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エルアーラ遺跡編
episode407
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思い出したくないことまで奔流のようになって、目まぐるしく頭の中を駆け抜けていった。
生まれや育ちの不幸は、何も自分だけじゃない。自分だけが特別じゃないことくらい判っているつもりだ。でも、楽しい思い出よりも、辛い思い出の方が勝るのが悔しくてしょうがない。
怒りの中に複雑な感情を浮かべるキュッリッキの顔を見つめ、ヒューゴは苦笑った。
「ごめん、キミのことなにも知らないのに、色々言って。ただ本当に、キミは守られなければならないんだ。フリングホルニに着てしまったから、とても不安なんだよ」
「フリングホルニ?」
「そう、この遺跡の名前さ」
「エルアーラって名前じゃないんだ…?」
「フリングホルニが正式名称、まあ、名前なんてなんでも構わないけど。今はまだ起動装置が運び込まれていないから、全機能は稼働できないけどね」
ヒューゴは悔しげな表情で口元に歪んだ笑みを浮かべると、小さく嘆息した。
「命尽きる寸前、ボクは自分の意識と力をここに封じた。いつかキミのように、ユリディスと同じ力を持つコが訪れた時のために」
「…なぜ?」
「ヤルヴィレフト王家の歪んだ野望を止めるため」
するとヒューゴの周りに7つの青い玉が現れた。キュッリッキはびっくりして目を見開く。
「なに、それ?」
「ボクの力を具現化したものだよ。ボクの力は大雑把にわけると、こうして7つになるんだ」
ビー玉より少し大きめの青い玉は、ふよふよとヒューゴの周りに浮いている。
「癒しの力・ラーカリ、召喚の力・ハアステ、魔法の力・ノイタ、戦闘の力・ソトリ、操る力・マニプロイダ、守る力・シントパピン、探る力・ヴァコウヤ」
それぞれ玉を指し名を告げるが、キュッリッキにはチンプンカンプンだった。何故なら玉は全て同じ大きさ、同じ色をしているからだ。
ヒューゴはキュッリッキに振り向くと、にっこりと笑った。
「ボクの力は《ゲームマスター》、この力をキミにあげる…ユリディスと同じ力を持つ少女」
キュッリッキのほうへヒューゴが手を差し伸べるように向けると、7つの玉はゆっくりと飛んで、キュッリッキの身体の周りをくるくると回って浮かんだ。
目をぱちくりさせるキュッリッキに、ヒューゴは更に笑みを深めた。
「キミは必ずヤルヴィレフト王家に狙われるだろう。ユリディスが死に、フェンリルが掟を破って猛威を奮ったけど、ヤルヴィレフト王家の野望は潰えていない。このフリングホルニにヤルヴィレフト王家の血の波動を感じるから」
キュッリッキには、ヤルヴィレフト王家という名前に、心当たりがなかった。
「アタシを狙ってるヒトはいるみたい。でもそれはソレル王国のメリロット王家? の王様だって聞いてる」
「ああ……今は分家筋がソレル王になっているんだ。そのソレル国王というのが、ヤルヴィレフト王家の血筋なんだよ」
あまり馴染みのある王家の名前ではなかったが、ヤルヴィレフトという王家の名前は、知らないはずなのに何だか不快感を感じていた。
「いいかい、絶対にキミの仲間たちに守ってもらうんだよ。そしてヤルヴィレフト王家に捕まったりしないで。ユリディスと同じ運命を辿らせたくない。誰を犠牲にしてでも守ってもらいなさい」
慈愛のこもった眼差しで見つめられ、キュッリッキは何故か寂しさを感じていた。
「引き止めちゃって悪かったね。さあ、みんなのところへお帰り」
ヒューゴは無邪気な表情を浮かべると、片手をあげて「バイバイ」と手を振った。
「あ……」
その瞬間、あたりは眩しく発光し、白い光に包まれた。
生まれや育ちの不幸は、何も自分だけじゃない。自分だけが特別じゃないことくらい判っているつもりだ。でも、楽しい思い出よりも、辛い思い出の方が勝るのが悔しくてしょうがない。
怒りの中に複雑な感情を浮かべるキュッリッキの顔を見つめ、ヒューゴは苦笑った。
「ごめん、キミのことなにも知らないのに、色々言って。ただ本当に、キミは守られなければならないんだ。フリングホルニに着てしまったから、とても不安なんだよ」
「フリングホルニ?」
「そう、この遺跡の名前さ」
「エルアーラって名前じゃないんだ…?」
「フリングホルニが正式名称、まあ、名前なんてなんでも構わないけど。今はまだ起動装置が運び込まれていないから、全機能は稼働できないけどね」
ヒューゴは悔しげな表情で口元に歪んだ笑みを浮かべると、小さく嘆息した。
「命尽きる寸前、ボクは自分の意識と力をここに封じた。いつかキミのように、ユリディスと同じ力を持つコが訪れた時のために」
「…なぜ?」
「ヤルヴィレフト王家の歪んだ野望を止めるため」
するとヒューゴの周りに7つの青い玉が現れた。キュッリッキはびっくりして目を見開く。
「なに、それ?」
「ボクの力を具現化したものだよ。ボクの力は大雑把にわけると、こうして7つになるんだ」
ビー玉より少し大きめの青い玉は、ふよふよとヒューゴの周りに浮いている。
「癒しの力・ラーカリ、召喚の力・ハアステ、魔法の力・ノイタ、戦闘の力・ソトリ、操る力・マニプロイダ、守る力・シントパピン、探る力・ヴァコウヤ」
それぞれ玉を指し名を告げるが、キュッリッキにはチンプンカンプンだった。何故なら玉は全て同じ大きさ、同じ色をしているからだ。
ヒューゴはキュッリッキに振り向くと、にっこりと笑った。
「ボクの力は《ゲームマスター》、この力をキミにあげる…ユリディスと同じ力を持つ少女」
キュッリッキのほうへヒューゴが手を差し伸べるように向けると、7つの玉はゆっくりと飛んで、キュッリッキの身体の周りをくるくると回って浮かんだ。
目をぱちくりさせるキュッリッキに、ヒューゴは更に笑みを深めた。
「キミは必ずヤルヴィレフト王家に狙われるだろう。ユリディスが死に、フェンリルが掟を破って猛威を奮ったけど、ヤルヴィレフト王家の野望は潰えていない。このフリングホルニにヤルヴィレフト王家の血の波動を感じるから」
キュッリッキには、ヤルヴィレフト王家という名前に、心当たりがなかった。
「アタシを狙ってるヒトはいるみたい。でもそれはソレル王国のメリロット王家? の王様だって聞いてる」
「ああ……今は分家筋がソレル王になっているんだ。そのソレル国王というのが、ヤルヴィレフト王家の血筋なんだよ」
あまり馴染みのある王家の名前ではなかったが、ヤルヴィレフトという王家の名前は、知らないはずなのに何だか不快感を感じていた。
「いいかい、絶対にキミの仲間たちに守ってもらうんだよ。そしてヤルヴィレフト王家に捕まったりしないで。ユリディスと同じ運命を辿らせたくない。誰を犠牲にしてでも守ってもらいなさい」
慈愛のこもった眼差しで見つめられ、キュッリッキは何故か寂しさを感じていた。
「引き止めちゃって悪かったね。さあ、みんなのところへお帰り」
ヒューゴは無邪気な表情を浮かべると、片手をあげて「バイバイ」と手を振った。
「あ……」
その瞬間、あたりは眩しく発光し、白い光に包まれた。
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