弥は改めて、肩下げショルダーから布の包みを1つ取り出す。
薄ピンクに包まれていて中身がわからない。ただ、カチャカチャと高い音が鳴ってているから金属ね。
「不明な獣が蔓延っているようだからね。用心しておかないと」
「その獣に心当たりがあるみたいね」
光弥はわざとらしく「獣」と言った。鬼は塊人のペットだ。こいつらが関わっているのは確実。
「それがないから困ってるんだよ」
「ない?あれはあなたたちが管理しているものじゃないの?」
「冗談じゃない。できるわけないだろ。こっちが食われる。鬼を制御できたら護身用なんか渡さないって」
意外ね。嘘らしき仕草が見つからなかった。
護身用って言っていたわね。中は何かしら。
受け取った薄ピンクの布1枚捲る。そして、黒光りした外装が露わになって、捲った布をすぐさま閉じた。
「何考えてるの」
大声で叫びたくなる衝動を堪えて光弥を問い詰める。薄ピンクに包まれていたのは拳銃だった。ドラマや映画で見るようなハンドガン。
これが百均で売っているようなレプリカなら冗談で済ませられる。けれど、あたしの手に収まる重さは実物であるのだと語っている。
「護身用だって。あったほうがいいだろう」
「使えるわけないじゃない。あたしはただの高校生よ」
「簡単に使えるように改造してある。引き金を引くだけでいい」
「それこそ危険じゃない!」
「何してる!」
堪えきれなくなった声は廊下の静寂に響いて、それに呼応して別の人物があたしに向かって叫ぶ。振り返ってみると生物の田口がそこにいた。
「下校時間は過ぎてるんだぞ。ひとりでうろつくな」
1人? 1人って言った?光弥は?
光弥がいたところを見てみるとそこにいたはずの青年はいなくなっていた。田口からしてみたら1人で叫んでいるようにしか見えなかったはず。
湧き出た羞恥心を田口に悟られないように隠す。
「全く、演劇部といい、お前たちといい。それはなんだ?」
怒りに任せた田口の声はあたしの持つ薄ピンクの布に注意を向ける。
「昼食の残りです」
咄嗟についた嘘。これ以上触れられるとまずいと判断して、急いで包みを鞄に仕舞う。
すぐに後悔した。これをゴミですと言って捨てればよかった。そうすれば様々な厄介事が起きないかもしれなかった。
「ほら、行くぞ。生徒玄関まで送ってやる」
あたしは何も言わずに田口について行く。
田口は生徒を残したくないようね。それもそうよね。物騒になってきた街で下校が早くなったのに生徒がまだ残っていて、その生徒に何かあれば教師のせいになるもの。
どこをどう見ても1人じゃない。あれ、そういえばハクがいない。6時限目にはいたからカンダタを探しに行ったのかもしれない。
「瑠璃に用があってさ、1人の時に渡したかったんだ」
中途半端に残ったポテチの袋を脇に抱えて肩下げショルダーのファスナーに触れようとする。
「その汚い手であたしに物を渡す気?」
「まずい?」
絶句ね。ありえない。土に埋めてやりたい。なんであたしは不潔な奴と対峙しているんだろう。
「これで手を拭いてからにして」
あたしはポケットからティッシュチを取り出して光弥に渡す。
面倒くさそうに顔を歪めて、手を拭くとあたしに押し返す。
「返さなくていい」
どういう性格してるのよ。ありえない。無理。
あたしの心理をいまいち理解できていないようで、光弥は怪訝そうだった。あたしは本題に入る。
「で、渡したいものって?」
一応、話は聞いておこう。
光弥は改めて、肩下げショルダーから布の包みを1つ取り出す。
薄ピンクに包まれていて中身がわからない。ただ、カチャカチャと高い音が鳴ってているから金属ね。
「不明な獣が蔓延っているようだからね。用心しておかないと」
「その獣に心当たりがあるみたいね」
光弥はわざとらしく「獣」と言った。鬼は塊人のペットだ。こいつらが関わっているのは確実。
「それがないから困ってるんだよ」
「ない?あれはあなたたちが管理しているものじゃないの?」
「冗談じゃない。できるわけないだろ。こっちが食われる。鬼を制御できたら護身用なんか渡さないって」
意外ね。嘘らしき仕草が見つからなかった。
護身用って言っていたわね。中は何かしら。
受け取った薄ピンクの布1枚捲る。そして、黒光りした外装が露わになって、捲った布をすぐさま閉じた。
「何考えてるの」
大声で叫びたくなる衝動を堪えて光弥を問い詰める。薄ピンクに包まれていたのは拳銃だった。ドラマや映画で見るようなハンドガン。
これが百均で売っているようなレプリカなら冗談で済ませられる。けれど、あたしの手に収まる重さは実物であるのだと語っている。
「護身用だって。あったほうがいいだろう」
「使えるわけないじゃない。あたしはただの高校生よ」
「簡単に使えるように改造してある。引き金を引くだけでいい」
「それこそ危険じゃない!」
「何してる!」
堪えきれなくなった声は廊下の静寂に響いて、それに呼応して別の人物があたしに向かって叫ぶ。振り返ってみると生物の田口がそこにいた。
「下校時間は過ぎてるんだぞ。ひとりでうろつくな」
1人? 1人って言った?光弥は?
光弥がいたところを見てみるとそこにいたはずの青年はいなくなっていた。田口からしてみたら1人で叫んでいるようにしか見えなかったはず。
湧き出た羞恥心を田口に悟られないように隠す。
「全く、演劇部といい、お前たちといい。それはなんだ?」
怒りに任せた田口の声はあたしの持つ薄ピンクの布に注意を向ける。
「昼食の残りです」
咄嗟についた嘘。これ以上触れられるとまずいと判断して、急いで包みを鞄に仕舞う。
すぐに後悔した。これをゴミですと言って捨てればよかった。そうすれば様々な厄介事が起きないかもしれなかった。
「ほら、行くぞ。生徒玄関まで送ってやる」
あたしは何も言わずに田口について行く。
田口は生徒を残したくないようね。それもそうよね。物騒になってきた街で下校が早くなったのに生徒がまだ残っていて、その生徒に何かあれば教師のせいになるもの。
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