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第3話 夕食ともしも
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メイドに手伝ってもらいながら服を脱ぎ、シャワーを浴びる。湯船には乳白色の入浴剤が使われており紅白のバラの花びらもちりばめられていた。
(良い匂いがする……)
まるでうっとりしてしまうくらいの良い匂い。ゆっくり入浴を済ませた後はコーディ様のメイドが用意してくれたドレスに身を通す。
ワインレッドのドレスは素材からして高級そうなのが見ただけで伝わってくる。
「シャワーお疲れ様」
メイドに案内され広大な食堂に入室すると、先にコーディ様がシャワーを済ませて着席していた。私が急いで席に座ろうとすると笑って焦らなくても良いから。と制した。
「薔薇の花びらどうだった?」
「あ、はい。とても良い香りがして良かったです」
「あれはうちの中庭に咲いているものなんだ。今度良かったら見る?」
「あ……よろしければ」
「ははっ。一緒に見ようか」
私達の元に夕食が運ばれて来る。前菜は野菜のサラダに小さな白身魚のソテー。魚には臭みは無く、骨も処理されていてとても食べやすい。
「美味しいです。白身魚の身も柔らかくて口の中で溶けていきますね」
「うちのコックは指折りの腕でね。メインディッシュもぜひ期待して欲しい」
メインディッシュは鹿肉のステーキ。ワインレッドと茶色を混ぜたソースがふんだんに使われている。
ひと口口の中に入れてみると思った以上に柔らかくてしかも臭みも無い。
「とても美味しいです……!」
ここまで美味しいステーキも鹿肉の料理も初めてだ。さすがは公爵家……!
「気に入ってくれて良かった。パンもステーキもおかわりあるからね」
「おかわりしていいんですか?」
バトラーは大食い……よく食べる女性はそこまで好きではない。なので彼と食事をする際はよく己の食欲を我慢していたものだ。
「ああ。食欲の向くままに食べたらいいよ。食べないよりかはましだし」
「ありがとうございます……! では、おかわりさせて頂きます」
こうして夕食後、私はメイドにより寝間着に着替えてゲストルームに案内された。広い部屋に紅い天蓋付きのベッド。目を丸くさせながら部屋中を見渡していると、部屋にコーディ様が入って来た。
「寝る前に話でもしないか?」
「あ……はい。私でよければ」
「はは、イヴだから話したいんだよ」
メイドが一礼をして部屋から去る。そして部屋の中でコーディ様と2人っきりになった。
「今、イヴがバトラーと婚約しているのがあまりに惜しい」
「……コーディ様?」
コーディ様は私に近づく。そして右手を取って愛しそうに両手で握り頬ずりをする。
「俺がもしもイヴの婚約者なら……こんな寂しい思いはさせないのに」
(良い匂いがする……)
まるでうっとりしてしまうくらいの良い匂い。ゆっくり入浴を済ませた後はコーディ様のメイドが用意してくれたドレスに身を通す。
ワインレッドのドレスは素材からして高級そうなのが見ただけで伝わってくる。
「シャワーお疲れ様」
メイドに案内され広大な食堂に入室すると、先にコーディ様がシャワーを済ませて着席していた。私が急いで席に座ろうとすると笑って焦らなくても良いから。と制した。
「薔薇の花びらどうだった?」
「あ、はい。とても良い香りがして良かったです」
「あれはうちの中庭に咲いているものなんだ。今度良かったら見る?」
「あ……よろしければ」
「ははっ。一緒に見ようか」
私達の元に夕食が運ばれて来る。前菜は野菜のサラダに小さな白身魚のソテー。魚には臭みは無く、骨も処理されていてとても食べやすい。
「美味しいです。白身魚の身も柔らかくて口の中で溶けていきますね」
「うちのコックは指折りの腕でね。メインディッシュもぜひ期待して欲しい」
メインディッシュは鹿肉のステーキ。ワインレッドと茶色を混ぜたソースがふんだんに使われている。
ひと口口の中に入れてみると思った以上に柔らかくてしかも臭みも無い。
「とても美味しいです……!」
ここまで美味しいステーキも鹿肉の料理も初めてだ。さすがは公爵家……!
「気に入ってくれて良かった。パンもステーキもおかわりあるからね」
「おかわりしていいんですか?」
バトラーは大食い……よく食べる女性はそこまで好きではない。なので彼と食事をする際はよく己の食欲を我慢していたものだ。
「ああ。食欲の向くままに食べたらいいよ。食べないよりかはましだし」
「ありがとうございます……! では、おかわりさせて頂きます」
こうして夕食後、私はメイドにより寝間着に着替えてゲストルームに案内された。広い部屋に紅い天蓋付きのベッド。目を丸くさせながら部屋中を見渡していると、部屋にコーディ様が入って来た。
「寝る前に話でもしないか?」
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「はは、イヴだから話したいんだよ」
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「今、イヴがバトラーと婚約しているのがあまりに惜しい」
「……コーディ様?」
コーディ様は私に近づく。そして右手を取って愛しそうに両手で握り頬ずりをする。
「俺がもしもイヴの婚約者なら……こんな寂しい思いはさせないのに」
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