ひとりのはつじょうき

綿天モグ

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第1話

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「海外出張ってなんだよぉ」

付き合いだして3か月、大好きな人と、毎日同じ家に帰ってきて、毎晩同じベッドで眠れることがこんなに満たされることなんだと、幸せでしょうがないと思っていたところだった。

それなのに、学校から帰ってきた咲夜を待っていたのは逞しい胸でも腕でもなく、コーヒーテーブルに置かれたメモだった。

一週間ほどで帰ってくると書かれたその紙きれは、頭に来たから細切れにちぎってやった。
携帯電話に連絡を入れたが今はもう空の上なのか繋がりさえしない。

「これ、どうしたらいいの」

海外と取引をしている人だって言うのは前から知っていた。
突然海外に行くこともあるのだと言われていた。
でも、知ってるのと、納得するのは別物なのだ。

特に、今日は…

少し盛り上がったズボンの中心部に手を滑らせると、ビクッと体が震えた。
布越しに触れただけなのに、どんどんと体が火照りだして、頬に熱が集まる感覚に咲夜は泣きそうになった。

「伸弥さーん、はつじょーき始まっちゃうんだよー」


初めての発情は伸弥の腕の中で起きた。

学校帰りに立ち寄った本屋で、横に立った伸弥の瞳を見つめた瞬間、発熱したような不思議な感覚に陥った。

ぼーっと見つめ、動けなくなった咲夜を抱え、背丈の高い伸弥はこの家へと連れてきてくれたのだ。

それが3か月前。

伸弥の家に着き本格的に発情してしまった咲夜を優しく丁寧に解かし身体を繋げてくれた。

初めて起きた発情期は、学校で習った通り1週間続いた。

その間の記憶なんてほとんどなかった。

気づいたときには、先ほど目が合っただけの男性に貫かれ、奥の奥に熱を感じ、意味も分からぬ言葉を紡いでいた。

熱すぎる程の熱が体に注がれると、咲夜の発情は少しの間落ち着いた。

情事の合間に食べやすそうな物を伸弥が口に運んでくれていたが、気が狂ったように身体を求め、力尽きて眠り落ちた咲夜に記憶など全くなかった。  
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