【完結】知られてはいけない

ひなこ

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二・戻れない日常

戻れない日常(1)

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「何これ。これで戦うなんて言うの?ばかばかしい」
 おかっぱ頭の、宮内紗英(みやうち・さえ)があきれて言った。
「不満でも?ムダをなくした、スマートかつスピーディーなルールだよ?。でも一回でも失敗すると、生き残りに関わる。よく読んで失敗のないようにね?」円は得意とくいげだ。
「質問」と、手をげたのは坊主頭の浜野孝彦(はまの・たかひこ)。
「もし、同時にバトルして同時に答えたらどうなる?」
「同時はみとめないね。必ずどっちか早い方を先にする。そっちが攻撃者こうげきしゃ
「じゃあ、後になった奴は」
「どっちも答えが正解せいかいだとしても、早い方が当てた時点で勝負しょうぶは決まる。後になった者は当てられると消滅する。攻撃者が外れれば別だがね」
 少しずつだが、みんなの顔つきが真剣しんけんになってきた、ような。
”やるしかないのか?だったら、ちゃんとルールを理解りかいした方が有利だ。”
”だよな?しくじったら生き残れないもんな!”
 そんな声が、あちこちからしている。
「みんな、やっとわかってくれたようだね。いやあ、理解度りかいどが高くてかしこいねえ」
 円はカラカラと笑った。愛らしい顔立かおだちなのに、平然へいぜん残酷ざんこくなことを言う。
 だれも何も言わなかった。
 もはや、この場は完全に円の言いなりに落ちたのだった。
 わたしはまだ、納得なっとくしていないのだけど。もはやそんな素振そぶりはゆるされないようだ。
「ではここでもう一回全員の名簿めいぼを見せよう。これはいつでも、この教室の天井てんじょううつし出してみることができる。そこのきみ、手拍子てびょうしをしてみて」
 言われた男子がパン、と手を打つと天井に名簿が現れる。

六月二十二日開始分・ゲーム名簿めいぼ
1 中村えり 女 中一
2 島田圭吾 男 中二
3 加川準  男 中二
4 宮内紗英 女 中一
5 長谷川 祐紀 男 中一
6 木野まなみ  女 中二
7 三村一紀 男 中二
8 近藤 七瀬 女 中一
9 遠野莉々亜 女 中一 
10 高山郁生 男 中二
11 笠倉 未央 女 中一
12 恩田桜 女 中二
13 浜野孝彦 男 中一
14 渡部ライアン 男 中三
15 庄司佳奈 女 中一
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