拝啓、空の彼方のあなたへ -1000の手紙-

emi

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何度も思い出す会話のこと

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あなたへ

あなたを送り出してから、
何度も思い出す、あなたとの会話があります。

いつだったか、あなたも私も年老いて、
どちらが先に逝って、どちらが看取るか、

そんな話をしたことを、覚えていますか?

あなたはなんでも出来て、1人でも生きて行けるけど、
私は、1人じゃなにも出来ないから、私のこと、看取ってねって言ったら、
あなたの返事は、なぜか少し怒り気味に 「は?嫌だよ」 でした。

あの時のあなたの顔ったら・・・

何気なく話した事に、
あんなに真剣な返事が返ってくるとは思わなかった。
でも、何だか、嬉しかった。

嫌だよ

うん。そっか。でも、私だって、あなたを看取るなんて嫌だよ。

嫌だったよ

でもね、あなたの最期の顔。
あの幸せそうな顔を見る事が出来たのは、私が、生きているからなんだよね。

悲しいのに、あなたの顔を見ていると、
なんだか、力が抜けるような、
私の中の苦しさが抜けていくような、そんな顔をしていました。


あなたは、最期に、
ずっと見つめていたくなるような顔を見せてくれました。


だからかな。
取り乱す事なく、あなたの最期を受け入れる事が出来ました。


は?嫌だよ


あなたの言葉の通りになってしまったけれど、
あなたは、最期に、
私の苦しさを半分、持って行ってくれたのでしょうか。
ちゃんと、前に進めるようにって。

あなたはきっと、最期まで、私達を守ろうとしてくれたんですね。

あれから、2年。
時間は掛かりましたが、あなたの気持ちが届いたような気がします。

 

 

追伸

いつか私も、そちらに逝く時には、
あなたみたいな顔で、逝けたらいいなと思っています。
遺した大切な人が、ちゃんと前を向いて歩めるように。


2016.08.18
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