【完結】知られてはいけない

ひなこ

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十七・破られた関係

破られた関係(2)

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「待って。そんなこと思ってないよ!勝手に想像そうぞうして、怒らないで?」
 紗英の顔は真っ赤になって、わたしの声なんてとどいてなかった。
「いいよ、それならもう。でも、わたしにだって最後さいご権利けんりはある。バトルをしてもいいはずだから。あなたたちのどっちかが勝つのはわかってる。でも、ここでわたしが勝てば?二人ともに、わたしが勝ったら??」
 
 準が言っていた。臆病だけど、弱くはない、と。
「待て宮内、話を……」
 準もを止めようとした……けど、それより早く。

 「バトル!二人同時どうじに!」
 
 紗英(さえ)の声が、悲痛ひつうなほどにひびいた。糸が地面じめんからき上がり、わたしたちをかこんだ。
 うねってはからまり、糸の集団は白いかべへと変わって行く。
 わたしと準は大きなまゆの中に、じ込められた。

 わたしは、自分でも知らないうちに紗英をよわいと思い込んでいた。
 最初は三村におそわれて、助けられて、人にすがってばかりだった。
 さっきだってわたしにきついて、こわいと泣いた。それをなだめながら、どこかで……紗英はわたしに、攻撃こうげきなんてしないだろうと見くびっていたんだ。
 でも準の言う通りだ。紗英は弱くなんかない。そしてとうとうバトルされた。今わたしと準は、紗英の作った結界けっかいの中にいる。

 ”では、宮内紗英(みやうち・さえ)。あなたの攻撃こうげきをどうぞ”

「……ふ、ふふふ」なぜか紗英は、そこで笑った。
結局けっきょくこうなっちゃうんだね。信じようとしたのに。あなたたちがわたしを裏切うらぎろうとするから」
誤解ごかいだって。紗英。いてよ?」
 とは言え、紗英はバトルにイエスを返したのだ。もう、取り消せない。

「あんたたちは、わたしに点数てんすうを丸々うばわれる。二人の分も合わせて十四点。これは圧倒的あっとうてき勝利、ちがう?」
「宮内、それが本当に最善さいぜんと思うか?」準も、紗英の変わりように目を見張っている。
「どうかな?かしこいって、こういうことを言うんじゃないの?ずうっとかくれて待っていたの。そしてわたしが優勝ゆうしょうして元の世界せかいに帰る」
 ほくそ笑んだ顔は、白くざされた結界けっかいの中でかげがきわつ。まるで悪魔あくまのようだ。

「それは無理むりよ。言ったじゃない?優勝ゆうしょうしても帰れないって」
「そんなのウソだ!わたしをまどわすために、ウソつかないで?」
「本当だよ。何言ってるの?」
「だまって!信じないから」言いてる紗英。
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