塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落

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第4話

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 トウヤの指が、ハルトの陰茎の的確なポイントを捉えながら、こねるように動いていく。
 塾のときと違い、遠慮がない動きだった。

「あっ、うっぁ、ちょ、ちょっと、本当にダメだって」

 股間にとどまらず脳天のほうにも上がってきた快感に危険を感じると、ハルトは慌てて彼の手を外した。

「じゃあ、くっついてるだけならいい?」
「……」

 返事はしなかったが、彼の手はまた胸に戻っていく。
 後ろから抱き着く先ほどの形に、戻った。

「そのまま食べてて、先生」
「一緒に食べないの?」
「うん。いい」

 彼の呼気で、背中が熱い。
 微妙に胸が揉まれている感じがしないでもなかったが、仕方なく焼き菓子を食べ、お茶を飲む。

「トウヤくん。おいしいものを食べさせてもらってアレなんだけど」
「ん?」

 少し頭が落ち着いてきたので、彼に一つ釘を刺しておかねばならぬとハルトは考えた。

「僕の担当科目の中に『マナー』とかはないけどさ。とりあえず言わせて。誰かの家に行きたいときは、事前に連絡をして、オーケーをもらってから行くのが正解だからね?」
「うん、そうだよ」
「知ってるならそうしようよ。いきなり来られたらびっくりしちゃうって」

 少し間が空く。
 背中に当たっている彼の腹部が、少し不規則に動いた。

「行ってもいい? って聞いたら、先生はオーケーしてた?」
「……。してない、ね」
「でしょー? いきなり行くのが一番いいかなって思ったんだよ。先生はそれでもキレない性格だろうし、生徒が教えてくれって来たら多分断れない性格だろうし、中学生を家に入れるってのは結構心配しそうな性格だろうけど、こっちの親にちゃんと話をしてたら安心はしてくれそうな性格だろうし。あ、そうそう。親には先生にオーケーしてもらったことにしてるから」

 また背中に当たっている腹部が動いたことで、彼が笑っていたことにハルトは気づいた。
 どうや今日の家凸は、かなり練られていた計画だったらしい。

「なんというか……参りました。トウヤくんの勝ちです」
「ぐふふっ」
「というか、そんなに頭が働くなら、これからもさらに成績伸ばせそうだね。それはちょっと楽しみになったよ」

 じゃあ、もう抱き付かないように――。
 そう言って彼の腕をほどくと、今度は素直にハルトの体から離れ、円卓のお茶が置いてあるところに座ってお茶を飲み始めた。

 ハルトは安堵のため息をついた。
 そして。

 変な緊張ですっかり凝り固まった首と肩を押さえ、ストレッチした。

 それがいけなかった。

「ん? 先生、肩こってるの?」

 ――しまった。余計な動作をしなければよかった。

 ハルトが後悔したときにはもう遅く、また後ろに彼が復帰していた。
 今度は、立て膝の姿勢で。

 ハルトの両肩に、温かい手が乗る。

「肩もみ得意だから、やったげる」



(続く)
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