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7章 赤い珠が映す空想未来
赤い珠玉について 7
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昨日と同じ所で野宿し、紅玉が出会った赤い瞳の男のことを影弥に話した。紅玉が言いつけを破ったことは軽く注意されただけだった。
「なら明日はその彼を調べてみよう」
気分も落ち着き、話しているうちに頭の中も整理された。すると紅玉はある考えが浮かんだ。
「あの赤い目の男が蝶男だったりしないの?」
妹を連れ去ったのは蝶男だ。妹の気配を赤い瞳の男から感じた。なら、同一人物の可能性も考えられる。
蝶男と影弥は同じ顔をしていたとしても二人は塊人だ。性別も顔も変えられる。実際に何度か影弥はやっている。
「それはないよ」
紅玉の考えを影弥はきっぱりと即答で否定した。
「顔を変えたとしても一時的で、彼ならすぐに元の顔に戻す。それに瞳を赤くする理由がない。目立つからね」
「なんでそう思うの?」
「私がそうだから」
首を傾げてわからない意図を伝える。それを影弥は素直に受け取った。
「塊人には血の繋がりがないからね。現世に存在する絆と言うものがない。なら、互いの繋がりを想えるのは顔だけだ。だから、顔や性別を変えても元に戻す」
「そこまでお互いを想うならなんで別れたの」
影弥の昔話では影弥と蝶男は一心同体の存在として語っていた。紅玉が妹を強く思うのと一緒で、二人も互いを強く思っていた。もし、二人が別れてなければ紅玉が妹を失う未来もなかったかもしれない。
「こうは彼がした事は許せるかい」
影弥さんの問いかけに紅玉を激しく首を振って否定する。影弥の大事な人だとしても紅玉や母を殺したこと、妹を連れ去った痛みは忘れられない。
紅玉から全て奪った敵だ。存在も息をするのも許せない。
言わなくても紅玉の気持ちを知っている。
「俺も同じだからだよ。だから俺の全てが消滅しても彼を消滅させる」
影弥はそう答えた。
あれから赤い瞳の男を探していたが、数日経っても同じ男は現れなかった。
紅玉の提案で、見つけた場所の周辺で聞き込みをするも望んでいるものは得られなかった。
赤い瞳の男の噂はよく聞くのだが、姿を見せるのが少なくなったようだった。
どこに住んでいるのかも誰も知らなかった。人間は噂話好きではあるが、人の本質には興味がないのだろう。
その噂話を詰めてまとめると「赤目と呼ばれている」「誰も捕まえられない」「仲間に入ろうとしない」「性格に難がある」「よく揉める」
素行の悪い連中に手を出して、刀で斬られたと言う噂もあった。それから赤い瞳の男を見かけなくなったので死んだのではないかと言う話だったが、紅玉は彼を見ているし、紅玉と同じ世界戦に立ていなかった。彼は生きている。
「色んなものを盗んでいたらしいよ」
「悪党じゃない」
町中を歩きながら集めた噂をまとめて話し合ってきた。
紅玉が待ち合わせ場所に待ってくれなくなったので、影弥も諦めて連れて行くようになった。
噂を聞く限りでは赤い瞳の男は人付き合いが苦手なこそ泥で、紅玉があれほど怖がるような部分どこにもなかった。
思い返すと悔しくなり、赤い瞳に対しての恐怖はなくなって逆に低くなった。
紅玉が恐れて動けなくなったのはこそ泥ではなく、妹の魂を感じ取り、赤い瞳が血を連想させたので忌々しい記憶が蘇ったから怖くなったのだ。決して赤い瞳の男が怖くなったからではない。
「でも最近はその悪行もしていないようだよ。たまに姿を見せて小さなものしか盗んでいないそうだ」
「小さなものって?」
「ほとんど食べ物だね」
「お金を知らないの?とんだ世間知らずね」
「世の中、賢くやりくりするほうが正しいのさ」
確かにそうかもしれないが、人の物を盗るのはやはりいただけない。紅玉の良心が許さない。
「怒らないで。そういう生き方も正しいと言える」
ふと考えが浮かぶ足を止めた。それを影弥が合わせて止まり、不思議そうに見下ろす。
「今はどうやって生活してるのかな」
自分自身に対する疑問で、影弥がそれを聞いたところでそれに答えられる想像力はない。
「一瞬で生計を立ててたら、それをしなくなったらご飯食べれないよね」
影弥の顔を見ずに独り言を繰り返す。これは紅玉の考えをまとめる為の独り言だ。
「山籠り?それにしては身なりが綺麗だった。いや、こそ泥でもなんであんなに綺麗だったんだろ?」
泥棒はもっと不潔のはずだ。衣服だってボロくなかった。手入れされているのだ。
「でも裁縫できるそうな器用さはないように見えたし」
紅玉は首を捻り、影弥も真似するように首を捻る。
影弥にはできない想像力を発揮させる。綺麗な身なりと盗まなくてもでも生活を送れる。
「もしかして、家があるのかな。だったらご飯はどうしてるんだろう」
どこで生活しているんだろう。人前にはつかなそうな寂れたれたところだろうか。
「なら明日はその彼を調べてみよう」
気分も落ち着き、話しているうちに頭の中も整理された。すると紅玉はある考えが浮かんだ。
「あの赤い目の男が蝶男だったりしないの?」
妹を連れ去ったのは蝶男だ。妹の気配を赤い瞳の男から感じた。なら、同一人物の可能性も考えられる。
蝶男と影弥は同じ顔をしていたとしても二人は塊人だ。性別も顔も変えられる。実際に何度か影弥はやっている。
「それはないよ」
紅玉の考えを影弥はきっぱりと即答で否定した。
「顔を変えたとしても一時的で、彼ならすぐに元の顔に戻す。それに瞳を赤くする理由がない。目立つからね」
「なんでそう思うの?」
「私がそうだから」
首を傾げてわからない意図を伝える。それを影弥は素直に受け取った。
「塊人には血の繋がりがないからね。現世に存在する絆と言うものがない。なら、互いの繋がりを想えるのは顔だけだ。だから、顔や性別を変えても元に戻す」
「そこまでお互いを想うならなんで別れたの」
影弥の昔話では影弥と蝶男は一心同体の存在として語っていた。紅玉が妹を強く思うのと一緒で、二人も互いを強く思っていた。もし、二人が別れてなければ紅玉が妹を失う未来もなかったかもしれない。
「こうは彼がした事は許せるかい」
影弥さんの問いかけに紅玉を激しく首を振って否定する。影弥の大事な人だとしても紅玉や母を殺したこと、妹を連れ去った痛みは忘れられない。
紅玉から全て奪った敵だ。存在も息をするのも許せない。
言わなくても紅玉の気持ちを知っている。
「俺も同じだからだよ。だから俺の全てが消滅しても彼を消滅させる」
影弥はそう答えた。
あれから赤い瞳の男を探していたが、数日経っても同じ男は現れなかった。
紅玉の提案で、見つけた場所の周辺で聞き込みをするも望んでいるものは得られなかった。
赤い瞳の男の噂はよく聞くのだが、姿を見せるのが少なくなったようだった。
どこに住んでいるのかも誰も知らなかった。人間は噂話好きではあるが、人の本質には興味がないのだろう。
その噂話を詰めてまとめると「赤目と呼ばれている」「誰も捕まえられない」「仲間に入ろうとしない」「性格に難がある」「よく揉める」
素行の悪い連中に手を出して、刀で斬られたと言う噂もあった。それから赤い瞳の男を見かけなくなったので死んだのではないかと言う話だったが、紅玉は彼を見ているし、紅玉と同じ世界戦に立ていなかった。彼は生きている。
「色んなものを盗んでいたらしいよ」
「悪党じゃない」
町中を歩きながら集めた噂をまとめて話し合ってきた。
紅玉が待ち合わせ場所に待ってくれなくなったので、影弥も諦めて連れて行くようになった。
噂を聞く限りでは赤い瞳の男は人付き合いが苦手なこそ泥で、紅玉があれほど怖がるような部分どこにもなかった。
思い返すと悔しくなり、赤い瞳に対しての恐怖はなくなって逆に低くなった。
紅玉が恐れて動けなくなったのはこそ泥ではなく、妹の魂を感じ取り、赤い瞳が血を連想させたので忌々しい記憶が蘇ったから怖くなったのだ。決して赤い瞳の男が怖くなったからではない。
「でも最近はその悪行もしていないようだよ。たまに姿を見せて小さなものしか盗んでいないそうだ」
「小さなものって?」
「ほとんど食べ物だね」
「お金を知らないの?とんだ世間知らずね」
「世の中、賢くやりくりするほうが正しいのさ」
確かにそうかもしれないが、人の物を盗るのはやはりいただけない。紅玉の良心が許さない。
「怒らないで。そういう生き方も正しいと言える」
ふと考えが浮かぶ足を止めた。それを影弥が合わせて止まり、不思議そうに見下ろす。
「今はどうやって生活してるのかな」
自分自身に対する疑問で、影弥がそれを聞いたところでそれに答えられる想像力はない。
「一瞬で生計を立ててたら、それをしなくなったらご飯食べれないよね」
影弥の顔を見ずに独り言を繰り返す。これは紅玉の考えをまとめる為の独り言だ。
「山籠り?それにしては身なりが綺麗だった。いや、こそ泥でもなんであんなに綺麗だったんだろ?」
泥棒はもっと不潔のはずだ。衣服だってボロくなかった。手入れされているのだ。
「でも裁縫できるそうな器用さはないように見えたし」
紅玉は首を捻り、影弥も真似するように首を捻る。
影弥にはできない想像力を発揮させる。綺麗な身なりと盗まなくてもでも生活を送れる。
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