1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。

尾道小町

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旅行。29

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乱れ舞い散る桜を魅いり、君のこと思い出していた。


彼女は、2歳年下の元婚約者ダイアナ・エジンバラ伯爵令嬢、生きていたら22歳。


婚約期間は1年間だった。僕が10歳で彼女は8歳の誕生日会の日、とんでもない事件に、エジンバラ伯爵が巻き込まれたのだ。


王族への反逆罪、エジンバラ伯爵は投獄され、ダイアナは娼館に売られて、16歳になるまでは、下働きをすることになった。


彼女は僕に信じて欲しいと懇願していたが、子供の僕は守るすべも無く彼女が連れていかれたのを見てるだけだった。


いや子供だったからではない信じていなかったのだ。エジンバラ伯爵には昔から嫌な噂話が多く俺は噂を信じたのだ。


3年後エジンバラ伯爵の無実は晴れたが遅かった。


エジンバラ伯爵は処刑されていた。


娘ダイアナは娼館で下働きをしていたが、すでに誰かと脱走した後だった。


僕は後悔して泣いていた。

あんなに可愛いがって、くれていたエジンバラ伯爵を疑い、婚約者であるダイアナ令嬢も見捨てたんだ。


噂で娼館の下働きをしてると知っていたのに僕は迎えに行かず・・・。


あれから、婚約は3回して今はヴィヴィアンと言う伴侶がいる。酷い男だが、彼女を愛していたか覚えていないが、あの日の彼女を忘れられない!





お菓子を食べながら、シェーン公爵の屋敷応接間で話しをしていた。


マイクが深い溜め息をした。
「最低だな!」


グサ シェーン公爵のハートに刺さった音。


「声に出してたのか?どこから聞いていた?」


ニヤニヤ笑いながらマイクが言う。
「婚約期間は、1年とかボソボソ小声だから」


グサ


ソリティ警部補とフランクリン巡査もニヤニヤしながら。
「「婚約者3人目いたんだね、愛していたか覚えていないのか!」」 

グサ

ソリティ警部補は真顔で話した。
「でも、婚約者に対して酷い扱いだな、ダイアナだっけ?探し出して、ご免なさいくらいしたらどうだ?」


下を向き両手は膝におき暗い声で、あの頃の気持ちを語った。
「・・・俺は、怖いんだ彼女は多分、僕を好きでいてくれたと思うが僕は彼女を好きだったか解らないんだ」


3人は同じ気持ちで話した。
「「「推理は、ソコソコできるのに女心いまいち!」」」


「悪かったな警察は暇なんだな!何の用事で来たんだ!」


ソリティ警部補が話す。
「忘れてた!シルキーフックって聞いたことあるか?」


シェーン公爵は紅茶に蜂蜜を入れて、まぜながら答えた。
「路地裏にイタズラ書きは、見たこと有るな!それくらいの認識だよ」


「この前の事件あれは、シルキーフックだと解ったんだ!」


まだ、ダイアナが頭から消えていない!

「もしかしたら、彼女は僕の近くに居るのかも、最近視線を感じていたんだ」


ソリティ警部補が呆れて話す。
「う~ん公爵、寝た方がいいな今は、ポンコツになってるぞ」


マイクが真顔で話す。
「案外シェーン公爵の妄想かもよ、クソみたいな扱いされても相手は今でも好きで、いてくれるって?ないよ諦めて!」


グサ


「「うんうん、もう恋人いるな」」


グサ あれ?何でグサなんだ?


「お前達は・・・彼女を知らないだろう?それに俺にはヴィヴィアンがいるからな」


「ソリティ警部補さん、シェーン公爵様、結構未練タラタラですね奥さんいるのに」


「だね、マイク君、公爵を早く寝かそう、このまま起きていたら明日もポンコツだぞ!」



こんな話しを夜の帳が下りても延々続いた。

ヴィヴィアンが、いなくて良かった。







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