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二・戻れない日常
戻れない日常(3)
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「ちなみに。ここに集めた子たちの答えは、そんなばかばかしいものじゃない。家のペットとか、だれかの名前とか。自分だけしかわからない答えではないんだよ」
ぎくっ。
それはわたしのも、そうだからだ。
「相手をよく観察して、話をしてみれば答えのヒントはたくさん出る。そういうゲームをするつもりで、きみたちを集めたんだからね」
集まって座っていた何人かが、そそくさとお互い離れた。
仲間じゃなくて、敵どうしなのだと理解したみたいに。
今こうして話しているだけでも、答えのヒントをばらまいているんだろうか?
口を開くたび、危険だと思わなくてはいけない。
だれが自分のつぶやきを聞いているか、わからないのだから。
みんな、急に静かになった気がする。
「質問。バトルで負けたらどうなるんだ?」
一人だけ中学三年だと言う、十四番の渡部ライアン(わたなべ・らいあん)が尋ねる。
名前から想像するに、ハーフだろうか。髪も茶色で目鼻立ちもはっきりしている。
イケメン、と言うかどうか。
「ここ、仮想空間なんだろ?ケガしたり、その……命が危険にさらされたりするのか?」
「さあ。一応はイエスと言っておくよ。ここで消えたらどうなるか。仮想じゃなかった場合、困るでしょ?どうせウソの世界だと信じるなら、それでも自由だけどね」
のらりくらりと逃げる円。
「そんなことより、一位になれないと元の世界に帰れないんだよ?そっちを考えた方がいいんじゃないのかい?」
結局、わたしたちは円に振り回されっぱなしなのか。
命がけか、そうじゃないのか。それすらも煙に巻かれてわからない。
円がロックを解除して、廊下までは出られるようになった。
ゲームの間は、学校のとなりにある学生寮で過ごすらしい。
学生寮とは……簡単に言えば、住むところだ。
もう少しすれば昼食時間だ。十二時に食堂も開く。
バーチャル(仮想)なくせにお腹はすく。そして夜十時には寝ろと。
寮には部屋やベッドも用意されている。
腹が減っては何とやら。生き抜くためには、まずは食べなくてはと決意した。
円のホログラムが消えた後、わたしたちは互いを知るために、何人かずつ会話を始めた。
話をすれば、相手を探れる分自分も探られる。
それでも……すべてのプレイヤーが敵とも限らない。はずだ。
ホイホイと円の言いなりになる、ろくでなしばかりではない、のでは。
そう信じたい。わたしは、仲間を探すために話すことにした。
ぎくっ。
それはわたしのも、そうだからだ。
「相手をよく観察して、話をしてみれば答えのヒントはたくさん出る。そういうゲームをするつもりで、きみたちを集めたんだからね」
集まって座っていた何人かが、そそくさとお互い離れた。
仲間じゃなくて、敵どうしなのだと理解したみたいに。
今こうして話しているだけでも、答えのヒントをばらまいているんだろうか?
口を開くたび、危険だと思わなくてはいけない。
だれが自分のつぶやきを聞いているか、わからないのだから。
みんな、急に静かになった気がする。
「質問。バトルで負けたらどうなるんだ?」
一人だけ中学三年だと言う、十四番の渡部ライアン(わたなべ・らいあん)が尋ねる。
名前から想像するに、ハーフだろうか。髪も茶色で目鼻立ちもはっきりしている。
イケメン、と言うかどうか。
「ここ、仮想空間なんだろ?ケガしたり、その……命が危険にさらされたりするのか?」
「さあ。一応はイエスと言っておくよ。ここで消えたらどうなるか。仮想じゃなかった場合、困るでしょ?どうせウソの世界だと信じるなら、それでも自由だけどね」
のらりくらりと逃げる円。
「そんなことより、一位になれないと元の世界に帰れないんだよ?そっちを考えた方がいいんじゃないのかい?」
結局、わたしたちは円に振り回されっぱなしなのか。
命がけか、そうじゃないのか。それすらも煙に巻かれてわからない。
円がロックを解除して、廊下までは出られるようになった。
ゲームの間は、学校のとなりにある学生寮で過ごすらしい。
学生寮とは……簡単に言えば、住むところだ。
もう少しすれば昼食時間だ。十二時に食堂も開く。
バーチャル(仮想)なくせにお腹はすく。そして夜十時には寝ろと。
寮には部屋やベッドも用意されている。
腹が減っては何とやら。生き抜くためには、まずは食べなくてはと決意した。
円のホログラムが消えた後、わたしたちは互いを知るために、何人かずつ会話を始めた。
話をすれば、相手を探れる分自分も探られる。
それでも……すべてのプレイヤーが敵とも限らない。はずだ。
ホイホイと円の言いなりになる、ろくでなしばかりではない、のでは。
そう信じたい。わたしは、仲間を探すために話すことにした。
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