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3章 死神が誘う遊園地
支配される魂、抗う 7
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ケイは回答しないまま沈黙する。あまりにも沈黙が長く続くものだから勝手に行こうかと思い至ると長いヒゲがピクリと動いた。
「退がれ」
苛立つケイの空気が更に険しくなった。危険な何かを察知する。
ケイはテーブルから降り瞬きの間に人の姿に変貌させる。既に白い刀が握られており、客室の扉を睨む。
清音は後退りをして窓際に背を合わせた。唾を飲み、周囲を確認する。5階の客室でバルコニーはついていない。逃げれる出入り口はケイが見据える扉1つだけ。
逃げ道がない。清音の魂はケイに託すしかなかった。
足元の床が振動し始めた。これは先程の地震ではない。長く小刻みに揺れている様子はホテルの通路を何者かが走り伝わってくる振動だ。そして、振動は強くなっていく。
その振動は清音たちがいる客室の前で止んだ。ケイが見据えている扉の向こうに誰かが立っている。
不気味な静寂にノックが響いた。 ケイがどんな行動をとるのか清音は注目する。
ケイは足音を消して扉まで歩み寄ると覗き穴に顔を近づかせる。
扉の向こうににいたのはケイを熊象に食わせようとした悪趣味な政蔵がいる。覗き穴は政蔵1人しか写していない。
ケイは鼻をひくつかせ扉に隔てられた臭いを辿る。臭いは政蔵と2人のキャストそして火薬の存在を知らせた。ついでに光弥もいる。
政蔵が扉を叩く。
「開けてくれませんかね」
ノック音と政蔵の呼びかけが隔てた扉から聞こえてくる。
「居留守は通用しませんよ。ちゃんとわかっていますから。時間がないので銃器で鍵を開けますよ。全自動の機関銃で流れ弾が当たるかもしれませんがね」
流れ弾を恐れた清音は客室の角に移動し、ベッドと壁の間に身を置く。
「素直になってくれればこちらの弾を無駄にしなくて済む。早くして下さい」
ケイは冷静に状況を理解し、そして思案を巡らせば巡らすほど自分たちが追い詰められた現実に打ちひしがれる。
5階の客室で出入り口はケイが対峙する扉のみ。
窓から脱出を試みようか、上の階によじ登るか。いっそのこと銃器を装備したキャスト2人に挑んでみようか。
政蔵に屈せず、打開できるとしたらこんな策しか思い浮かばない。どちらにしてみても無事では済まない。
「何が目的だ?」
考えた結果、ケイは政蔵のノックに答える。閉ざされたままの扉からは政蔵のくぐもった笑い声がする。
「彼は白い刀を欲しがっているがね。私は黒猫の君に興味がある 」
政蔵の好奇心を惹き寄せる未知なる部分がケイはあるようだった。彼とは政蔵が組んでいる相手のことだろうか。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。政蔵の意識が清音に向いていないのならばケイだけがこの身を差し出せば良い。
清音を置いていくことになるが、危険を晒すよりは幾分かマシだと言える。
「わかった。従おう。ただし、清音には手を出すな」
「ケイ!」
犠牲になることを察した清音は抗議するように叫ぶ。対して政蔵はそれを嘲る。
「健気だ。実にいい健気だ。いいだろう、その娘にはては出さない」
政蔵の口ぶりは疑心を促すが、扉を開けた。それしか打開策がなかった。
「退がれ」
苛立つケイの空気が更に険しくなった。危険な何かを察知する。
ケイはテーブルから降り瞬きの間に人の姿に変貌させる。既に白い刀が握られており、客室の扉を睨む。
清音は後退りをして窓際に背を合わせた。唾を飲み、周囲を確認する。5階の客室でバルコニーはついていない。逃げれる出入り口はケイが見据える扉1つだけ。
逃げ道がない。清音の魂はケイに託すしかなかった。
足元の床が振動し始めた。これは先程の地震ではない。長く小刻みに揺れている様子はホテルの通路を何者かが走り伝わってくる振動だ。そして、振動は強くなっていく。
その振動は清音たちがいる客室の前で止んだ。ケイが見据えている扉の向こうに誰かが立っている。
不気味な静寂にノックが響いた。 ケイがどんな行動をとるのか清音は注目する。
ケイは足音を消して扉まで歩み寄ると覗き穴に顔を近づかせる。
扉の向こうににいたのはケイを熊象に食わせようとした悪趣味な政蔵がいる。覗き穴は政蔵1人しか写していない。
ケイは鼻をひくつかせ扉に隔てられた臭いを辿る。臭いは政蔵と2人のキャストそして火薬の存在を知らせた。ついでに光弥もいる。
政蔵が扉を叩く。
「開けてくれませんかね」
ノック音と政蔵の呼びかけが隔てた扉から聞こえてくる。
「居留守は通用しませんよ。ちゃんとわかっていますから。時間がないので銃器で鍵を開けますよ。全自動の機関銃で流れ弾が当たるかもしれませんがね」
流れ弾を恐れた清音は客室の角に移動し、ベッドと壁の間に身を置く。
「素直になってくれればこちらの弾を無駄にしなくて済む。早くして下さい」
ケイは冷静に状況を理解し、そして思案を巡らせば巡らすほど自分たちが追い詰められた現実に打ちひしがれる。
5階の客室で出入り口はケイが対峙する扉のみ。
窓から脱出を試みようか、上の階によじ登るか。いっそのこと銃器を装備したキャスト2人に挑んでみようか。
政蔵に屈せず、打開できるとしたらこんな策しか思い浮かばない。どちらにしてみても無事では済まない。
「何が目的だ?」
考えた結果、ケイは政蔵のノックに答える。閉ざされたままの扉からは政蔵のくぐもった笑い声がする。
「彼は白い刀を欲しがっているがね。私は黒猫の君に興味がある 」
政蔵の好奇心を惹き寄せる未知なる部分がケイはあるようだった。彼とは政蔵が組んでいる相手のことだろうか。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。政蔵の意識が清音に向いていないのならばケイだけがこの身を差し出せば良い。
清音を置いていくことになるが、危険を晒すよりは幾分かマシだと言える。
「わかった。従おう。ただし、清音には手を出すな」
「ケイ!」
犠牲になることを察した清音は抗議するように叫ぶ。対して政蔵はそれを嘲る。
「健気だ。実にいい健気だ。いいだろう、その娘にはては出さない」
政蔵の口ぶりは疑心を促すが、扉を開けた。それしか打開策がなかった。
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