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三章
自分で、開いて見せろ
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忠頼は俺を膝から降ろし、ぐったりと脱力した俺を、褥に横にさせた。
「――はぁ……」
俺は、襦袢一枚のまま、横になって、ただ息を整え、自らの身体を緊張から解放しようとする。
だが、なぜか、今日はいつもと違った。腹の奥から湧いてくる痺れと疼きが、ずっと収まらない。
快感の余韻で、身体がまだ勝手にびくびくと跳ねる。身体に残った忠頼の感触を、俺の体は、ずっと貪欲に反芻しているかのようだ。
だが、忠頼は容赦がなかった、俺の震えが止まらないうちに、忠頼は俺を仰向けにさせると、足を高く持ち上げる。
「……っ⁉」
忠頼の固い手指が、ふたたび俺の足の付け根にふわりと触れ、撫でた。
「だめ……だ……ってっ、まだっ、だめだ……っ」
俺は、いまだ力の入らない腕で、よろよろと忠頼に手を伸ばす。
「なにが駄目なんだ?」
だが忠頼はしれっとした顔で、俺の精一杯の抑止をあっさりと退ける。俺の腰の下に入った忠頼の手が、腰を引き寄せ、軽く浮かせる。
「――っ⁉」
忠頼が俺の足の間に顔を埋める。
忠頼の舌が、焦れるくらいにゆっくりと、周りを押し広げていく。
「……っんっ、くぅ……」
俺の身体は勝手に跳ね、捩じれて、足がぎゅうと閉じる。
「こら。足を開け」
「だ、だって……っ」
忠頼は口を離すと、ついと胸を起こした。俺の手首を掴んで引き寄せ、そのまま俺の手を、俺の太腿の裏へ持っていく。俺はちょうど、足を後ろから抱きかかえたような態勢になる。
「た……ただより?」
俺は忠頼の意図が分からず、自らの足越しに忠頼を覗き見る。
忠頼は俺を見下ろしながら、少し意地の悪い微笑みを浮かべる。
「――欲しくなったら、己の手で、足を開いてみせろ」
「なっ……!」
俺は抗議しようとした。しかし、もう遅かった。俺の汗ばんだ膝裏に、忠頼の口づけが落ちた。忠頼の掌が、俺の太腿や腰を、じらすように、ゆっくりと撫でる。
「なん、でっ…あ……っ」
忠頼は再び、俺の足の間に手を伸ばし、俺の後ろに指を摺りつけるようにした。入り口と中の境を刺激され、また俺の身体が跳ねる。
「っひっ……」
次の瞬間、足を閉じて狭くなっている奥の方へ、ずぶりと指を入れられて、全身の肌がぞわっと粟立った。
後ろは、ぎゅうと収縮しながらも、抵抗もなく、忠頼の指を奥へ迎え入れる。
忠頼の指が、つぷつぷと音を立てる。出たり入ったりしながら俺の中をかき回した。
浅いながらも、求めていたものを迎え入れられた喜びで、俺の奥がどうしようもなく熱くなる。
「――はぁ……」
俺は、襦袢一枚のまま、横になって、ただ息を整え、自らの身体を緊張から解放しようとする。
だが、なぜか、今日はいつもと違った。腹の奥から湧いてくる痺れと疼きが、ずっと収まらない。
快感の余韻で、身体がまだ勝手にびくびくと跳ねる。身体に残った忠頼の感触を、俺の体は、ずっと貪欲に反芻しているかのようだ。
だが、忠頼は容赦がなかった、俺の震えが止まらないうちに、忠頼は俺を仰向けにさせると、足を高く持ち上げる。
「……っ⁉」
忠頼の固い手指が、ふたたび俺の足の付け根にふわりと触れ、撫でた。
「だめ……だ……ってっ、まだっ、だめだ……っ」
俺は、いまだ力の入らない腕で、よろよろと忠頼に手を伸ばす。
「なにが駄目なんだ?」
だが忠頼はしれっとした顔で、俺の精一杯の抑止をあっさりと退ける。俺の腰の下に入った忠頼の手が、腰を引き寄せ、軽く浮かせる。
「――っ⁉」
忠頼が俺の足の間に顔を埋める。
忠頼の舌が、焦れるくらいにゆっくりと、周りを押し広げていく。
「……っんっ、くぅ……」
俺の身体は勝手に跳ね、捩じれて、足がぎゅうと閉じる。
「こら。足を開け」
「だ、だって……っ」
忠頼は口を離すと、ついと胸を起こした。俺の手首を掴んで引き寄せ、そのまま俺の手を、俺の太腿の裏へ持っていく。俺はちょうど、足を後ろから抱きかかえたような態勢になる。
「た……ただより?」
俺は忠頼の意図が分からず、自らの足越しに忠頼を覗き見る。
忠頼は俺を見下ろしながら、少し意地の悪い微笑みを浮かべる。
「――欲しくなったら、己の手で、足を開いてみせろ」
「なっ……!」
俺は抗議しようとした。しかし、もう遅かった。俺の汗ばんだ膝裏に、忠頼の口づけが落ちた。忠頼の掌が、俺の太腿や腰を、じらすように、ゆっくりと撫でる。
「なん、でっ…あ……っ」
忠頼は再び、俺の足の間に手を伸ばし、俺の後ろに指を摺りつけるようにした。入り口と中の境を刺激され、また俺の身体が跳ねる。
「っひっ……」
次の瞬間、足を閉じて狭くなっている奥の方へ、ずぶりと指を入れられて、全身の肌がぞわっと粟立った。
後ろは、ぎゅうと収縮しながらも、抵抗もなく、忠頼の指を奥へ迎え入れる。
忠頼の指が、つぷつぷと音を立てる。出たり入ったりしながら俺の中をかき回した。
浅いながらも、求めていたものを迎え入れられた喜びで、俺の奥がどうしようもなく熱くなる。
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