8 / 42
第一章 冒険者から始めよう!
第8話 スキル【ドロップ★5】の力
しおりを挟む
沢本さんが、ドロップ品を拾い上げた。
「金貨!? ウソだろ!?」
沢本さんは驚いて目を大きく開いた。
撮影をしている片山さんが、沢本さんの表情をとらえようと近づいているが、スマートフォンを持つ手が微かに震えている。
「沢本さん! 見せて!」
俺は沢本さんから、ドロップ品の金貨を受け取った。
大きさは、一円玉より一回り小さい。
指先にのるサイズの金貨だ。
表面には、コボルドのイラストが彫り込まれている。
「ダンジョン金貨ですね。そのサイズは小金貨です」
片山さんが、カメラを近づけながら俺に教えてくれた。
「小金貨……これいくらで売れますか?」
「冒険者ギルドなら、小金貨一枚一万五千円で買い取りです!」
「こんな小さな金貨が一万五千円!?」
俺は小金貨を松明の火にかざした。
小金貨がキラリと光る。
金って、価値があるんだ……。
買い取りショップがあちこちにあるけど、こんな小さな金貨で一万五千円なら納得だ。
御手洗さんが小金貨に顔を近づけてきたので、俺は御手洗さんに小金貨を渡した。
「御手洗さんも見て下さい」
「ダンジョンって、凄いですね……。金貨がドロップするんですか……」
御手洗さんは手のひらの上に金貨をのせて、じっくりと見ている。
御手洗さんのつぶやきを沢本さんが拾った。
「いや、どこのダンジョンでも、金貨がドロップするってわけじゃないぜ!」
「そうなの?」
「ああ。野菜とか肉がドロップするダンジョンもあるからな。ボス戦でもないのに、金貨がドロップするって相当珍しいよ!」
「へえ~!」
俺は二人の話を聞いて思い当たることがあった。
それは、俺のスキルだ。
――スキル【ドロップ★5】
これか?
このスキルが原因で、ダンジョン金貨がドロップしたのか?
俺が二人にスキルのことを話そうとしたら、片山さんがスマートフォンを持って俺の前に回り込んできた。
俺を撮影するようなフリをしながら、指を口に当てた。
「シーッ!」
黙っていろということか……。
そういえば、俺のスキルは★5で珍しいから一般の冒険者からは見えないようにデータにマスクをかけると片山さんは言っていた。
片山さんとしては、俺のスキルは公表しない方が良いと思っているようだ。
確かに、一階層からダンジョン金貨をドロップさせてしまうようなスキルは危険だ。
主に俺の身柄が……。
俺は無言でコクリとうなずいた。
沢本さんと御手洗さんには申し訳ないが、俺が単独である程度戦えるようになるまで、身を守れるまでは、俺のスキルは伏せておこう。
俺たちは、ひとしきり喜ぶと、ダンジョン探索を再開した。
洞窟の一本道をひたすら進む。
五分もしないうちに、また、コボルドが現れた。
「どりゃあ!」
沢本さんが、また、同じ動きでコボルドを瞬殺した。
さすがLv10の軽剣士!
一階層は、まったく問題ない。
コボルドが光の粒子になって消えると、また、ドロップ品が残った。
「おい! また金貨だ!」
沢本さんは、金貨を拾い上げ大喜びだ。
これで、今日の売り上げは三万円!
また、一本道を進む。
また、コボルドに出会う。
沢本さんが、優しくコボルドに微笑む。
「なあ、カケル……」
「何?」
「コボルドが金貨に見える!」
「あははは! 俺もだよ!」
こうして、俺たちは一階層を探索し、沢本さんは次々にコボルドを撃破した。
金貨がドロップする音が、ダンジョンに響く。
「金貨!? ウソだろ!?」
沢本さんは驚いて目を大きく開いた。
撮影をしている片山さんが、沢本さんの表情をとらえようと近づいているが、スマートフォンを持つ手が微かに震えている。
「沢本さん! 見せて!」
俺は沢本さんから、ドロップ品の金貨を受け取った。
大きさは、一円玉より一回り小さい。
指先にのるサイズの金貨だ。
表面には、コボルドのイラストが彫り込まれている。
「ダンジョン金貨ですね。そのサイズは小金貨です」
片山さんが、カメラを近づけながら俺に教えてくれた。
「小金貨……これいくらで売れますか?」
「冒険者ギルドなら、小金貨一枚一万五千円で買い取りです!」
「こんな小さな金貨が一万五千円!?」
俺は小金貨を松明の火にかざした。
小金貨がキラリと光る。
金って、価値があるんだ……。
買い取りショップがあちこちにあるけど、こんな小さな金貨で一万五千円なら納得だ。
御手洗さんが小金貨に顔を近づけてきたので、俺は御手洗さんに小金貨を渡した。
「御手洗さんも見て下さい」
「ダンジョンって、凄いですね……。金貨がドロップするんですか……」
御手洗さんは手のひらの上に金貨をのせて、じっくりと見ている。
御手洗さんのつぶやきを沢本さんが拾った。
「いや、どこのダンジョンでも、金貨がドロップするってわけじゃないぜ!」
「そうなの?」
「ああ。野菜とか肉がドロップするダンジョンもあるからな。ボス戦でもないのに、金貨がドロップするって相当珍しいよ!」
「へえ~!」
俺は二人の話を聞いて思い当たることがあった。
それは、俺のスキルだ。
――スキル【ドロップ★5】
これか?
このスキルが原因で、ダンジョン金貨がドロップしたのか?
俺が二人にスキルのことを話そうとしたら、片山さんがスマートフォンを持って俺の前に回り込んできた。
俺を撮影するようなフリをしながら、指を口に当てた。
「シーッ!」
黙っていろということか……。
そういえば、俺のスキルは★5で珍しいから一般の冒険者からは見えないようにデータにマスクをかけると片山さんは言っていた。
片山さんとしては、俺のスキルは公表しない方が良いと思っているようだ。
確かに、一階層からダンジョン金貨をドロップさせてしまうようなスキルは危険だ。
主に俺の身柄が……。
俺は無言でコクリとうなずいた。
沢本さんと御手洗さんには申し訳ないが、俺が単独である程度戦えるようになるまで、身を守れるまでは、俺のスキルは伏せておこう。
俺たちは、ひとしきり喜ぶと、ダンジョン探索を再開した。
洞窟の一本道をひたすら進む。
五分もしないうちに、また、コボルドが現れた。
「どりゃあ!」
沢本さんが、また、同じ動きでコボルドを瞬殺した。
さすがLv10の軽剣士!
一階層は、まったく問題ない。
コボルドが光の粒子になって消えると、また、ドロップ品が残った。
「おい! また金貨だ!」
沢本さんは、金貨を拾い上げ大喜びだ。
これで、今日の売り上げは三万円!
また、一本道を進む。
また、コボルドに出会う。
沢本さんが、優しくコボルドに微笑む。
「なあ、カケル……」
「何?」
「コボルドが金貨に見える!」
「あははは! 俺もだよ!」
こうして、俺たちは一階層を探索し、沢本さんは次々にコボルドを撃破した。
金貨がドロップする音が、ダンジョンに響く。
3
あなたにおすすめの小説
転移術士の成り上がり
名無し
ファンタジー
ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。
強制ハーレムな世界で元囚人の彼は今日もマイペースです。
きゅりおす
SF
ハーレム主人公は元囚人?!ハーレム風SFアクション開幕!
突如として男性の殆どが消滅する事件が発生。
そんな人口ピラミッド崩壊な世界で女子生徒が待ち望んでいる中、現れる男子生徒、ハーレムの予感(?)
異色すぎる主人公が周りを巻き込みこの世界を駆ける!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
最強のコミュ障探索者、Sランクモンスターから美少女配信者を助けてバズりたおす~でも人前で喋るとか無理なのでコラボ配信は断固お断りします!~
尾藤みそぎ
ファンタジー
陰キャのコミュ障女子高生、灰戸亜紀は人見知りが過ぎるあまりソロでのダンジョン探索をライフワークにしている変わり者。そんな彼女は、ダンジョンの出現に呼応して「プライムアビリティ」に覚醒した希少な特級探索者の1人でもあった。
ある日、亜紀はダンジョンの中層に突如現れたSランクモンスターのサラマンドラに襲われている探索者と遭遇する。
亜紀は人助けと思って、サラマンドラを一撃で撃破し探索者を救出。
ところが、襲われていたのは探索者兼インフルエンサーとして知られる水無瀬しずくで。しかも、救出の様子はすべて生配信されてしまっていた!?
そして配信された動画がバズりまくる中、偶然にも同じ学校の生徒だった水無瀬しずくがお礼に現れたことで、亜紀は瞬く間に身バレしてしまう。
さらには、ダンジョン管理局に目をつけられて依頼が舞い込んだり、水無瀬しずくからコラボ配信を持ちかけられたり。
コミュ障を極めてひっそりと生活していた亜紀の日常はガラリと様相を変えて行く!
はたして表舞台に立たされてしまった亜紀は安らぎのぼっちライフを守り抜くことができるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる